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フォイラー長海苔が見る新セット Vol.33 モダンホライゾン3 前編 白〜緑【Foil】

フォイラーに光りあれ!

パック開封前は必ずひと風呂浴びて穢れをフォイルとスリーブの間に入れないように禊を行う派。

長海苔です。

ここでは光る紙をしばきまわす私が、構築フォーマット(主にパイオニア~レガシー)に使用する範囲で新セットから個人的にフォイルでおさえておきたいなーと思ったカードついて、買い物用メモついでにピックアップしたものを垂れ流していきます。

今回マジで記事長め!
スタンダードを介さずモダンに直接新カードを投下する特殊セット、モダンホライゾンも3つ目のナンバリングだ!
今回は白〜緑のカードを前編として区切っていく。
多色、無色、土地に関しては後編に続くので気になる色がここに無いなら前編は飛ばしてもらってOKだ!


では前置きもほどほどにさぁいくぞ!


溌剌の牧羊犬、フィリア

攻撃するたびに自分以外のパーマネントブリンク&終了ステップにそれが自分の場に出たなら+1カウンターが乗る瞬速持ちの伝説犬。

瞬速持ちでインスタントタイミングでのキャストが可能なこと、自分のEtB能力持ち生物をブリンクさせてサイズアップを行うことで殴り性能を上げられること、ブリンク能力が使い切りでないこと、3マナでなく2マナであり『霊気の薬瓶』で出しやすい。

『ちらつき鬼火』と比べると伝説であること、飛行を持たないこと、これ自体がEtB能力でないことで相手の動きに合わせてブリンク出来ないため応用性にかけることなど、上位下位の互換性とはまた別軸であり殴りタイミングでの相手の厄介な壁を終了ステップまで擬似除去する動きを強く取りやすい点では非常に前のめりだ。

デスタクのピン挿し玩具枠として需要があるかもしれないため、1枚程度フォイルを確保しておきたい。
あとは犬タイプなので統率者需要が地味にあるか。



白蘭の幻影

 EtBで基本土地を割る代わりにデメリットとして基本土地サーチを許す2マナ飛行先制持ちの熊。

取り敢えず、ダブルシンボルになったからって2マナ2/2飛行先制にサーチ&タップインの幽霊街能力までつけるのはどう見てもやり過ぎで、加えて『護衛募集員』でサーチできるうえに『霊気の薬瓶』でインスタントタイミングで出しやすい軽さなのも強いため、マナ否定戦術とシルバーバレット的運用が得意なレガシーデスアンドタックスに挿すのも良さそうだ。

モダンの場合はフル採用も考えられるため光り物はガッツリ4枚揃えておいて良いだろう。



護衛募集員

コンスピラシー:王位争奪より白のリクルーターが初再録&モダン環境入り。

全てのレガシーデスタクプレイヤーにおめでとう。
そして全てのモダンプレイヤーにこんにちは。

レガシー環境を経験していないモダンプレイヤーはただの『帝国の徴募兵』のタフネス参照リメイク版だろ?と思う人もいるだろうが、モダンの白単デスアンドタックスが既存の『石鍛冶の神秘家』や『スレイベンの守護者、サリア』『レオニンの裁き人』などに加えて『孤独』『ちらつき鬼火』『救出専門家』といった大体の主力生物にアクセス可能となるため、シルバーバレット戦略を行うようになるのは大きい。
レガシーのデスアンドタックスが土地や装備品や除去呪文などを除いて基本的に全ての生物を状況に応じてこの『護衛募集員』でサーチできるような構築を成しているため明確にモダンデスタクの基礎レベルは上がるだろう。

そして初版以降8年近く再録がなかったうえにレガシーのデスアンドタックスでは基本4積みスタートが常にためフォイルの価格も非常〜〜〜っに高額になっていたため、もともとレガシーでデスタクのフォイル化進めていた人はこのタイミングで絶対に4枚光らせ終えてしまおう。
また、レガシー同様モダンでも4枚積みが常になることが十分考えられるため、モダンデスタクやそれに近いデッキを使っている人もここでしっかり4枚揃えよう。



