マナ物理

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マナ物理

趣味 理科教育 京都生まれ→東京→大阪→三重→東京→シンガポール→東京(現在) YouTube で講義動画投稿やってます https://youtu.be/TiYZeNsW9v0 Twitter はこちら https://twitter.com/manabu_physics

マガジン

  • 二次・私大対策

    共通テストが終わったあと,二次・私大対策を Twitter 上で行っています。 入試直前のこの時期に, ・各分野で確認してほしい内容を含んだ問題 ・取り組みづらい問題 ・分野横断型の問題 を中心に問題を選びました。 初めての試みですが, Twitterでつぶやいたものから,この note に追加していきます。

  • 一次試験対策

    「共通テスト(センター試験)対策」と称して, 共通テスト(センター試験)の10日ほど前から Twitter で毎日大問を1問ずつ出題し, 解答解説も行ってきました。 ・ この時期にこれだけは押さえておいてほしい ・ ふさぎ込みがちなこの時期にリフレッシュしてほしい(頭の体操) ・ 一次試験対策期間なのだけれど,二次私大試験のことも考えてほしい ・ 日常生活の中で見られる現象の一部は,物理で扱えるんやで いろいろな思いを込めてツイートしてきた内容を, この note にまとめてみました。 どこからでも解くことができます。 興味のわいた問題だけでもいいので解いてみてください!

  • 「力学」分野

    力学分野の問題を集めました。 特講(特別講義)もあります。

  • 「波動」分野

    波動分野の問題を集めました。 基本事項の講義もあります。

  • 「電気」分野

    電気分野の問題を集めました。

最近の記事

  • 固定された記事

【高校物理】力学分野「特講 束縛条件」   <大幅増補改訂版>

【特講 束縛条件1】 (講義1)その1 特定方向に動かない      その2 斜面上に落下 <例題1>「束縛条件(拘束条件)」がなぜ入試でよく問われるのか を最近考えています。 「この実験はどんな制約(束縛)の中で行われているのか」 を知ることは,実験をする上での『大前提』なんやね。 その『大前提』を見抜く力を知りたいと出題者は思っているのです。 「講義」と「例題」はセットです。 講義内容を確認する場が「例題」だと考えてください。 【特講 束縛条件2】 (講義2)その3

    • 【高校物理】二次・私大対策 2024

      【二次・私大対策 2024】その1 力学1「移動のさせ方による仕事の変化」 東京大学(2008年) 過去問解説「定義通りに求める」 これは物理を学ぶ上で大事な姿勢です。 この東京大学の問題は,その流れの中で, 「仕事と運動エネルギーの関係」という周知の事実を, 仕事を定義通りに求めることで確認させています。 そして,その関係を使ってさらに考察を進めていきます。 わたしたちは,物理の問題を解くだけではなく学んでいます。 特に教育者の人には,そのことを忘れないでほしいと願っ

      • 【高校物理】共通テスト対策 2024

        【共通テスト対策】その1 力学1 (束縛条件・分裂・作用反作用の法則)受験生が苦手としている問題は, ・図形的な要素が絡んでくる(束縛条件など) ・相対速度,相対加速度(観測者を自分で設定する) ・1本の式を立てただけでは解けない(二層構造) ・定義(用語,関係式)を知っていないと解けない ・いつもと異なる設定,問われ方である(ひっかけ) 昨年に引き続き,今回も上記の問題を集めてみました。 さらに今年は,(二次対策も含めて) その選択肢を選ぶ理由を追求してみます。 まずは

        • 【高校物理】力学分野                                         「剛体にはたらく力」

          【剛体にはたらく力 その1】 「力のモーメントのつり合い」(講義)  岩手大学(1981年) 過去問解説すべての教科書は,「うでの長さ」を上のように定義しています。 しかし,上の「うでの長さ」は「仮想のうでの長さ」です。 (私はそう呼んでいます) さらに,上の定義が成り立つのは, 剛体にはたらく力を作用線上で移動させても,その効果は変わらない ということを前提としています(「作用線の定理」というらしい)。 下のポストでつぶやいたように,移動させる前と移動させたあと, 力のモ

