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【高校物理】磁気分野③                「電流が磁場から受ける力」

「電流が磁場から受ける力」は
「アンペール(の)力」とか「電磁力」とよばれます。
私は個人的に「アンペール力」という名称を好んで使います
アンペール力の向きや大きさについては,実験的に確かめられています。
この章では,その事実のみを使って問題を解いていこうと思います
(アンペール力の起源や原因については考えません)。


【電流が磁場から受ける力1】(講義・例題)

「講義」ではアンペール力の基本事項をまとめておきました。
結局は図にある2パターンを押さえておけば大丈夫です。
磁場の向きに対するアンペール力の向きは
「フレミング左手の法則」で確認することができます。


【電流が磁場から受ける力2】
   (練習問題) その1
 千葉大学(2020年) 過去問解説

磁場ベクトルを電流に対して垂直・平行に分けて考えます。
平行成分はアンペール力を与えないので,無視します。
問4は物理的センスが問われる問題です。
この問題を扱っている問題集などの解答と見比べてください。


【電流が磁場から受ける力3】
   (練習問題) その2
 徳島大学(2015年) 過去問解説

ツイートでも述べましたが,
今年(2021年)は,モータ発明200周年です!
(誰も祝ってくれませんが…) 200年も?200年しか?あなたはどっち?
「ファラデーモータ」を初めて見たとき,美しいなぁと私は感じました。
磁石を電極の周りに回すだけでなく,電極を磁石の周りに回し,
それを一つの回路でつくり,並べて見せる
,という演出がスゴイ!

問5については,出題者が欲しているだろう解答を示しましたが,
この問題はカットすべきだと個人的には思います。
なぜこの問題が「出題ミス」なのかは,のちほどゆっくり考えましょう


【電流が磁場から受ける力4】
   (練習問題) その3
 立命館大学(2010年) 過去問解説

「基本問題の基準とは何だろう?」とよく考えます。
公式にあてはめるだけの問題? 現象が複雑でない問題? 
私の中の基準は,
「さまざまな見方ができる」,
「1問から得られるものが複数ある」です。
「基礎・基本が学べる問題」が「基本問題」
そういう意味ではこの問題は,基本問題です。
【補足】を是非読んでください


【電流が磁場から受ける力5】
   (練習問題) その4

平行電流が互いに及ぼし合う力(アンペール力)について考えます。
結論はシンプルです。さらに作用反作用の法則にも従っています。
立体的に描かれた図は,平面的に描きなおして考えます
人間は立体を立体として考えるのが苦手なのです。
この事実は強調されることはあまりありませんが,結構重要なことです。


【電流が磁場から受ける力6】
   (練習問題) その5
 東京理科大学(2016年) 過去問解説

式は立てられるのに計算ができない…このセリフは本当によく耳にします。
この傾向のある生徒は,実際に自分の手で計算をしていないことが多い。
模試を受けるたびに「ケアレスミスが減らない」と言っています。
最後まで自分の手で解き切ってから解答をみてください
ただし,ケアレスミスについては,
やみくもに計算練習をするだけでは減らないという特徴がある
ことも知っておかなければなりません。
ミスを起こしやすいパターンを知り,回避する方法を考えるのです。

以上です。
マナブ

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