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フォイラー長海苔が見る新セット Vol.17 団結のドミナリア【Foil】

フォイラーに光りあれ!

言語統一、初版統一、イラストレーター厳選、刷られている絶対数、市場在庫、そしてデッキ総額。そう、そのフォイラーは様々な壁を越えてそこに立っているのだ。

長海苔です。

ここでは主にレガシー、モダン、パイオニア、統率者にて光る紙をしばいている私が、公式フォーマットに使用する範囲で新セットから個人的にフォイルでおさえておきたいなーと思ったカードついて、買い物用メモついでにピックアップしたものを垂れ流していきます。

俺たちのドミナリアがまた帰ってきた!
2マナ部族ロード!?Φマナ能力ファイレクシアンサイクル!!?ライフペイ封じ!!!?
プレビューから既に下環境で使えそうなパワーカードがガッツリ出てきて、筆者としてもついついアレもコレもとピックアップしたくなるエキサイティングなセットだ!

前置きもほどほどにさぁいくぞ!

衝動

予期の上位互換。レガシーではスニークショーなどのコンボデッキにて現在進行形で使用されてきたパワフルな2マナドローインスタントが再録。

インスタントタイミングで4枚も掘り進めれば何かしらの回答へたどり着く確率も上がり、その実力と実績はレガシーにて証明済み。
今回の再録でパイオニアモダン入りという事で、青系のガッツリ構えるタイプのコンボデッキや、重コントロールデッキユーザーはマストで抑えておきたいところ。
特に昨今のモダンでは青白コンは虚空の杯をメインから積むような構成がデフォルトなため、噛み合いも◎。

フォイルに関してもフライデーナイトマジック版の初出以降バトルボンドやFromTheVaultにて再録してからは刷られていないため、コモン収録で安価で※入手できるこの期にバッチリ揃えてしまおう

※そもそもFtV版は今の時点でも十分安価ではあるが、イラストの好みで決めればOKだろう。


ヴェールのリリアナ

初代イニストラードのトップレア、かつて最強のPWの一角とも評されていたヴェールのリリアナがまさかの再録。

昨今のPWのインフレに押されてかつての唯一無二の最強感は無くなってしまったものの、自衛できて消耗戦を強いながら墓地肥やしを行うその強さ自体は今だ変わらず、レガシーの黒単(Pox、リアニメイト)や青黒系コントロール、モダンもジャンドやMH2より最近陰謀団の貴重品室で強化された黒単等で使用され続けている信頼と実績ある1枚。

今回パイオニア入りを果たしたことでクロクサやアンコウといった墓地カードを絡めたような黒系のデッキは大幅な強化が期待されるし、シンプルにパワーカードで固めたグリクシスコントロール等はよりモダンっぽい形に近付くだろう。
供給に対して新たなフォーマットでの運用で需要も増すハズなので価格がプラスマイナスで思ったより下がらない可能性があると思うため、フォイルは是非とも安価なタイミングを見極めて買い揃えていきたい。


怪しげな統治者、スクイー

脱出能力持ちになったうえ、速攻と攻撃時のトークン出しも行えるようになったスクイー。

スクイー至上最強クラスのスクイー(主観)

まず考え付くデッキ候補が、昨今のレガシーのゴブリンの熟練煽動者や軍勢の戦親分フル採用&バグベアの居住地や反逆のるつぼ霜剣山でゴブリン増し増しタイプの赤単プリズンや、2マナランド採用タイプのレガシーゴブリン。
どちらも1ターン目から3マナ出せる(ゴブリンは構成次第)くらいのアーキタイプなので重さはそこまで大きな障害になりづらい。

速攻脱出持ちの追加の熟練煽動者や戦親分っぽいカードと考えたら赤単プリズンのムーブを知ってる者からすれば全然悪くなさそうに見えるし、何より場のゴブリンを取り敢えず増やさなくてはならないゴブリンデッキ的に、墓地からのキャスト&速攻で即殴りにいけてトークンも出るゴブリンがいるのは熟練煽動者やゴブリンの群衆追いの打点を上げてくれるため魅力的。

脱出コストや自身が伝説生物のため構築の上でフル採用は難しいが、今握っているデッキ相性的にピンときたゴブリンフォイラー諸兄は1~2枚光らせてみては如何?


