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フォイラー長海苔が見る新セット Vol.26 エルドレインの森【Foil】

フォイラーに光りあれ!

フォイルの反り憎しで乾燥剤マシマシにした結果、カードが逆エビ反りキメたところで我に返った夏の晩。

長海苔です。

ここでは光る紙をしばきまわす私が、構築フォーマット(主にパイオニア~レガシー)に使用する範囲で新セットから個人的にフォイルでおさえておきたいなーと思ったカードついて、買い物用メモついでにピックアップしたものを垂れ流していきます。

エルドレインが帰ってきた!
元がおとぎ話の美しい世界観だけでなく、多数の禁止カードを出した強力なセットとして強烈に記憶に残っている人も多いだろう。
取り敢えず筆者はオーコに息子がいたのが一番驚いたよね。

では前置きもほどほどにさぁいくぞ!



鏡に願いを

追加コスト無しだと黒トリプルシンボル4マナの相手に撃てない『摘出』
協約コストでファクトorエンチャントorトークンをサクるとサーチカードを手札に加えるか、4マナ以下なら踏み倒すソーサリー。

踏み倒しが出来るマナコスト制限も『苦悶の触手』のようなカードが挙がる4マナ以下とかなり緩いものの、ネックとなる黒のトリプルシンボルと協約の追加コストさえなんとか出来ればコンボのフィニッシュへ繋げたり、シルバーバレット的運用が可能になる1枚。代償が大きいぶん黒版の『緑の太陽の頂点』みたいな印象をふんわりと受ける。

プレビュー時、マナコストを持たない待機呪文とのシナジーとストームの相性から『ガイアの意志』の需要が急増したが、ストームデッキどころかリアニメイトや神託者コンボなど2枚コンボが可能なデッキならばトリプルシンボルと追加コストの確保が可能な構築でどこでも使っていけそうなポテンシャルを秘めている。

個人的にはレガシーの黒単がシルバーバレット戦術を携えるようになりそうだなぁと思ったり。
『Chain of Mephistopheles』や『The Abyss』のような黒の強力なエンチャント以外に、『大いなる創造者カーン』と『マイコシンスの格子』コンボや『Helm of Obedience』と『虚空の力線』のような即死コンボの片割れ或いは両方にアクセスしやすくなるのは中々にアレ。『暗黒の儀式』が使える色でもあるのも◎

踏み倒せるサーチ手段ということで統率者需要も既にあるようで、予約段階からもうフォイルが高額になっている。下環境の構築で複数枚光らせたい黒を愛するフォイラー諸兄は購入タイミングを吟味していきたいところだ。



エリエットの誘う林檎

奪って良し、ライフゲインして良し、ライフルーズさせて良しの4マナファクトリンゴ。

『大いなる創造者、カーン』でサイドからサーチ出来る一時的コントロール奪取手段が来たか、というのが第一印象。おまけに出てからも延命とライフを攻める択を取れて非常に便利で腐りづらい。なんだったらカーンで4/4にして殴れる。

採用が検討できるデッキはパイオニアの緑単信心、モダンのトロン、レガシーの12Postのような『大いなる創造者、カーン』を採用している土地の太いビッグマナデッキ。
次いで同じくカーンを採用しつつ『裏切り者の都』や『古えの墳墓』のような2マナランドに0マナファクトで加速を行える赤単プリズン系デッキなど。

年々マジックもクリーチャーの質が高くなっているからこそ下環境での使用に耐えられそうなコントロール奪取は貴重だろう。
有用サイドとしてフォイル単価が上がる可能性もあるため直近で使えそうデッキがあるならば安価なタイミングで一気に光らせてみてはいかがだろう。



アーデンベイルの宮廷(統率者カード)

統率者カード枠より、統治者付与に加えて毎ターン3マナ以下カードを墓地から回収orリアニメイトするエンチャント。

対コントロールへの対抗手段としてサイドから投入する統治者カードが非常に強力であることは既にレガシープレイヤーならば承知のことだが、このカードにおいてはハンドアドバンテージだけでなく墓地から盤面or更なる手札への供給が行われるため、出されて1~2ターン対応が遅れるだけで2~4枚のアドを稼がれてしまうことになる。
またレジェンド持ちでないため複数張りも可なのも◎。コントロール好きの筆者的には『個人的に出されたくないカードトップ5』にランクインしそうな気配である。