海の先駆け

ダブルシンボルとなり青くなってマーフォークになり、非基本土地を島にしてくるようになった『月の大魔術師』

『月の大魔術師』や『血染めの月』は昔から多色デッキの不倶戴天の敵。上記2枚を愛してやまぬ筆者的にはもう狂喜乱舞である。

モダンレガシーでの件の赤いやつらの土地とマナを縛る強さはすでに証明済みのことだろう。色が合わない、土地が能力を使えない、となってクリティカルにハマるとやられる側のハンドによっては数ターン動きが止まる。
火力呪文の強い赤マナの出る山にしないというのもポイントで、リメイク元である『月の大魔術師』ほど出たあとで焼かれづらくはなるだろうか。全部島にすることで場に出た後の『耐え抜くもの、母聖樹』や『天上都市、大田原』といった土地カードを『目くらまし』のピッチコストでハンドに戻せるようになるなど、テクニカルな用途にも期待したい。

何よりマーフォークデッキであれば『魂の洞窟』によるカウンター対策、ロードによる強化、そもそものマナ縛り戦術との噛み合いもありメインから突っ込んでも何の問題もないため対マーフォーク戦は今まで以上にマナ基盤に注意しながら戦わなければならなくなるだろう。

ダブルシンボルによる縛りはキツイが、レガシーでも見かける機会が出てきそうなため赤無しの青系デッキが構えるサイド要因としてもしっかり抑えておきたい。



狼狽の嵐(ボックスプロモ)

統率者セット初出の対ストームカウンターカードが今回のボックスプロモで新絵を伴い再録。

前々回のモダンホライゾン1でもボックスプロモで再録はあったものの残念ながらあちらは非フォイル版。モダン入りしつつもフォイルそのものの供給はされなかったためファイラーにとっては需要が異常に上がっただけとなりそこからフォイル単価が高騰という流れになってしまった。

対ストーム性能だけでなく、ストームで出た非キャストのコピーは『虚空の杯』を貫通して相手の呪文をカウンターできるなど、使い所を広げる視野によってはサイドから差し込む機会も増えていくだろう。

既に下環境での実績もバッチリあるサイド要因なので、プロモで大量供給があるこの機会にしっかり光らせ終えておこう。



河童の砲手

神河:輝ける世界の統率者枠より即席、護法4、アンブロッカブルと+1カウンター付与とトンデモ性能のファクト生物が再録。

既にレガシーの8Castにて初出の頃より猛威を振るいまくり同じモダンホライゾン2の『ウルザの物語』と併せてキルターンを一気に縮めたことで、様々なデッキが『溶融』のようなファクトメタカードをサイドに積まざるを得なくなったといえば大体そのヤバさは察せられるだろうか(まぁその点だけだと相棒のウルザの物語が一番悪い)

モダンには『オパールのモックス』や『水蓮の花びら』のような0マナファクトが無いため出力は多少落ちるだろうが、『羽ばたき飛行機械』や『メムナイト』といった0マナ生物でファクトカウントを稼ぐ親和デッキで速攻で最安キャストを決めたり、『飛行機械の鋳造所』と『弱者の剣』のコンボで砲手をサイズをあっという間に化け物サイズのアンブロ生物にしてみたりなど、モダンのファクトデッキの脅威度は間違いなく増すことだろう。護法4が本当にイカれているのだ。

そしていちばん重要なのが【初のフォイル化】ということである。現状レガシーにも完全に定着しきっているのもあり既存のレガシーフォイラーに加えてモダンプレイヤーからも需要が発生する、出来れば早めに4枚しっかり光らせてしまいたい。