ランドヴェルトの大群率い

今セットの色ごとに存在する2マナロードサイクルのゴブリン。

ゴブリンにとって初の2マナロード。
持たせられる死亡誘発は、横展開を必要とする殴りタイプのゴブリンデッキの『小粒が徒党を組んで殴る故の死にやすさ』をある程度カバーしてくれるだろう。
既存のゴブリンの熟練煽動者のようなトークン生成能力やスカークの探鉱者のゴブリンをサクってマナ出しを行う能力と掛け合わせると2アクション3アクションの横展開が非常に易くなるだろう。
これ自身が死んでも誘発するのも美味しい。

下環境では死亡誘発での展開力も絡めてあらゆる環境のゴブリンデッキでの採用が考えられるうえ、自身が伝説持ちでないため4枚フル採用も普通にアリだが、自身のタフネスが1なのでさっさと他のロードを重ねないと疫病を仕組むもので壊滅するのはご愛嬌。

デッキ自体のティア、レアリティや過去のゴブリンロードよろしくフォイルは安価で入手しやすい筈なので、ゴブリンフォイラー諸兄は早速入手して小粒の横並べに参加させてあげよう!


葉冠の幻想家

新たな2マナロードのエルフ。

下環境のエルフといえば只でさえ1マナクリに加えてガイアの揺籠の地やニクソス、大ドルイド、遺産のドルイドなどマナがバンバン出るアーキタイプなのに、たった2マナでロード能力と展開に合わせたドロー手段を持ってくるなど誰が予想できたものか。

霊気紛争の頃『このカードはいつかバズる!』とモダンエルフ用に造命師の動物記のフォイルを意気揚々と初動で4枚揃えていた筆者はいま大号泣である(あれもエルフでキマるとマナの続く限り盤面ソリティア出来て凄かったね)

採用に関してはレガシーよりコンボ速度と爆発力の劣るモダンとパイオニアのエルフが考えられ、特にパイオニアだとエルフの部族呼びという既存の2マナロードがフル採用されているため、展開に絡んだドロー優先でそっくりそのまま入れ替わるか、追加の2マナロードとしての運用が考えられるだろうか。

エルフロードとしては追加のドロー能力的にしっかりアーキタイプに必要な部分を補ってくれる1枚。エルフフォイラー諸兄は4枚光らせてみてはどうだろう。


ヴォーデイリアの呪詛抑え

自陣のマーフォークをサクると魔力の乱れになる瞬足付き2マナロード。

カウンター能力を付けるのは2マナの部族ロードとしてはやややり過ぎな気もするし、瞬足が付いてるのも意味がわからない。モダンホライズン産と言われても遜色無いレベル。

不確定カウンターとはいえ、リセット呪文やコンバット時ロード狙いの火力、通ったら終わるタイプのコンボカード等、その軽さから霊気の薬瓶や瞬足から出して虚を付いたカウンターを撃てるのはやられる側としてはかなりの脅威。

十分に機能するためにはそれなりに横並びの展開を求められるが、深根の水域や凪魔道士の導師といったマーフォークトークン生成の関連カードも発表タイミングで注目されていたようで、今後のマーフォークデッキに新たな時代の到来を予感させている。

起動にマナを使わないとはいえ、たった1マナ要求のカウンターなんて強いの?と思うかもしれないが、レガシーでもこういったカウンターは全く問題なく光るため(青系デッキに対して目くらましを警戒して1マナ立たせるデイズケアというプレイング(単語)があるレベル)、フィッシュフォイラーは絶対に4枚揃えておきたい。


一時的封鎖

3マナになり範囲が全体化したポータブル・ホール。

下環境になるほどコスト1~2マナが主力のデッキがティアを問わず幅広くあるため、割られたら帰ってくるとはいえクリーチャー以外も巻き込めつつ神の怒りよりもコストが低いリセットカードはとても有用で、早期に展開を終えた特定のアーキタイプに対してはぶっ刺さる場面も多いことだろう。