統率者枠のカードということで構築フォーマットの使用範囲はエターナル環境になるのだが、パッと採用しやすそうなのは軽量パーマネント展開とビートダウンのデス&タックスやマーベリックになるだろうか。統治者ドローをしながら『不毛の大地』や焼かれたヘイトベアーをリサイクルできる動きとの噛み合いもいい。

コントロールが対コントロール用に採用するものの中でも、『自然の怒りのタイタン、ウーロ』や『氷牙のコアトル』などクリーチャーの質が高いバントコントロールや、同じくベースが青白コンで『僧院の導師』による横展開のビートダウンがド派手なメンターで試したい人はいそうだ(まぁ緑タッチしてるコントロールなら同型対策は『花の絨毯』で事足りるかもだけど)

対抗馬は『宮殿の看守』だが、即効性と定着後のロングゲームで強みが差別化できるため使い分けは可能。コントロールが強いメタが巡ってきた際にサイドに2枚程度積まれるリストを見かけそうだ。

統率者カードながら幸いコレクターブースターとセットブースターでフォイルが排出されるようなので、レガシー以下の白系デッキユーザーは是非光らせてみてはいかがだろう。



自我の流出

普通に使うとハンドの2:1交換だが、フェアリーをコントロールしているとデメリット無しで『思考囲い』の上位互換になる新たな1マナハンデス。

ことフェアリーデッキでなければハンドアドを余分に失うことや、初手1ターン目だったりスタック時にフェアリーを除去されるリスクなどスキが多いものの、やはり捨てられる範囲の広い1マナハンデスには夢があるものだ。

昔と違い昨今のモダンにおいてはカードパワーのインフレが特に激しく、クロックパーミッションの中でもURラガバン執政のようなモダンホライズンからの新戦力を得られずクリーチャーのカードパワーを環境への大量流入のタイミングで一緒に上げられなかったフェアリーデッキはメタの遥か下部へと更に沈んでいったため、こういう下環境の部族アーキタイプへの分かりやすく強いテコ入れカードは素直に嬉しく感じられる。

1ターン目に撃ちづらいため流石に4枚フル採用とはしづらいだろうが、追加の思考囲いとして積んだり対コンボで数枚サイドインする価値はある。
スタンダードのフェアリーデッキの活躍次第で確実にフォイルの単価が大きく変動するハズなので、初動で「うわ、めっちゃ安いやん」となるなら一気に揃えてしまって良いかもしれない。



似姿の物あさり

ルーティング能力と墓地のクリーチャーのコピーになる能力をもった飛行2マナの青黒フェアリー。

これ1枚で墓地を使った一連のコピーコンボ要素の大半が出来上がっている完成率の高いフェアリー。
ルーティングでドローしたカードか既に手元にあるコピー元を墓地に送り、タップを使わないコピー化でタイミングによっては除去を防いだりアタック中に返信元を変えられるためかなりトリッキー。

ブロックされないカードをコピーしてアタック→相手のブロック指定ステップ終わりに打点の高いカードに化けてぶん殴る、なんてなかなか爽快だろう。

マジックの広いカードプールには『ファイレクシアン・ドレッドノート』のようにコストが極端に安い代わりに追加コストや維持コストが非常に高いカードが数多くあるため、前行で述べた使い方のような動きでワンショットキルを狙えるアーキタイプも作れるかもしれない。オリジナルに加えて更に飛行が付くのも良い。

また、フェアリーといえば『ヴェンデリオン三人衆』『厚かましい借り手』『呪文づまりのスプライト』といった相手に干渉妨害を行うのが得意なアーキタイプなのでフェアリーデッキらしいクロックパーミッションベースの動きにプラスでデカブツに化けてワンショットを狙う豪快な価値手段を得られた可能性もある。

