見出し画像

彼のライフラインでありたい。

朝目が覚めた瞬間から、頭が重たくて仕方なかった。

うぬうぬと布団に包まりながら首と頭を左右にぐいーーーと動かしてみる。右側に傾けたら骨の鳴る音がして、左側に傾けたら、もう一段階鈍い音がした。だいぶ凝ってしまっている。目を開けようとして、うまいこと開かないことにも気がついた。全体的に重かった。

昨日の夜はいつも通りにベッドに沈んだはずで、しかも今は東京出張中で隣には彼がいて、そんな日の寝覚めは最高にスッキリとしているはずだった。なのに、なぜだろうか?猫のポーズで背中を伸ばしながら、そのまましばし動けずにいた。

「僕の気の重さが移ってしまったのかもしれない」

そう言ったのは彼だった。

ここから先は

892字

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?