本物を探していたら本物に出会った話


ちょっと見てみたいよねぇ。宝塚とかさ。


退勤時間近く、業務も落ち着いて同僚と雑談をしていた時。話の流れは全く思い出せないけれど、そう言った彼女の声は覚えている。
多分私はそうだねとか何とか肯定して、その場は終わったんだと思う。



その夜ベッドに入ってから、私は夕方の会話を思い出してスマホを手に取った。
宝塚。元々興味が無い訳では無かったけれど、B′zのツアーがあるとそっちに身も心も時間もお金も全部持って行かれていたから、余所見する余裕なんてありゃしなかったのだ。



宝塚 札幌 【検索】でかなりの数の公演情報がずらずらと並ぶけれど、過去のものだったりしてめぼしい情報は無かった。それでもなんとなくスクロールして、なんだかものすごいメイクやドレスの画像が流れてゆくのをしばらく眺めていた。が。

途中、明らかに"ニセモノ"が混じっている。なんじゃこりゃ。すごい小劇場っぽいんだけど。え?札幌の、宝塚みたいな、え?え?

なんだか気になって仕方ない。宝塚よりも、コッチのなにやら様子のおかしな劇団が。
すぐにわかった"シークレット歌劇團0931"という名称。あ、オークサイなんだ。ふふふ。
劇団名で検索すると、画像やブログが沢山出てきた。小劇場から今は毎年道新ホールで公演していること、STVでラジオ番組を持っていること、トップはふたり、銀河さまと紅雅さま。貴族?貴族なんだ!


情報量と情報の濃さが酷くて、でもなかなか画面を閉じることが出来ず。たどり着いたのは、ツートップが舞台の真ん中で杵を高々と振り上げていて、そこに向かって臼から綺麗に伸びた白い餅の画像。そのばかばかしくて美しい姿を見た瞬間、



私、これ見に行かなくちゃいけない。



そう、思った。



それからはもう、すぐにradikoをインストールしたり、本公演のチケット情報を調べたり、Twitterで09公式や銀河さまをフォローしたり。
貴族沼に浅瀬は無くて、あれよあれよという間に本公演を迎える事になる。




宝塚?いまだに見た事は無いんだよね。


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