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あのひとは誰なんだろう


夢はもうひとつの世界への通行のための手段なのだろうか。

幼年期にみた夢なのに、それは原点のように、はじめて愛し合った女性とのあいだにわき起こった
悲しみに対峙した瞬間にも忽然と現れた光景。



海岸に父とふたりでいる。
父は紙芝居の道具を自転車の荷台に乗せて、ぼくはちいさな手で支えている。

空に少女の顔がすっと浮かんで、「嘘つき」とぼくらに放って消えていった。

 

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ぼくのベッドへと続いている影絵のような足跡。

髪の長い、白い衣装を纏った女性が、鉄格子の部屋に独り閉じこめられている。



なんですの、これ。 わずかの五行。 いつの日か、この夢の意味するところを理解できるときがくるのでしょうか?
ちなみに実家は(6歳くらいだったころ)キャバレーを経営していて、父と紙芝居やさんの接点などありません。 




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