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フォイラー長海苔が見る新セット Vol.24 指輪物語:中つ国の伝承 【Foil】

フォイラーに光りあれ!

今年もフォイラーには辛い季節がやってきたのをデスク上に放置してた梱包材のフォイルの反りっぷりを見て認識するのだ・・・・。

長海苔です。

ここでは光る紙をしばきまわす私が、構築フォーマット(主にパイオニア~レガシー)に使用する範囲で新セットから個人的にフォイルでおさえておきたいなーと思ったカードついて、買い物用メモついでにピックアップしたものを垂れ流していきます。

来たな指輪伝説!
まだ義務教育の当時リアルタイムでロード・オブ・ザ・リングの映画を観に行ってたのを思い出してほっこり。あの当時ハリーポッターも同じ頃にやってたので、思春期でこれらを通過してきた人はそれなりに影響を受けて育ったのではないでしょうか。

今回モダンから使用可能なコラボセットということで、モダンホライズンのようなカードパワー群が来るのではないかと期待半分警戒半分でスポイラーを皆チェックしていたハズだ!

前置きもほどほどにさぁいくぞ!


オークの弓使い

これ自身が出た時と相手のドローステップ以外のドロー1枚につき相手プレイヤーかPWへ1点ダメージの後にオーク動員1を行う黒のオーク。

『Ancestral Recall』や『渦まく知識』といった優秀なドロースペルを連打できる環境においては着地させておくだけで行動を鈍化出来るだけでなく、『グリセルブランド』やストームデッキのような大量ドローでフィニッシュまで持っていくコンボデッキに対してもクリティカルに働く。

本体かPWへのダメージだけでなく、動員で出たオーク軍団のサイズも相手が回答を探しに優秀なドロースペルを繰り出す度にガンガン上がる脅威と化すため、どちらにしても相手は『オークの弓使い』の着地後最低でも2枚を対処しなくてはならない。
『渦まく知識』1枚が『稲妻』と3/3オーク軍団(既に場にオーク軍団が出ていたら4/4以上に育っていく)になるのは中々に痛快だろう。

主にドローの強いレガシーやヴィンテージでのサイド要員として需要がありそうな1枚。
既に予約段階でレアの中では頭ひとつ抜けて高額になってきているが、是非光らせて下環境で涼しい顔でカードを引きまくるあん畜生にビシバシ叩きつけてみてはいかがだろう。


剛毅なるサムワイズ

瞬速持ちで出たターンに場から墓地に落ちたパーマネントを何でも回収したあと、指輪の誘惑を行うレジェンドのハーフリング。

何の気無くテキストを読むと自分のパーマネントを破壊されたタイミングで出してケアする受け身なカードと思う人もいるだろうが、前のめりな使い方をするのがこのカードの華だろう。

『ウルザの物語』や『不毛の大地』、『聖騎士の奇襲兵』といった起動に生け贄を要求するものは勿論のこと、『孤独』や『悲嘆』『激情』といったピッチキャストで場に出て即墓地に送られるエレメンタルも回収可能。

また、これ自体が2マナで『霊気の薬瓶』で出しやすいことと、P/Tも2/1と控えめなことで『護衛募集員』や『帝国の徴募兵』でサーチ出来るのも利点。
そして指輪の誘惑の第1能力であるよりパワーの高い生物へのアンブロッカブル能力付与は小粒を並べるビートダウンには最適。

そして極めつけはこれ自身がレジェンドなのでカラカスでの使い回しが可能な点。パーマネント回収もそうだが、妨害がない限り指輪の誘惑をドンドン進められてしまうのだ。

ここまでつらつらと書き進めたが、どんなデッキに採用できるかもう分かっただろうか。そう、デス&タックスである。

最早これ以上語るまい。
デスタクフォイラー諸兄よ、絶対に光らせるのだ!


