お金を引き寄せるための極意

1. お金の正体

お金について皆さんはこれまでどんな風に教わってきましたか?

子供の頃に
「このおもちゃは高いから買えない」
と親に言われたり、
「遊んでばかりいたら、ちゃんとお金が稼げるような仕事につけないよ。しっかり勉強しなさい」
と言われたり、
結婚を考えていた時に自分の経済力や相手の経済力への質問を受けたり

そんな感じでしょうか?

「お金は大事」
「お金は必要」
「お金がないと生きていけない」

これらは私が今まで沢山耳にしていきた言葉です。


また、社会の風潮としても、例えば
「お金を稼いでいる人が家族の中で一番えらい」
「お金を持っている人は社会的に価値のある人だ」
という雰囲気があるように感じられます。

ひるがえって
「貧しい人=お金を稼げない人」
「お金を稼げない人=価値が低い人」
「価値が低い人=かわいそうな人」
社会にはこんなイメージがあるように感じます。

私はこれまでに「仕事がないから」「低所得だから」という理由で自分に価値を感じることができず、自信を失っている人たちにたくさん出会って来ました。

「果たして、お金はそんなに価値があるものなのでしょうか?」


焦らさずにすぐに答えを言ってしまうと、実は「お金自体には全く価値がない」のです。


こんな風に聞くと、思わず「そんなはずはない!」と言いたくなりますか?その気持ち、実は私にもよく分かります。だって、今の世の中は、お金のために皆、嫌なことを我慢して仕事をしたり、本当にやりたいことを諦めたりしていることが多いと思うからです。


でも、この記事を読んでいるあなたには、一度立ち止まって考えてみてほしいのです。


仮に日本円をたくさん持って海外に行ったとしましょう。日本円は現地通貨に換金しない限りただの紙切れです。では、お金の代わりにリンゴをたくさん持って行ったとしましょう。リンゴは誰かにあげたら、その人はその場ですぐにリンゴを食べることができます。世界のどこに行っても、リンゴには食べ物という価値があります。でも、日本円は換金するまでゴミ同然の紙切れで、もし訪れた外国に換金制度がなかったら、本当にゴミになって捨てられてしまいます。


今度は、逆の場合についても考えてみましょう。


知らない国から来た外国人が宿に困り、あなたに「一晩泊めてください」と頼んだとします。その旅人は「泊めてもらうお礼をしたいのですが、私の国のお金とリンゴとどちらがいいですか?」と尋ねます。あなたはどちらが自分にとって価値がありそうだと思いますか?

その人がくれようとしているのは、あなたの知らない国の通貨、もしくはリンゴです。あなたはその人の国の通貨を知らないので、もらう紙切れが本物の通貨なのか、おもちゃなのか、はたまた偽札なのか、判断する術がありません。そもそも、その国の通貨が日本で換金できるのかさえ分かりません。見せられた紙がゴミなのか、価値なのか、分からないわけです。例え、価値があったとしても、換金所まで行かないと日本で価値あるものには替えられません。それに比べ、リンゴはすぐに食べられますし、食べ物としての価値はあなたにとって確かです。

リンゴの食べ物としての価値は、ほぼ人類に共通といえるでしょう。でも、お金という紙切れ自体については、その価値を信じている社会集団でしか通用しない、ということがイメージ頂けるでしょうか?


とはいえ、日本では日本円でリンゴを買いますよね。
「お金が先なのか、リンゴが先なのか?」
こんな疑問が頭に浮かんできそうです。


あなたはどちらだと思いますか?


実は、答えはリンゴです。

リンゴは食べ物という価値を持っています。どのくらいの大きさの価値か測るのがお金です。

お金は「価値」を測る「物差し」なんですね。

お金と交換するものは、価値を持っているものです。価値あるものが先に存在し、それをお金という物差しで測り、等価交換をする社会が現代社会なんです。

・お金の前に「価値」がある。
・お金は価値を測る「物差し」。

このことに気づくだけでも、少しお金の不安が軽くなりませんか?


2. お金持ちになるために

私たちは、お金という「物差し」を使って、価値あるものを手に入れようとします。これが「買い物」です。

さて、ここで考えて頂きたいのは「自分にとって価値あるものを手に入れる」行為は、お金がないと絶対にできないものでしょうか?