ネクロドミナンス

マナコストはそのままに細部調整の入った『ネクロポーテンス』

元カードと比べると、
①『手札に加える』が『ドローする』に変わったことで『オークの弓使い』や『迷宮の霊魂』のようなドローにペナルティや制限を加えてくるカードの影響を受けてしまうようになった。あるいは『火想者ニヴ=ミゼット』や『黙示録、シェオルドレッド』のようなドローすることで恩恵を得るカードとのシナジーが発生するようになった。
②墓地にカードが落ちない置換能力仕様になった(ネクロポーテンスの墓地追放はカードを捨てた時の誘発型能力)ことで『エネルギー・フィールド』との強烈なシナジーが注目される。
③ライフ支払いがコストではなく解決する能力の一部となりライフ支払い→ドローの間に優先権のやり取りを挟まなくなったため隙が減った。また、起動能力ではなく誘発型能力になったことで『真髄の針』が効かなくなった。
④手札上限が5枚に減ったのは墓地追放能力とも合わさり明確に弱体化し(上限が減るだけでドロー自体は何枚でもOK)、エンドステップに手札を7枚にフル補充して万全の状態でターンを返すような動きが咎められている。軽量化とインフレの波が著しい現代MTGではそれでも全然強いだろうとは思うが。

モダンにしろレガシーにしろ大量ドローからインスタントタイミングでマナ加速とドロースペル連打でストームカウントを稼いでワンショットを決めるデッキが生まれたり強化されたりが予想されるので、ますます『狼狽の嵐』の重要性は高まるかもしれない。

あと普通に黒系のコントロールデッキが『黙示録、シェオルドレッド』のような回復シナジーと併せて使うのもかなり強烈だろう。

2枚目の『ネクロポーテンス』として統率者需要もありそうなので、光り物を購入するタイミングはしっかり見極めて行きたい。



ネザーゴイフ

黒1マナで参照する墓地が自分側のみ&枚数を問わない合計4タイプ指定の脱出能力持ちの新たなルアゴイフ。

相手の墓地を参照しないため相手にハンデスを撃つバリューは少し弱くなるものの、1ターン目フェッチランド+ミシュラのガラクタで2/3が出てきてまだまだ育ち、打ち消しても焼いても墓地から帰ってくるという1マナ最強生物の候補にこれから上がってきそうな感じがプンプンして非常に良い。

昨今はカードタイプに『バトル』が追加されたことで昔よりサイズの上限も上がっているうえ、除去のインフレで昔より鳴りを潜めてしまった偉大な先人たる『タルモゴイフ』のことを考えると強い軽量除去の飛び交うモダン以下の環境に脱出のような能力で釣り合いを図ろうとしたのはまさにスタンやパイオニアを経由しないからこそ出来る思い切りなのかもしれない。

能力自体はシンプルで軽さも合わせてモダンはおろかレガシーで十分も通用するスペックのように見えるため、光り物を早いうちに揃えてしまってもいいだろう。


不死のさざ波

毎ターン第1メインフェイズに切削3、その中から1マナと3ライフ支払いで1枚ハンドに加えられるエンチャント。

なんとなく『森の知恵』を思い浮かべた人も多いかもしれない。
出たターンは仕事をしないが次ターンより墓地のリソースが増えていき欲しければ手札も増やせるため墓地から生物をバンバン場に出すドレッジデッキ、『濁浪の執政』や『ドラゴンの怒りの媒介者』といった墓地のカード枚数を参照したり探査のようなリソースとして消費するUR系のフェアデッキだったりとの相性は良好。前項の『ネザーゴイフ』とも相性◎。

出して即座には機能し始めないものの、ターンを重ねるごとに着実にアドバンテージを得られるため墓地利用を使うミッドレンジ〜コントロールにおいて使用すると強さの恩恵を最大限得られそうだ。


変異した信者(統率者カード)

キャスト誘発でパーマネントか対戦相手の全てカウンターを吹き飛ばし、そのターン中の次の自分の呪文を軽くしてくれる接死持ちの欠色エルドラージ。

新たな『暗黒の深部』の氷カウンター吹き飛ばし要因。対抗馬は『吸血鬼の呪詛術士』だがあちらは2マナと軽いものの黒のダブルシンボルで、先制攻撃にカウンターを除去するのも起動型能力。
対してこちらはキャスト誘発で唱えたときにもう能力がスタックに乗るためカンスペも真髄の針も怖くない。なんだったらオマケで接死が付いているので本業を終えたあとも壁として非常に優秀。