単純にフェアリーデッキに限らず単体でアーキタイプを興せそうな可能性を秘めた一枚、是非光らせてみてはいかがだろう。



おとぎ話カード群よりピックアップ

非スタンリーガルの再録枠であるおとぎ話カードより、個人的に筆者がキープしておきたいと思うものを幾つか。 

安らかなる眠り
使えるフォーマットである限りどこへ行ってもガッツリ使われる有用な墓地対策。
白デッキをよく使う人ならぶっちゃけ何枚あっても良いので、既に持ってる人でもイラストバリエーションで新たに買って良し。

神聖の力線
下環境でバーンやハンデス、ダメージを飛ばすタイプのストームなどの早いデッキなどがメタ上位に蔓延るとサイドで見かける率が上がるサイド。
要るときにはちゃんと要る、というタイプのサイドなので買うタイミングが分からず先延ばしにしてたなら今回で揃えてしまってOK。

虚空の力線
もはや説明不要のマジック界において最強クラスの墓地対策。
黒単デッキでもない限りサイドに積むときは大体4枚積み確定&様々なデッキに引っ張りだこで使いまくるため既に4枚持っていても今回で追加分購入してしまおう。

広がりゆく海
キャントリップ付きの土地攻めで色事故を引き起こす用カードだったが、モダンホライズン2以降『ウルザの物語』を割るために需要増&初出のゼンディカー以降再録がなかったためフォイル単価が上がっていた。モダンのコントロールフォイラー諸兄でまだ手元に無かったならばこのタイミングで揃えてしまおう。

虹色の前兆
主にモダンのヴァラクートデッキで土地を山カウントにして『溶鉄の尖峰、ヴァラクート』のバーン能力を誘発させるために使われる。
初出のシャドウムーア以降最近SecretLairで再録されるまで新たに刷られなかったため現在もまだフォイルはやや高め。ヴァラクートデッキのバリエーションパーツとしてフォイルを買っておくのはアリ。

楽園の拡散
元々はPauperや各フォーマットのエンチャントレス需要が大半だったと思うのだが、統率者需要やモダンのグルールムーンの隆盛と環境の多色化の影響で25マスターズやSecretLairでの再録を挟んでもまだ高額コモンとして揺るぎないため、将来絶対に使わないと断言できないならこのタイミングで押さえておくべし。

全知
マジックにおける出たらほぼ勝ちの一柱。
統率者需要も勿論だが、レガシーにおいてこれを採用するオムニテル(ショーテル)は昔から根強いファンも多いうえにトーナメント級に嘘偽りなくしっかり強いデッキなのでフォイルもそこそこ高額。
過去のジャッジプロモやマスターピースに加え、今回は新絵に加えてアニメ絵版もあるため諸々吟味して今回自分の趣向に合ったならばしっかり揃えてほしい。

血染めの月
多色や土地コンボデッキを殺すならまずこれ、という1枚。
赤単プリズンのような妨害マシマシデッキの他、多色化環境が極まってくると色んなデッキのサイドに入り込んでくる必殺カード。トロンも死ぬ。
こちらも全知同様、過去セットでイラストバリエーションが存在するうえ日本人イラストレーターが手掛けるバージョンもある。

騙し討ち
下環境でデカブツをぶん投げるカード代表。
青赤スニークショーや赤単スニークのようなワンショット系デッキの核であり花。
こちらも統率者需要があるものの、昨今再録の機会が増えたためフォイル単価はだいぶ落ち着いてきている。今回のセットの全知と一緒に買っておいて『実物提示教育』と併せたらスニークショー或いはオムニテルが組めるため抱き合わせ的なピックアップ。


最後に。

最近のウィザーズが統率者プレイヤーにかなり寄ってきているため、広いフォーマットでプレイするユーザーほど過去の強力カードに喜ぶことができる機会が増えたと考えたらまぁそれも良いことだなぁと思う今日この頃。何だかんだ普通に好きなまま居られているのは幸運なのかもしれませんね。

次回は『イクサラン:失われし洞窟』になるでしょうか?ビーストウォーズコラボとか来たら良いなぁ。公式からジュラシックワールドコラボがアナウンスされてたみたいですね。

ではまた。

フォイラーに光りあれ!

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