焦らさずに答えを言ってしまいますね。


お金がなくても「自分にとって価値あるものを手に入れる」ことはできます。それらは貰い物、或いはプレゼントと呼ばれることが多いでしょう。


・プレゼント=お金を介しない物のやりとり


プレゼントを貰ったら、あなたはどんな気持ちになりますか?

具体的なシーンを思い浮かべながら考えてみましょう。

AさんがBさんから高価なプレゼントを受け取りました。
Aさんは「まあ、こんなに高価なもの(価値の高いもの)、タダで手に入れちゃった」という気持ちになります。

プレゼントを貰うと何となく得した気分になりますよね。「何もあげずに、何かを貰った」という気分になるからですね。


でも、ここでお金にフォーカスしている視点を少しずらして考えてみましょう。


高価なプレゼントというのは、大切な人に対してすることが多いかもしれません、愛する人への記念日のプレゼントとかですね。
その場合、まず最初に「Bさんにとって最高級の価値であるAさんの愛」があったから、Bさんは「高価なプレゼント」をAさんにあげたくなった、と考えられます。そして、AさんがBさんをそんなに深く愛するようになったのは、Bさんの人間性が素晴らしかった、Bさんの人柄に高い価値を感じたからかもしれません。

《価値の流れを整理してみましょう》
まず最初にBさんの人柄という価値がありました。
その価値に対して、AさんはBさんへ愛を捧げたくなりました。
Aさんから受ける愛はBさんにとってかけがえのないものでした。
だからBさんはAさんへ高価な贈り物をしたくなりました。

図式化するとこのようになります。

1. Bさんの「人柄」という価値 → AさんからBさんへの「愛」。
2. AさんからBさんへの「愛」(Bさんにとって価値の高いもの) → BさんからAさんへの高価な「贈り物」。

という流れです。

「お金で買った高価な贈り物」という物質的価値の前に目に見えない「愛」や「人柄」という価値が存在していたことが分かります。

Aさんはタダ何もせずに高価な「贈り物」を手に入れたのではなく、「愛」という価値をBさんにあげていた。「愛」と交換に高価な「贈り物」を手に入れた、というわけです。

ここで「おや?」と思った方もいるかもしれません。贈り物やお金など物質的なものを誰かにあげる時、それらは自分の手元から去っていくので、自分が持っていた価値の量は減ったように感じます。誰かにあげた贈り物は(同じ物を再び買わない限り)他の人にまたあげることはできませんし、お金を使えば、自分の手元にあるお金は減りますよね。

でも愛はどうでしょうか?AさんがBさんに愛を捧げることでAさんの愛は減ったのでしょうか?今日はたくさん愛をあげたから明日はBさんに捧げられる愛が減るでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。Aさんには、Bさんのことを想う度に無限に愛が湧いてきます。Bさんの人柄も、Aさんがその恩恵に預かっても、Bさんの人柄という価値は減りません。


ここに形を持たない価値の強みがあります。物質的な価値をたくさん持っていても「使えば減る」という不安が付きまとう上、他者に盗まれたり、地震などで壊れたりする危険があります。ところが、愛や人柄のように形を持たない価値は、他人のために役立てても減らない上に、他者に盗まれたり壊されたりする心配がないものなのです。

例えば、物質的に価値あるものとは
・高価な宝石やアクセサリー
・金(きん)
・不動産
・車
などなど。
俗に資産と呼ばれるものです。(有形資産)。

形を持たない価値とは、
・愛
・人柄
(正直さ、優しさ、誠実さ、寛大さ、勤勉さ、忍耐強さ、礼儀正しさなど)
・信頼
・感情の知性
・精神的な強さ
・肉体的な強さ
・知識
・技能
などなど
「有形資産」に対して、これらは「無形資産」と呼ぶことができます。


実は、仕事をして収入を得る行為というのは「無形資産をお金に変換する行為」が出発点となっています。一次産業、二次産業など、様々な仕事の性質によっては、有形資産を提供することでお金を得ている場合もありますが、その有形資産が出来上がる前には、必ず誰かが無形資産を有形資産に替えるステップを踏んでいます。


現代の世の中は、勤続年数が長いからといって給与が上がるわけではありません。また長い間学問を続け、学歴があるからといって安定した職が得られるわけでもありません。

「もういい年齢なのに収入が上がらない、このまま歳を取っていって、私は大丈夫なんだろうか?」
「こんな収入のままで、結婚して子供に必要な教育を授けることができるのだろうか?」
「お金がないから、私は夢を叶えられない」

こんな不安やストレスが原因で、人間関係をギクシャクさせてしまったり、人生を前向きに見られなくなっている方はいらっしゃいませんか?