環境の高速デッキ対策のサイドカードとして運用される筈なので、特に低マナ高コスパのカードの多いモダン以下での採用が考えられるか。
カウンターモンキーやハンマータイムに対して青白カラー系のコントロールデッキのサイドに1~2枚試されるかもしれない。

一時的封鎖自体がパーマネントなのを利用して、ブリンクやバウンスで能力を再利用して後から来た追加の脅威を更に巻き込む運用も可能なため、そういったテクニカルな使い方が出来て尚且つこれ自体の被害を抑えられるアーキタイプにとっては非常に頼もしいリセットカードになるかもしれない。

クセの強い全体除去ではあるが、環境に刺せそうだと思ったなら是非とも光らせてみて欲しい。


羅利骨灰

2マナキッカーで土地以外を何でも除去できるようになる追放版の帰化。

キッカーコストに黒が混じるため採用デッキは限られてしまうが、対エンチャントアーティファクト以外の用途以外でも絶対的に腐る余地がない性能のため、デッキの色が許す限りは何枚でもサイドに採用してしまいそうになる。ソーサリーと書かれていても何ら不思議ではないレベル。

下環境であればオールフォーマットで使用できる性能のため、個人的に今セットのフォイル100枚買っとけ枠。緑黒ユーザーは絶対抑えるべし。


あとなんかカード名を少し言い間違えたら途端に危ない単語になりそうなのもポイント高い(小声)



カーンの酒杯

呪文や能力のライフペイを封じ、注ぎ込んだマナ数以下の土地以外のパーマメントを除去するアーティファクト。

マナ能力以外のライフを支払えないということは意志の力をピッチコストでキャストできなくということだし、ファイレクシアマナのライフペイも封じられる(色マナ払いはOK)
フェッチランドも起動できないため例えば最速1ターンでの着地は相手の土地事故狙えるし、グリセルブランドの7点ライフペイも出来ないなど特定のアーキタイプに向けてコンボを封殺することも可能。
とはいえ、コストで『ライフを失う』『ダメージを受ける』はすり抜けるため要注意。

また、ライフペイ封じが刺さらずともXコスト以下のの全体除去があるお陰でアグロ相手には強烈にプレッシャーをかけられるうえ、例えばこちらがマナコストの平均値が高いビッグマナ系のデッキであれば一方的に相手の方だけリセットをかけるような運用も可能。ただ、タップインの都合1ターン隙が出来るのは調整の跡というべきか。

ライフペイ封じの恩恵を最も受けられる旬は冒頭でも述べた通り先行1ターン目。レガシーだと2マナランドと猿人の指導霊や金属モックスで1ターン目3マナ展開が安易な赤単プリズンや、青以外のフェッチランドを採用していない古の墳墓採用デッキ(エルドラージやPost、墳墓型デスタク等)でも運用は考えられる。

モダンであれば対レン&オムナスやジャンドといった多色デッキのフェッチ使い回しを封じたり展開された後でも全体除去で流せるためトロン系デッキで灯争カーンのサイドサーチ用に採ることも考えられるだろう。

個人的に今セットでのフォイルに関してはこれかヴェールのリリアナかでどっちが価格的なトップレアになるか気になるところだが、一方的に押し付けるタイプの強力なサイドカード(環境にハマるならメイン採用も全然アリ)なので使用できるデッキを持っているならば最優先で抑えておきたい。

9/9追記:初動のトップレアはヴェリアナ、シェオルドレッド、セラの模範だった模様。外したねぇ~。



本能を穢すもの

赤のパーマネント呪文のコストのシンボルをファイレクシアマナ化&唱えたら好きなところに1点飛ばすようにする先制攻撃持ちのカヴーファイレクシアン。

今セットで各色ごとに存在するサイクルのなかで、この赤のものは特に完成度が高かったためピックアップ。

4マナ4/4先制攻撃という、稲妻や衰微で落ちないサイズとコンバット面での優位性。
赤シンボルのファイレクシアマナ化は速度とパワーの赤の回転率を上げてくれるし、軽くなったパーマネント呪文の展開に1点バーンのオマケはチャンプブロッカーや優先して本体を攻めたい時の鬱陶しいPWをついでに焼けるのも良い。そして伝説でないため並べる枚数が増えるほど誘発バーンのダメージも上がるし、2枚目以降は自身のマナコストは無色2マナに出来る。

