フォイラー長海苔が見る新セット Vol.35 ブルームバロウ【Foil】
フォイラーに光りあれ!
猛暑で洗濯物が乾きやすい季節っていうならFoilの反りもなんとかしてくれよ!!
長海苔です。
ここでは光る紙をしばきまわす私が、構築フォーマット(主にパイオニア~レガシー)に使用する範囲で新セットから個人的にフォイルでおさえておきたいなーと思ったカードついて、買い物用メモついでにピックアップしたものを垂れ流していきます。
ブルームバロウ?なんだこのモフモフセットは!!
ピーターラビットのような動物絵本を幼少期に通った人間にガツンとくるような、そしてシンプルに可愛い動物好きにもたまらないイラストが非常に際立つ!
鳥、ハツカネズミ、兎にカワウソ、コウモリなど小動物系のクリーチャータイプにシナジーが発生するカードが多く収録されているため、カジュアルの統率者需要もあるようなセットの予感だ。
しかし本記事は統率者用のピックアップは無いのであしからず!
前置きもほどほどにさぁ行くぞ!
跳ねる春、ベーザ
白のダブルシンボル4マナ4/5生物に『黄昏の享楽』能力+土地も見れるオマケがついたようなエレメンタル大鹿。
ハンドなり場なりでアドバンテージ負けしていればいるほどEtBでの恩恵が大きくなるうえに、場に出たあとの生物としてのスタッツも非常に優秀。
その性質的に生物の採用が少なく受けに回るコントロールとの相性が良く、基本EtB能力で大部分の仕事自体は終えるので『太陽降下』で一緒に出たトークンごと全体除去で相手の生物とともに流して培養カウントを取れるのも◎
下環境で採用があるとしたらやはりパイオニアの青白コントロール系デッキになるだろうか。
筆者は『機を見た援軍』だの『黄昏の享楽』をよく青白コンで使っていたマンのためこの手のカードは自然と目が止まってしまうのだが、なんというか昨今のクリーチャーのカードパワーのインフレっぷりを感じるような1枚である。
両生類の神童
進化持ちで対戦相手が自身のパワーより低いマナ総量の非生物呪文のキャストに際してドロー誘発するカエルウィザード。
素の状態ならば0マナ以下の呪文にしか反応せず、上手く使うには進化誘発なりロードなりで強化してあげなければならないものの、一度進化させてパワー2からはレガシーでもガンガンドローし始められるうえに0マナファクトが乱舞するようなヴィンテージ環境ならば先攻1ターン目に先置きするムーブは非常に強力だろう。
これ自身がパワー1スタートなので案外思った以上に色んなデッキに入って進化を達成、パワー2で猛威を振るうこともあるかもしれない。
なんだったら『ウルザの物語』からのトークン2体でほぼ確実に進化を2回達成させられるはずなので、8Castなんかは玩具枠で挿されたりすることもありそう?
嵐追いの才能
レベル1で1/1果敢生物生成、レベル2でインスタントソーサリー回収、レベル3でインスタントソーサリーをキャスト誘発で果敢生物の生成能力を持つようになる1マナクラスエンチャント。
ここでは主にパイオニアコントロール目線でのピックアップとなる。
素が1マナということで初動で果敢持ちの壁を出しつつ、レベル2でそれまでで使った全除去や大量ドローを墓地から回収、最終盤でレベル3にして横展開でゲームを決めに行くorフィニッシャーのPWの壁を並べて詰めを固めるといった使い方になるだろうか。
パイオニアの青白コンは殆ど初手の1ターン目は土地を置いてターンエンドになることが多いため、そこを埋めるように果敢持ちの壁を出したり呪文を回収したり終盤横展開機に化ける破壊されづらいエンチャントを置けるのは構築の択がまた増えそうで良き。
なんか雑に『サメ台風』や『金属の徒党の種子鮫』と併せて変に尖った青白コンが組みたくなってきたぞ!