デプスデッキの色によってどちらを採るかも変わってきそうではあるが、レガシーのデプスフォイラー諸兄は最優先でフォイルを確保していってほしい。



毒の濁流

統率者2013初出の、支払ったライフ数でマイナスの修正値を上げられる黒の全体除去が再録&モダン環境入り。

統率者でよく使われるカードではあるが、ちゃんとレガシーでの実績もある優秀な除去。
4マナではなく3マナという軽さや厄介な呪禁護法破壊不能持ちも処せるほか、こちらの生物のタフネス以下に修正値を調整して一方的に相手の場だけを更地にしたりも可能でかなり使い勝手が良い。

デスシャドウデッキであればライフ支払いがコストでスタックを挟まないため場の『死の影』を生かしながら相手の生物だけ全て処しつつ自分のライフも減らせるといった運用も可能。
リアニメイトなどのワンショットデッキが妨害系のヘイト生物なりアグロプランで高速展開するビートダウンデッキに差し込むなども非常に強い。

レガシーでよく使われていた頃はグリクシスなどのコントロールデッキもよく使っていたなぁと昔を思い出してちょっとホッコリ(なお筆者はいつも使われる側だった)したが、モダンでも同様にコントロールデッキに入れる使い方をしても良いだろう。

モダンのラスゴ枠の新たな顔になるかもしれないので黒系デッキを握るフォイラー諸兄は是非光らせてみてほしい。既に過去にフォイル再録もされているためフォイル単価もお手頃だ!



生き埋め

ライブラリから生物を何でも3枚探してきて墓地に送る黒の3マナソーサリー。

順当にモダンのグレイブヴァインで『復讐蔦』や『不可思議』を墓地に落としたり、リアニメイトで『残虐の執政官』を筆頭にデカブツを落とすのに使えるだろう。
3マナで『無名の墓』3枚分の仕事をするため今のモダンリアニメイト環境だと結構衝撃的か。

また、レガシーにはフェニックスアライブというこの『生き埋め』と『弧光のフェニックス』でコンボを成すデッキがある。
あちらは『暗黒の儀式』や『陰謀団の儀式』や『炎の儀式』といったモダンでは使えないマナ加速がたっぷりあることで、最速1ターンで『弧光のフェニックス』×3枚を叩きつけるイカれたスピード狂のデッキなのだが、昨今モダンの方にもピッチスペルが徐々に増えているため将来的に成立するようになるかもしれない。今だとマナクリとファイレクシアマナの1コストカードを無理矢理使えば2ターン目にはフェニックスを3枚並べられるだろうが、実戦級になるかは全く不明。

既存の墓地利用デッキに新たな風が吹くか。
その期待も込めて是非モダン墓地好きフォイラー諸兄は光らせてみてはいかがだろう。


エルドラージの戦線破り

無色マナシンボルと赤3マナの攻撃時に対象のクリーチャーに速攻と自分のエルドラージ分のアタック値修正を与えるトランプル持ちエルドラージ。

パンプ付与能力は横展開戦術だけでなく、これ単体が3マナ4/3速攻トランプルの生物となるため非常に完成度が高い。
これ自体横展開用のトークンを生み出しはしないもののエルドラージというクリーチャータイプ自体ががスペックの高さとマナ軽減、トークン展開など小型から中級ですら総じてスペックが高いため適当な速攻、適当なパンプを付けるだけでも脅威度は跳ね上がる。適当に先置きした『エルドラージのミミック』で打点のかさ増しも良好だし、『難題の予見者』がハンデスしつつ速攻+パワーに修正値を付けて殴りかかってくるという字面だけでもなんかもう吐きそうである。

モダンだと某Xの先行プレイ報告より後手1ターン目から宝石の洞窟とエルドラージの寺院から4/3速攻トランプルで殴りかかってきたという報告があるので、後にピックアップする2マナランドも併せてまたモダンにエルドラージの嵐が吹き荒れることになりそうだ。