運用を考えられるデッキは2マナランドや金属モックスと猿人の指導霊でマナ加速に秀でたレガシー赤単プリズンが挙がる。
インスタントソーサリーが少なく、血染めの月やゴブリンの熟練煽動者などの赤いパーマネントが多いうえ、呪文コストの平均値が高いアーキタイプなためファイレクシアマナ化による展開速度の上昇も相性が良い。
チャリスX=1で1マナを封じてくるプリズンが2アクション3アクションの展開速度を上げながらレン6のようにチマチマ1点飛ばして来るわけなので即時に除去出来なかった場合はもう地獄だろう。

パイオニアのミッドレンジな赤単も採用が考えられる。
あちらは赤1マナで唱えられられるカードも多いため、舞台照らしやチャンドラで捲れたカードを全てライフで払って連打し相手ライフや膠着した盤面の相手ブロッカーを全て焼き切るという劇的な場面に出会すこともありそうだ。

プレビュー時からサイクルで最も話題性のあった一枚、赤好きのフォイラー諸兄は是非とも光らせていって欲しい。



刻まれたタブレット

起動1マナで公開したトップ5枚から土地を持ってこれて、スカッた場合キャントリップする1マナファクト。

土地目当てにトップを掘り下げたりキャントリップ可能な性質上、モダンだと古きものの活性や森の占術を採用できないエルドラージトロンや青トロン、パイオニアだとロータスコンボでの土地サーチ要素として採用が検討できる1枚。

個人的にはモダンで緑以外のトロンの土地サーチ手段の少なさは気になっていたところだったため(特にエルトロ)、他の高ティアデッキがガンガン新戦力を得る中ようやく1つ新たな潤滑油を得られたのは本当に僥倖だろう。

また、これ自身が1マナであるためウルザの物語でサーチ可能であったり、湖に潜む者エムリーで使い回す挙動もスカッた際のキャントリップ含め強いため、新機軸の青トロンが出てくる可能性もある。

土地使いにとっては色々と可能性が詰まった一枚。緑トロンでの使用の可能性も踏まえ、トロンフォイラーは是非とも4枚キープして欲しい。



有効色ペインランド(ダメージランド)

第十版以降スタン再録の無かった友好色ペインランドが再録。

対抗色ペインランドは既にパイオニアリーガルではあるものの、ようやく有効色も使用可能になったため以降は2色デッキが不確定アンタップインのデュアルランドを採用する枚数も減らせるようになった。

環境的には高いメタにいる黒赤や青白の土地がタップイン要素を更に減らす選択肢を採れるようになったのはとても嬉しい。

今でこそ有用な2色ランドが潤沢になってきたものの、フォーマット制定以降ペインランド自体は今も採用されているパイオニア。
信頼と実績のある土地だからこそ、スタン再録の安価なタイミングでフォイルもしっかり揃えておこう。


最後に。

本編プレビュー前からコレクターブースターでのレジェンドカードの低確率封入のアナウンスがあったり、ボックス特典に国内イラストレーターのプロモを付けてきたり等、何となく(特典が良い代わりに目玉のヴェリアナ以外の収録内容がショボいパターンなのでは・・・?)と怪しんでしまった筆者。

蓋を開ければしっかりヴェリアナ以外もパワーカードが沢山収録されていたので、それなりに大盤振る舞いな内容でした。
特に筆者は自分の握っているレガシーの赤単プリズンやゴブリンに試せそうなパーツが多かったので満足ですが、一番期待していたカーンが過去最弱レベルだったのはなんとも悲しい・・・・。

次回は兄弟戦争の記事になるでしょうか。
新ウルザやミシュラに会うのが非常に楽しみですね。

ではまた。

フォイラーに光りあれ!

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