災厄の先触れ
支払ったXコスト枚数分トップを公開、そこから各カードタイプごとに1枚ずつ追放していって残りを墓地へ。合計4枚以上追放できたら、その中から好きな呪文を踏み倒し、追放された残りをハンドに加える。
ワンチャンス大量ドローとも化すような少し複雑で豪快な青のソーサリー。
能力の仕様上様々なカードタイプを積み込むデッキでの運用と、追放枚数を増やすために多くのマナが求められるためアーキタイプは限られてくる。加えて踏み倒せたらほぼ勝ちのフィニッシャーを既に持っているようなものといえば・・・・そう、青トロンである。
指輪や隷属機や土地サーチのアーティファクト、打ち消しやドローのインスタントソーサリー、フィニッシャーのPWとクリーチャー、そして大量のマナを生み出す土地とかなりカードタイプが散っているうえに注ぎ込めるマナの数も多いため非常に相性もよく、大量のハンド補充もプレイベースに合っているため専用でデッキの形を崩したりせずそのまま適当にメインに1〜2枚ほど挿しても全然運用可能のように感じる。
踏み倒しは唱える挙動のためエムラクールやウラモグのような強力な唱えたとき誘発ともマッチしていて、これは青トロンのために刷られたカードなのでは?なんて深読みしてしまいそうになる。
精神を刻む者、ジェイス
所謂『神ジェイス』のブルームバロウ仕様のキツネイラスト版。
かつてマジック最強のPWとして長い事様々なフォーマットで暴れまくったが、ここ最近は軽くて強いPWがどんどん出てきたりコントロール向きのイカれた生物がガンガン出てきて相対的なあれやこれやでめっきり下環境で見かけることがなくなってしまった神。
とはいえ統率者戦では現在もガチ構築で積まれるし、『ヴェールのリリアナ』がスタン再録されたことでワンチャンスどこかでスタン再録あるんじゃね?という話題もたまに見かける(まぁカードパワー的に難しいと思うが)。
殆ど統率者需要しかなくなってしまったうえに再録も何度もされているためフォイルの単価もどんどん下がり続け、入手難度もかなり落ちている。
では何故ピックアップしたのかという、単純に今回のイラスト2種が筆者のツボに直撃したからであった。
公開されたときはそれはもう『キツネぇ!?そうきたかぁ〜!!』とテンションが爆上がりしたものである。
しかし現在も重度のコントロールユーザーの中にはスパイス的に現在も数枚挿すリストもたまに見かけるため、最近モダン参入してまだ使ったことがない&今回の絵柄でビビッときたならコントロールデッキで試しに使ってかつての最強カードの片鱗を味わう良い機会になるかもしれない。まぁテンプレ通り盤面を更地にしたあとで着地させてみると良いだろう。
なお、両方ともコレクターブースターのみの排出&日本絵師版はレイズドフォイル仕様で低確率排出であることには留意されたし。
鋭い目の管理者
墓地を食って4種のカードタイプを追放できたら2マナ3/3から7/7トランプルのバケモンになるダブルシンボルのアライグマ。
下環境は有用な墓地対策カードがかなり増えたものだが、こちらは2マナ3/3という優秀な素のスタッツと条件を満たすと一気に7/7トランプルというフィニッシャー級に大成長するため相手の墓地リソースを食って妨害しながら打点を伸ばすという面では『未認可霊柩車』と役割が被る。
ただ、こちらは緑のダブルシンボルということで緑単信心にメインから入れられる墓地対策兼アタッカーになれる可能性があり、しかも枚数ではなくカードタイプの数を参照しているので墓地2枚だけ食べて早々に7/7へサイズアップ、なんてこともあるかもしれない。
パイオニア最初期に『貪る死肉あさり』で墓地対策をしていた筆者的にはシンプルに墓地対策生物もここまでやれるようになったのかと『未認可霊柩車』ぶりに驚いたのであった。
嵐捕りの導師
『ゴブリンの電術師』がカワウソになったら速攻と果敢を携えてきた。
主にモダンのストームデッキで採用される『ゴブリンの電術師』だが、完全な上位互換が現れたことでメインからビートダウンのサブプランも取れるようになったということである。
速攻が付いているのも奇襲性があり、手元に温存しておいて相手生物のフルタップを確認してから着地→コスト軽減ストームからの『ぶどう弾』でフィニッシュムーブ→『狼狽の嵐』で防がれたら速攻殴りプランに切り替え、といったこともできるし何よりこれがストームデッキから複数並ぶことで与えられる圧は強烈だろう。
三本木市
『ガイアの揺籃の地』と『ニクスの祭典、ニクソス』を併せてクリーチャータイプ特化にしたような土地。ショーケース版はなんと春夏秋冬4種のイラストバリエーション。
横並びの単色部族デッキで使ってくださいと言わんばかり。特にモダンエルフはモダンホライゾンや指輪物語から『エルフの合唱』や『コーヴェクダル・エラダムリー』といった新たな未来予知系のカードを入手して横展開が強化され、『クウィリーオン・レインジャー』や『ワイアウッドの共生虫』『ティタニアの僧侶』がモダンリーガルになって更にマナを伸ばせるようになるなど、高Tierのイカれたメンツに隠れて地道に強化がなされていっているのでそろそろ跳ねて欲しいところではある。
そしてこの土地、単体で無色マナを出せるのも結構偉い。意外と色付きのエルドラージに入れても悪くないのかもしれない。
その他人間デッキやマーフォークのような横の展開力が強ければ強いほどガンガンマナを生み出すため上記以外の様々な部族デッキにとって強化要素となりうる1枚のため、琴線に触れた部族スキーなフォイラー諸兄は是非とも春夏秋冬光らせてみてほしい。
最後に。
全体的にちっこくて可愛い動物たちが多かったり、昔のマジックも感じさせるようなイラストのアナログ感もあってエモいセットだなぁというファーストインプレッションでした。
日絵のカード周りはイラストアドでガッツリ統率者人気のありそうなレジェンド生物も多く、カードパワーは低いセットなのかと思いきやしっかり下環境向けのカードも散見されて良きプレビュー期間でした。
さて、次回は『ダスクモーン:戦慄の館』でしょうか。既に公開されている『ジャパンショーケース』カードのラインナップにも期待しましょう!
ではまた。
フォイラーに光あれ!
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