「今よりお金を増やしたい」「自分にはお金がない」と感じている全ての方に、考えてみてもらいたいことがあります。
それは、あなた自身が持っている無形資産に意識を向けることです。


何故なら、資産というのは、お金や有形資産として出現する前に、最初は無形資産として存在するからです。自分が持っている無形資産に気づくことができれば、いずれ、それらをお金や有形資産に変換することができるようになります。でも、目の前にある無形資産に気づくことができなければ、有形資産に変換することはなかなか難しいといえます。


「無形資産がお金に変換される」ということについて、まだ「今一ピンと来ない」という方もいらっしゃるかもしれませんね。
もう一つ、例を挙げて説明してみたいと思います。


あなたが働いている職場の同僚が退職したので、新しい方を募集することになりました。上司は「あなたと一緒に働くことになるので、あなたも面接には立ち会ってほしい」と言いました。
あなたはどんな人を採用したいと思いますか?どんな人と一緒に仕事をしたいと思いますか?


・仕事のスキルや経験についてはどうでしょうか?相手が元々スキルや経験を持っていれば、あなたが一から十まで教える手間が省けたり、あなたの仕事を相手に任せるなどして、仕事の負担を減らすことができるかもしれません。(スキルや経験も形がないので無形資産に含まれます。)

今回は、応募者の中でスキルや経験を持っている方が二人いたとしましょう。

・一人目の応募者は仕事のスキルや経験がものすごく高い人でした。でも、その人は面接の間じゅう、前職で働いていた会社の同僚をバカにしたり、前の会社がどれだけ価値のない会社だったか、ということを延々話しつづけたりする人でした。この人と一緒に仕事をしたら「自分もバカにされたり、誰かをバカにする話を同僚として毎日聞かされたりするのかもしれない」とあなたは思ったとします。

・二人目の応募者は、仕事のスキルや経験はそれほど高くはありませんが、努力家で誠実で優しい人柄であることが話をしていて伝わってきました。

スキルや経験という無形資産の量は一人目の応募者の方が上回っていますよね?でも、二人目の応募者は人柄という無形資産も同時に持ち合わせており、この人柄という無形資産で、スキルや経験の不足はカバーできそうだとあなたと同僚は考えます。
こうして、最終的には二人目の応募者が採用されることになりました。


無形資産について何となくイメージが沸いてきたでしょうか?


もし、自分自身の無形資産にどんなものがあるか分からない方はお友達や同僚などに聞いてみても良いと思います。

・あなたがお友達に好かれるとしたら、お友だちはあなたのどんなところを好きでいてくれるのでしょう?どうして一緒にいたいと思ってくれるのでしょう?

・これまでのお仕事で、上司や同僚やお客さんにどんなことを喜ばれましたか?

・こんなに働いているのに、誰も労いの言葉をかけてくれないとしたら、自分はどんなことで仕事をがんばっていると思いますか?


これらの答えすべてがあなたの無形資産です。


無形資産とお金の関係について理解できたでしょうか?

3. 資産を増やすために必要なもの

「お金の不安がない生活がしたい」
「経済的な理由で子供の夢が絶たれるようなことはしたくない」
こんな風に思う方もいらっしゃるかもしれません。

もっと収入を上げたい、収入を上げるためには資格がいる、こういう職業は収入が良いって聞く。こんな風にして、収入が高そうな仕事を探している方もいらっしゃるかもしれません。
或いは何かビジネスをしている方であれば、顧客獲得のために価格設定を下げたり、広告を打ったり、色々なノウハウ本を読んだりしているかもしれません。

そんな方に一つだけ覚えておいてほしいことがあります。それは、持っている無形資産以上に有形資産を手に入れることは基本的にはできない、ということです。


「基本的には」と条件付きにしている理由を説明するために、もう一度無形資産について見直してみます。

・愛
・人柄
(正直さ、優しさ、誠実さ、寛大さ、勤勉さ、忍耐強さ、礼儀正しさなど)
・信頼
・感情の知性
・精神的な強さ
・肉体的な強さ
・知識
・技能

これらのものを持っている方と一緒にいるところを想像してみてください。気分が上がりますか?下がりますか?