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        【高校物理】力学分野「特講 束縛条件」   <大幅増補改訂版>

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        • 二次・私大対策
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        • 「原子物理」分野
          3本

        記事

          【高校物理】二次・私大対策 2023

          【二次・私大対策 2023】その1 力学1「二体問題」 慶應義塾大学理工学部(2019年) 過去問解説「二体問題」は毎年問われるテーマです。 相対的な運動を考える問題や, 二物体の重心の運動に注目する問題, 変な形をした物体が登場する問題など, 趣向を凝らした設定が毎年見られます。 「束縛条件」を必要とするものも増えてきました。 この問題は設定自体はシンプルなのですが, 最後まで解ききることができるでしょうか。 解答・解説の<注>で, 「力学的エネルギー保存則」の導出をし

          【高校物理】二次・私大対策 2023

          【高校物理】共通テスト対策 2023

          【共通テスト対策】その1 力学1 (分裂・空気抵抗・浮力・力のモーメント)受験生が苦手としている問題は, ・1本の式を立てただけでは解けない(二層構造) ・定義を知っていないと解けない ・いつもと異なる設定である 問題です。 今回はそういう問題を集めてみました。 まずは「力学」です。何となく…では解けない問題ばかりです。 必ず立式して,集中して解いてください。 アドバイス:選択問題の場合は,初めに選択肢を確認しよう! 注:問題2の選択肢のグラフは正確性に欠けていました。

          【高校物理】共通テスト対策 2023

          【高校物理】電気分野                   「電気回路 実戦問題」

          【電気回路 実戦問題 その1】 広島大学(𝟏𝟗𝟗𝟒年) 過去問解説電気回路実戦問題の1問目として,この問題を選びました。 抵抗(オームの法則)および消費電力(ジュール熱)について, 力学的な簡単なモデルを用いて考察していきましょう。 さらに,抵抗率と温度の関係の数値計算も付け加えました。 【電気回路 実戦問題 その2】 河合塾全統記述模試(𝟏𝟗𝟖𝟖年)改題  関西大学(𝟏𝟗𝟗𝟒年) 過去問解説キルヒホッフ第2法則で電位と電流の関係式を立てます。 教科書的には「

          【高校物理】電気分野                   「電気回路 実戦問題」

          【高校物理】原子物理分野 総復習

          原子物理分野については,いわゆる ″難問” はつくりづらいのですが, 実験装置に少し変更を加えたり,複数の現象を組み合わせることで, 取り組みづらくすることはできます。 「講義編」で基礎をおさえた人のために, 過去40年分の入試問題の中から, 私が独自に選んだ問題で構成された「総復習編」をつくりました。 全部で問題は12問です。 是非,活用してください。 【原子物理総復習 その1】  慶應義塾大学医学部(1997年) 過去問解説1900年頃から1940年頃に見つかった新現

          【高校物理】原子物理分野 総復習

          【高校物理】原子物理分野「原子核」

          1.【原子核崩壊】(講義・例題)   香川大学(2021年) ・早稲田大学教育学部   (2020年) 過去問解説「原子・原子核・原子力」(著:山本義隆 出版社:岩波書店) という興味深い本があります。 私は,この本を「原子分野」の教科書にすればいいのに…と 個人的に思っています。その中から一部紹介しましょう。 2.【原子核崩壊】(実戦問題)   東京大学(1995年) 過去問解説   マナブ追加問題「半減期」の公式は,指数関数です。 これは,放射性崩壊に限ったものではあり

          【高校物理】原子物理分野「原子核」

          【高校物理】原子物理分野「原子」

          1.【光電効果】(講義・例題)金属に光を当てると電子が飛び出すことがあります。 これは金属の内部の電子が,光からエネルギーを受け取って 外部に飛び出したのです。 この現象を光電効果といい,飛び出す電子を光電子といいます。 光電効果は,1887年,ヘルツによって発見されました。 その後,詳しい研究 ( レナルト,1902年 ) によって, 次のような特徴が知られるようになりました。 ・ 照射する光の振動数がある値(限界振動数)を越えなければ 電子は飛び出さない。