火の中へ投げ捨てる

インスタントになった分クリーチャー限定になり1体に2点飛ばせなくなった下位互換版『二股の稲妻』と、『破壊的一撃』のモードを選べる赤2マナのカード。

1点火力のモードはデス&タックスのような小粒の横展開デッキに対してであったり、デルバーやラガバンのようなクロックパーミッションデッキの低マナ生物を焼くための追加火力としての使い道があり、ファクト追放に関しては石鍛冶デッキの『カルドラの完成体』への明確な対策手段として期待できる。

モダンにしろレガシーにしろ、赤単デッキの『カルドラの完成体』への対策は"スピードで本体を焼き切る"or"死亡/退場で一時的にバウンス"or"最速で出されたら諦める"といったちゃんとした解決方法を取れていなかったため、これを待望の1枚と見る赤単ユーザー諸兄は多いハズ。

2マナという重さも、赤単プリズン系の『虚空の杯』を使用するデッキからすれば完全に利点なため、レガシー以下でもしっかり採用候補に挙げられるだろう。

ワンチャンス赤単デッキのメタに関わりそうなサイド候補。赤でコモンということでフォイルの単価自体はそこまで高額にはならないと予想できるが、灼熱の赤いデッキを握るフォイラー諸兄はちゃっちゃと光らせてしまおう。


塔の長官、ボロミア

相手のタダでキャストされた呪文をカウンターし、自身を生け贄で自軍に破壊不能のバフと指輪の誘惑を行う警戒持ちのレジェンド人間。

モダンだと『否定の力』のようなピッチスペル以外に、『孤独』のような想起エレメンタル群の想起キャストは軒並みカウンターされる。
レガシーに行けば上記に加え『意志の力』や『目くらまし』といったピッチカウンターを使う青デッキへの対策になるし、『水蓮の花びら』や『金属モックスorモックス・ダイアモンド』のようなコンボデッキが使う0マナファクト群がキャスト出来なくなるため機能不全に陥らせられるため、最速で着地させることでイージーウィンを引き起こすマッチも発生するだろう。

サブタイプ的にロードにとても恵まれている人間だし、破壊不能付与はデッキの全体除去耐性を高めてくれ、指輪の誘惑は1回だけでも小粒生物の本体へのダメージを通しやすくしてくれるためデス&タックスや人間デッキのような採用が期待できるアーキタイプとの相性も良い(剣や十手の誘発シナジー的にも◎)

唯一にして最大の欠点は『護衛募集員』でサーチできないため、レガシーでの採用を考えるならピン挿しによるシルバーバレット運用を諦めてサイドから複数挿す使い方になるところか。まぁそれでもレガシーにおいては必殺の一撃になるアーキタイプも多いため、メタ次第で多く取られる場面もあるだろう。
ビートダウンデッキ以外での採用も全然アリに見えるし、カウンター対象は対戦相手のみだからなんだったら青白コン系のようなコントロールが対コンボや対青+肉要員でサイド投入もいけそう。

下環境ほど深く刺せて活躍の幅が期待できそうな1枚。白使いのフォイラー諸兄は是非光らせて見てはどうだろうか。


一時の猶予

『差し戻し』が白くなったら呪文を打ち消さずにバウンス出来るようになった1枚。

オリジナルと比較するとカウンターすること自体にメリットを感じないのであればほぼ上位互換で、『魂の洞窟』や『すべてを護るもの、母聖樹』経由で出てきた呪文や打ち消されない能力持ちの呪文も妨害できる。

考えられる採用範囲としてはモダンの中速クリーチャービートダウンやコントロールだろうか。呪文バウンスによる時間稼ぎとキャントリップによるデッキ堀りについて考えると、『僧院の導師』を主軸にしたデッキや、『差し戻し』の主な採用先的に考えて全体除去を取れる白トロンの隆盛なんてのも考えられそうだ。

最近の白カラーの変化を感じさせてくれる1枚。スタン需要的に高額アンコモンフォイルの一角を担う可能性もあるため、明確に使用用途が浮かぶのであれば安価な初動でしっかり光らせてしまうのが良いだろう。


厳しい説教

P/Tいずれかが2以下の生物呪文をカウンターする1マナインスタント。 

シンプルながら強烈な1枚で、モダン以下にもなると戦場に立つ生物は1~2P/Tで強烈な能力持ちの生物がわんさか居る。
デルバー、猿、サリア、石鍛冶、タルモ、戦パイ、孤独に悲嘆、先達に速槍、ラノエルなどエトセトラエトセトラ。