・人に愛されると嬉しいですか?嫌ですか?(もちろんストか―的な病んだ愛でなく、純粋な愛ですよ)
・優しくて誠実な対応をされると嬉しいですか?嫌ですか?
・信頼できる人と一緒にいたいですか?一緒にいたくありませんか?

どうでしょうか?

特別な事情がある方もいらっしゃるかもしれませんが、ほとんどの場合は気分が上がると思います。ちなみに私だったら、愛に溢れていて優しくて誠実で、信頼できる人に囲まれて過ごせたらすごく元気になれる気がします。

気分が上がる。嬉しい。元気になる。
これはエネルギーを受け取っている証拠です。人間が疲れるのは、全力疾走したり、長時間の肉体労働をしたりした時ばかりではありません。四六時中、他人の愚痴を聞かされたり、優しさの欠片もない人と共同作業をしたり、騙されないように人を疑いながら過ごす、というのはとても疲れることです。

このように視点を変えてみると、無形資産=エネルギーとも言えます。


もう少し詳しく説明してみます。


例えば、どんなに愛情深くて優しくて誠実な人でも、身内に不幸があった時など、心身ともに落ち込んでいるときには、その人の持つ無形資産を周りの人に提供するのは難しいかもしれません。本人のエネルギーが低い時の無形資産というのは、エネルギーが高い時に比べて減るからです。


価値の提供の段階を図式化してみます。

「人の持つエネルギー」 → 「人の持つ無形資産」 → 「目に見える有形資産やお金」

健全な状態ではこうなります。


気をつけて頂きたいのは、この流れが逆さまになることです。

「お金がないと生きていけない」「お金がすべて」あるいは「家や車、宝飾品などをもっと手に入れたい」という考えに縛られていると「無理をしてでも収入が得られる仕事を」という気持ちになりやすくなります。

目に見える価値だけを追い求めていると、次のようなことが起こり得るのです。

「高い収入が得られる職を得る」

「お金のためにしている仕事で、そこに生き甲斐はないので、仕事をするのは心身共にとても疲れる(無形資産の減少)」

「仕事のストレスで家族に優しくできなくなる。」

「家族から優しくされなくなる。」

「仕事のストレスだけでなく、家にいても居心地が悪くなり、エネルギーチャージができなくなる」

「心身ともにエネルギーが低下する」

「潜在意識が心身にエネルギーを充電させようとして病気や鬱病になる」


早い話、高い収入を継続的に得ようとするのであれば、自分のエネルギー状態を高く保ち、さらにエネルギーを上げるための行動をする必要があります。

「でもエネルギーってどうやって上げたらいいの?」

これが次に出てくる疑問ですよね。


ここからは少し深い話になります。
抽象度が上がるので、集中力を上げて読んでみてくださいね。


私達は「寝ればエネルギーチャージができる」というロボットのような生き物ではありません。例え、肉体的、精神的に激しい活動をしても、その活動からエネルギーチャージできる場合もあります。好きなことに夢中になる、という状態です。

エネルギーチャージが出来る活動は人によって様々です。


では、私達はどんなことでエネルギーチャージができるのでしょうか?


それは私たち個人個人が持っている価値基準に深く関係しています。
人生にコレが欠けていたら生きている意味が感じられないと思うほどの大切な価値、その価値を感じられる活動している時に、人はエネルギーをチャージすることができるのです。


どんな体験をしても、教育を受けても、奪い取られることがなかった「その人にとって究極の価値を創造する活動」。それが「天職」と呼ばれる仕事です。天職を持っている人は仕事をしながら同時にエネルギーチャージをしているので、自分のエネルギーをお金に変換しても、エネルギー切れになることがなく、さらにエネルギーを蓄えることもできるので、自然と収入が上がっていくことになります。


流れをまとめます。

「最高位の価値基準を創造する活動」 → 「エネルギー上昇」 → 「無形資産の増加」 → 「有形資産や収入の増加」




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