          【高校物理】原子物理分野「原子」

          【高校物理】電気分野・磁気分野      「電磁気総復習」

          【電磁気総復習 その1】  名古屋工業大学(2019年) 過去問解説「ファンデルワールス力」は, 化学を学んでいるときに突如登場する 「物理学的な雰囲気をまとった用語」です。 ただし,性質はある程度分かっているのですが, その正体は不明です。 なぜ,分子量が大きいほど,また枝分かれが少ないほど, 大きくなる傾向にあるのでしょうか。 その正体に迫ろうとした ピーター・デバイ の理論をみてみましょう。 【電磁気総復習 その2】  横浜国立大学(2020年) 過去問解説問題文に従

          【高校物理】電気分野・磁気分野      「電磁気総復習」

          【高校物理】熱力学分野⑥            「熱力学総復習」

          【熱力学総復習 その1】  東京大学(2009年) 過去問解説熱力学の総復習をしていきます。 「その1」をどの問題にしようか,と考えた結果, この 2009年の東京大学 の問題を選びました。 理由はツイートを見てもらえれば分かると思いますが, ”衝撃” を受けたからです。 この問題を解き終わったとき, 「これからの物理入試問題がどう変化していくのか」 を語る上で重要な問題になる,と私は直感的に思ったのでした。 【熱力学総復習 その2】  河合塾全統記述模試(2005年)

          【高校物理】熱力学分野⑥            「熱力学総復習」

          【高校物理】力学分野           「特講 連結2物体問題」

          【特講「連結2物体問題」その1】  東京工業大学(1988年) 過去問解説「運動量と力積の関係」は, 鉛直方向には,非常に短い時間(重力の力積が無視できるくらい)で 考えることが多いと思います。 この問題ももちろんその立場で解くことができますが, 少し視野を広げてこの現象を眺めてみてください。 新たな発見があると思います。 【特講「連結2物体問題」その2】  東京大学(2011年) 過去問解説「こんな単純な物体で,これだけ様々な問いがつくれるなんて」 この年の私の教え子(合

          【高校物理】力学分野           「特講 連結2物体問題」

          【高校物理】共通テスト対策 2022

          【共通テスト対策1】力学 (仕事と運動エネルギー)共通テスト対策ですが,記述問題も多数あります。 また,限られた日数なので扱えない実験・現象も多数あります。 私が独断と偏見で選んだ(つくった)問題です。 共通テスト前に確認してほしい問題, 過去の受験生がよく引っかかった問題, これから狙われる可能性の高い問題を選びました。 一次試験のレベルを超える問題もありますが, 是非,トライをしてみてください。 まずは力学から。 【共通テスト対策2】波動 (反射型回折格子)共通テ

          【高校物理】共通テスト対策 2022

          【高校物理】『特講 振動』           電磁気「電気振動」と 力学「単振動」

          【特講 振動1】実力テスト1 講義を始める前に,今の自分の実力を確認してください。 実力テスト(3回シリーズ)を用意しました。 この「実力テスト1」は,厳密にいうと振動しません(笑) ( 𝑹𝑪>2√(𝑳𝑪) のとき,振幅がだんだん小さくなる電気振動が起こります (詳しくは微分方程式を解かなければなりません)。) 図2から現象を読み解いていくのですが, なかなか興味深いことが起こります。 【特講 振動2】実力テスト2 コンデンサやコイルが回路に含まれる場合, スイッチを

          【高校物理】『特講 振動』           電磁気「電気振動」と 力学「単振動」

          【高校物理】磁気分野③                「電流が磁場から受ける力」

          「電流が磁場から受ける力」は 「アンペール(の)力」とか「電磁力」とよばれます。 私は個人的に「アンペール力」という名称を好んで使います。 アンペール力の向きや大きさについては,実験的に確かめられています。 この章では,その事実のみを使って問題を解いていこうと思います (アンペール力の起源や原因については考えません)。 【電流が磁場から受ける力1】(講義・例題)「講義」ではアンペール力の基本事項をまとめておきました。 結局は図にある2パターンを押さえておけば大丈夫です。 磁

          【高校物理】磁気分野③                「電流が磁場から受ける力」