溶融

ウルザズ・サーガ初出のアーティファクト除去が初の再録。

『河童の砲手』の項で説明したとおり、レガシーではモダンホライゾン2以降に8CastのTierが急上昇したことで需要が一気に加速することに。
これ1枚で相手の0〜1マナファクトや『ウルザの物語』から出てくるトークンを一掃出来るうえ、Xコスト調整で『虚空の杯』も簡単に処せるためモダンにおいても重要なサイド要因となるのは間違いない。

この記事的にはそんなことより【初のフォイル化】というのが何より重要。
元々レガシー環境でがっつり使われるサイドボードであることとこれからモダン入りすることでフォイル需要が今回のセットで一気に集中するため、アンコモンながらそこそこのフォイル単価となることも予想される。購入はお早めに。


相対

『相殺』が赤くなったら踏み倒しになった。

オリジナルの方は打消しであるため自身と相手のマナカーブ判断で行動妨害として差し込む採用が主だったが、こちらは踏み倒しキャストでより前のめりなビートダウンやバーンなどのシンプルにライフを詰めるデッキとの相性がいいだろう。
バーンなどは特に2ターン目に貼ってマナカーブの噛み合った相手のキャストで火力を飛ばすオートタレットのように機能しかねないので、何となくヘイト値の高いカードになるのではないかと思ったり。

デッキトップ操作次第では相手のカウンターに同じカウンターをトップからキャストするようなテクニカルな動きも可能だし、コンボデッキが使うハンデスに対してカウンターを『渦まく知識』や『石なる知識』などでトップに隠してその後マナコストの合うコンボパーツにカウンターをブチかますような使い方も可能。このあたりは2マナの『対抗呪文』がカウンターの基本になっているモダンだとやりやすいかもしれない。

本家の『相殺』同様に環境のアーキタイプへの知識と使用デッキのマナカーブ適正は必要だが、使いこなせれば相手のキャスト挙動に併せて自分のゲーム中の行動総数が跳ね上がっていくことになるので特にTierトップのデッキ対決の際には先張り=勝ちに直結しやすくなるため意外と需要が高まるのではないだろうか。

マナコストの一致という条件はハードルが高く思えるかもしれないが、低マナ域のカードが飛び交いやすいモダン以下の環境では意外とよくヒットするものなので(相殺愛好者談)、ピンときたならばしっかりキープしておいてほしい。



ティタニアの僧侶&ワイアウッドの共生虫

ウルザズ・サーガ初出のエルフ用ガイアの揺籃の地能力持ちの2マナエルフと、スカージ初出のエルフバウンスでクリーチャーアンタップの能力を持った昆虫が再録&モダン入り。

両者共レガシーエルフにて採用実績もあり、共生虫に関しては現在もコンボパーツの1つとしてフル採用され続けており、ティタニアの僧侶の方はレガシーの一線からは退いたものの昔からPauperエルフの大量マナ供給用必須パーツとしてずっと定着し続けている。

モダンのエルフは前のモダンホライゾン2より『クウィリーオン・レインジャー』を入手し、今回はさらにこれら2枚がモダンリーガルになったことでまた少しカードプールがレガシーエルフに近付いた。
『ティタニアの僧侶』『ワイアウッドの共生虫』『クウィリーオン・レインジャー』の3枚がモダンに並び立つことに何かしら胸の内で熱いものを感じる人もいるだろう。

モダンホライゾン1で天敵となる『疫病を仕組むもの』が環境入り&定着してしばらく経つのに加え、除去の性能もどんどん上がって逆風のモダンエルフではあるがここで一つ大きなテコ入れになったハズだ。

そしてここの記事的に一番重要なのが、『ティタニアの僧侶』は初版がMtGにファイルカードが実装される以前のセットであり、プロモのフォイルが刷られたのももう20年以上前。
コモンのフォイルとしてはかなり高額なものになっていたため、統率者やPauperでエルフデッキを使おうとするフォイラーにとっては幾つもある壁の一つであたのでこの再録は非常に嬉しい。
イラストもRebbeca Guayのオリジナルをそのまま使ってくれているのも個人的に花丸。