筆者的に下環境ほどサイドに採られる枚数が多めのイメージがなんとなくあり、環境にもよるだろうが2~3枚ほど適当にサイドに積んでも問題無さそうに思えた。それくらいモダンもレガシーもロースタッツ・ハイパワーな生物は多い。

既に某大型店での予約ランキングトップという結果が出されてトップアンコフォイルが確定したような状態だが、今後多くのフォーマットでサイドから見かける機会が増えそうな1枚なため光らせるなら安価なうちに初動で一気に光らせるのが吉だろう。



オルサンクのパランティール

自分の終了ステップに占術2とカウンター設置を行い、相手にこちらが1ドローか相手のトップをカウンター分削りその落ちたマナ総量分ライフを減らすかを選ばせるレジェンドファクト。

出てすぐに戦況を変える1枚ではないものの、ロングゲームを押し付けるタイプのデッキが使うなら話は別。確定の占術2で不要牌を弾きつつドローによるハンドアド差か毎ターン加速するLO&ライフロスかを強いて1枚で幾通りも着地したターンから継続して仕事をこなす。

採用候補は大量マナからキャントリップ付きカウンターやバウンスを撃ちまくる青トロンであったり、重コントロール筆頭の青白コン、『罠の橋』や『虚空の杯』や『三なる宝球』などで行動を縛りまくるプリズン系などで試せそうだ。

また、これ自体アーティファクトであるため『大いなる創造者、カーン』でサイドから引っ張ってこれるのも◎
トロンならウルザランド3枚から出た7マナ→4マナ創造者カーン→サイドサーチでこれを残りの3マナでキャスト、と流れも綺麗だ。

ガッチガチのコントロールやプリズンユーザーのフォイラー諸兄はこの1枚試しに光らせてみてはいかがだろう。


1マナの誘惑付きカード2種

1マナの指輪の誘惑付きカードから、ドローと火力のソーサリー2種をチョイス。


今回の指輪コラボ、全カードリストを見てもらうとこれが目玉ですといわんばかりに指輪のメカニズムを推している。
感覚としてはクリーチャーに着ける成長要素アリの紋章といった感じだが、既存の紋章よろしく指輪自体に直接干渉する手段がないのと付与される能力も強力なため、下環境で指輪能力にフォーカスしたアーキタイプが出てきた際に軽くて汎用性のある指輪の誘惑カードの需要が出るハズなのでこの2枚を挙げてみた。

両方ソーサリーだし多くのものの下位互換ではあるが、軽さを含めて色さえ合えばあらゆるデッキに入れられるポテンシャルはあるため『指輪は下環境でもいける』と感じたならばフォイルをキープしておいて良いだろう。

あと、青のドローの方はコモンなので下手したらパウパーで暴れるかもしれないね・・・・


ボックストッパー群

ドラフト、セット、コレクターブースターのボックストッパー限定のカードから幾つかを個人的にピックアップ。

カザド・ドゥームの橋(罠の橋)
モルグルの刃(影槍)
バーリンの墓(古えの墳墓)
死者の道(魂の洞窟)
アグラロンドの燦光洞(宝石の洞窟)
エクセリオンの白の塔(カラカス)
バックルベリの渡し場(雲の宮殿、朧宮)
ゴルゴロスの谷(不毛の大地)

上記の中でも長いこと再録がなされずフォイル単価が高額になっていた朧宮の再録には嬉がる人も多かっただろう。それ以外も統率者需要やレガシー需要がガッツリあるものばかりなので、これを機に下環境用にピカピカに買い揃えてしまおう。


最後に。

モダン以下のフォーマットリーガルとあって、全体的にスタンやパイオニアに落とすとアカンなぁという見え方のカードが多かったですね。指輪の誘惑周りはスタンではやれないですね・・・。
パウパーにも指輪の誘惑カードが落ちるため、メタ的にどう動くかも面白そうです。

今回の1つの指輪狙いで英版コレブが過去1剥かれそうなので、シングル勢のフォイラーとしてはシングル単価は大いに期待しています。英語ってのも良いね。

次回はエルドレインの王権になるでしょうか。
筆者としてはカードパワーもそうですが、あの次元に親和性の高いSeb McKinnon氏の画がまたお目見えできればな~と期待!

ではまた。

フォイラーに光りあれ!

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