普通の夏休みに過ごした特別な2週間のお話。

これは、私がこの夏休みに参加したあるインターンでの出来事。

なにを伝えたいわけでもない、ただの記録。

思いもよらない通知

携帯を開くと、何回か自分がメンションされてた。チームのうち私以外の全員日程が合わず、私ができるならお願いしたいというもの。私史上いちばんの爆弾案件だった。

まじか、って思った。私の役割はもうほぼ終わった、やりきったと思ってた。運がいいのか悪いのか、私個人で大きな課題を抱えることがなく、あとは課題を抱えているメンバーをサポートするだけだと思ってた。急な展開に頭が追いつかず、不安だらけだった。

とっさに返信したLINEの画面。焦りと不安で語彙力低下。

幸か不幸か、私の日程は合ってしまった。なにか理由を作り断ろうかとも一瞬考えた。でもそれは完全なる逃げだということにはすぐ気づけた。せっかくの機会だしやるしかない、そう思って、いけます、と返信した。

気持ちの変化

その日の夜、そのことについて考えていた。どうしてもネガティブにしか捉えられていなかった私。少し時間が経つと、視野を広げて考えることができた。そこで感じたのは、急なプレッシャーと私でいいのかという申し訳なさ。

正直、あの2週間で自分がいちばんなにもしてないのを感じてた。常に自分にできることをやってた、やったつもりだった。でも振り返ってみると、数字でも結果でもほとんどコミットできなかった。自分がもう少しみんなの力になれていたら、そう考えたこともあった。そんな私が、こんなに大事な場面ででしゃばっていいのか。この課題をゲットしたのは私ではないし、私はほとんどチームに貢献できてなかった。そんなことないよって、チームのみんなは言ってくれるかもしれない。でもたぶん、なにを言われてもこの思いは変わらない。こんなことばっかり考えてた。

時間が経って、ふと我にかえった。ピンチはチャンスじゃん。これは私がチームに貢献できる最後のチャンスかもしれない、そう思った。

と同時に、あんな返信をしてしまったことを後悔した。どうしてあのとき否定的な受け取り方しかできなかったんだろう。あの返信をしたあと、「そこまで気負いしなくて大丈夫だよ」って個別に連絡をくれたメンバーもいた。優しすぎて申し訳なかった。ありがとうとごめんなさいでいっぱいだった。

やりきった

そして無事、私は自分の役割をやりきった。想像してたほど大変なことではなく、私は自分の課題を責任もってやりきり、学生のうちには経験できないようなことをさせていただいた。本当に貴重な経験だった。

この私の課題をもって、今回のインターンは一旦すべて終了した。

最初はどうなるか不安でいっぱいだった。急にチームになったメンバーとオンラインで初めて顔を合わせ、自己紹介をした初日。初めての環境と慣れない人とのやり取りで、終わった後すぐに倒れ込むほど疲れが半端なかった。

少しずつお互いを知り、雑談をしながら仲良くなり、雰囲気も良くなっていった。すると初日に感じた疲れが嘘のように、時間の流れがはやくなり、１日あっという間に終わっていった。

貴重な2週間

初めてのことだらけだった2週間。正直、どんなものかあまり理解できてないまま参加したこのインターン。日本各地から集まった同級生の12人。同じチームになって毎日誰よりも顔を合わせていた4人。

決して簡単ではない課題。4人の意見を議論してひとつの結論を出し、大きな目標に向けて考えて考えて考えた。他のチームの進捗状況を聞きながら、自分たちも頑張ろうって声を掛け合った。途中くじけそうになった時もあった。でも画面にはメンバーが頑張っている姿が見えていた。メンバーのみんなにどれだけ助けられただろう。

住んでいるところも遠く、実際に会ったことはない。画面上で2週間顔を合わせていただけのチームメンバー。自分たちの課題が終わってから、オンラインで打ち上げをした。いつもの顔、いつもの背景、いつもの声、見るだけで聞くだけで、安心できる自分がいる。大学の同級生とは違う、特別な存在。就活の話もした。みんなそれぞれ悩みがあって、考えがあって、自分だけじゃないって思えた。

出会えてよかった。この2週間頑張ってよかった。知らん人と同じチームになって2週間もやるなんて無理や、って直前になっていやになったときもあった。逃げなくてよかった。いつかオフラインで会いたい、この2週間のことだけじゃなく、もっともっとみんなのことを知りたい。たくさんおしゃべりしたけど、まだまだ知らないことも多いはず。みんなはどう思ってるんだろうか。

いろんな困難を乗り越えて、立派な大人になって、いつか再会できますように。

普通の大学生が、大学3年の夏休みにインターンに参加した話。

後半はチームメンバーに対するラブレターになったけど。

このインターンに関わってくれたみんなに、ありがとう。

記録、完。