タルモゴイフの巣(統率者カード)

まさかのあの『タルモゴイフ』を生み出し続けることができる同族(旧名称:部族)持ちのエンチャント(土地)

「タルモゴイフがトークンになって土地につけるエンチャントからオリジナルと同じコストで出せるようになるよ!しかも使い切りじゃない!」

5年くらい前の自分に言っても、いやいや何言ってんだお前ついにおかしくなったか?となるだろう。というか今でもちょっと何言ってるかよくわからない。

たしかに『致命的な一押し』の登場以降下環境でタルモゴイフを積極的に採用する機会は大きく減った。しかしタルモゴイフ自体の性能が大きく落ちたからとかではない。むしろバトルのカードタイプが現在は追加されたため昔より性能面では強化されている。
であるならば除去のインフレに併せてタルモゴイフもポンポン出せるようにしちゃおうぜとお出しされたのがこれ。流石に統率者カードだがそれでもやはり何いってんだお前状態である。

レガシーには不毛の大地があるがそれは基本土地にエンチャントしてしまえば問題ないし、これ自体に同族タイプが付いているのでタルモゴイフトークンのスタッツの底上げ役も兼ねている。
3マナ+起動に2マナかかるという重さに関してはコントロールデッキでの採用であれば特に問題もなく、これ自体を守る『意志の力』のようなカードもレガシーでは豊富なので問題ないだろう。「焼かれなければ勝てるけどまぁ焼かれる」みたいなカードはピッチカウンターや妨害が充実しているレガシーだと結構守れてしまうのだ。

墓地を参照する都合それらを食べる『自然の怒りのタイタン、ウーロ』や『濁浪の執政』のようなカードとはがっつり競合するため手放しで採用出来るまでとは言えないが、コントロールのフィニッシュ要因としてピン刺しするところも出てくる可能性も。

フォイルに関してはコレクターブースターよりリップルフォイルなるものが【フルアート版のみ】排出で通常枠版はファイルが無いようなので、公式のカードリストから確認してみると良いだろう。



存在を盗むもの

4マナ以下パーマネント追放版の難題の予見者を思わせる緑の3マナエルドラージ。

まず追放なのが良い。そしてタフネス4で稲妻で焼かれないのも良い。緑マナコストであることで非エルドラージの緑トロンにも入れられるし、除去能力は唱えたとき誘発なので『意志の力』や『対抗呪文』ではカウンターされない。
逆にこの『存在を盗むもの』自体をカウンターされようものなら、ドロー周りの能力が付与されないまま墓地に行くためデメリットそのものが無くなる(そして相手は手札を1枚切っている)ため、状況によっては『魂の洞窟』を経由しない選択もアリか。

『血染めの月』のようなヘイトカードを割るサイド要員どころか3コストというサイズと優秀なスタッツのお陰でメインに数枚忍ばせるのもアリかもしれない。



MH2想起エレメンタルサイクル

モダンホライゾン2より想起能力持ちのエレメンタルサイクルが新絵フルアート版と旧枠で再録。

直近だとモダンにて赤の『激情』が禁止されたのが記憶にも新しいがレガシーにおいては無傷。
モダンホライゾン2の発売直後は各色採用の偏りはあったものの、少し時間が経つと見事にそれぞれがちゃんとどれも使われるようになったためやはりモダンにピッチスペルは刺激が強いのだろう。

フォイラー目線では拡張アート版のフォイルはそれらの環境への採用枚数の多さもあって非常に高額に跳ね上がっていたため、前回初動で安価に揃えられなかった人はこのタイミングで揃えてしまうのが良いだろう。特に旧枠版はそれ専門のフォイラー需要もあるため欲しい人は購入タイミングに気をつけること。



最後に。

いやぁ長くなってすみませんでした。
削りまくってもまだ多かったので多色、無色、土地は記事を分けて後編に続きます。

フォイラーに光あれ!

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