【高校物理】磁気分野⑩「交流回路」 <大幅増補改訂>
【交流回路1】(講義1・例題) 交流発電機
関西学院大学(1995年) 過去問解説
交流発電機の仕組みを押さえておきましょう。
ファラデーの電磁誘導の法則を正確に使いこなせれば,
符号つきで誘導起電力を求めることができます。
【交流回路2】(練習問題1) 交流発電機
東京医科歯科大学(2020年) 過去問解説
【交流回路1】の内容をさらに東京医科歯科大学の問題で確認しよう。
誘導がしっかりしているので,取り組みやすい問題だと思います。
また,各自で考察すべきことも残してあり,教育的でもあります。
【交流回路3】(講義2・例題) 交流の基本
名古屋大学(1997年) 過去問解説<動画>
交流回路で,各素子に流れる電流を求めましょう。
位相の遅れ・進みなどを覚える必要がないことをこの問題で示します。
解説は,下の動画で観てください。追加情報もあります!
【交流回路4】(練習問題2) 交流回路
関西大学(2021年) 過去問解説
交流回路の問題は増加傾向にあると感じます。
関西大学でこのレベルの出題があったことは,
関西圏の私立大学の出題内容に影響を与えるのではないか,
と個人的には考えています。
【交流回路5】(練習問題) 交流回路
京都工芸繊維大学(2020年) 過去問解説
私の解法では,結局,
キルヒホッフ第2法則 → 三角関数の合成 → 位相差 (or インピーダンス)
という流れの繰り返し なので,難しいとは感じないのですが,
世に出回っている問題集や大学入試問題集などでは「難しい」という
評価が与えられている問題です。
【交流回路6】(練習問題4) 交流回路
北里大学医学部(2019年)<改題> 過去問解説
基本事項を確認するための問題です。
電位差の与え方がいつもと違いますが対応できるはずです。
微積分で解く方法には「慣れ」が必要です。
一度この解法になれてしまえば,
暗記することがバカらしくなってきます。
【交流回路7】(練習問題5) 実効値
東京医科大学(2012年) 過去問解説<動画>
私立医学部の交流問題は数値計算をさせるものが多く,
また実効値で答えさせます。
この問題で実効値の扱い方に慣れてください。
一般的に,電流も電圧も
実効値同士ではキルヒホッフの法則を立てることはできません。
【交流回路8】(練習問題6) 直列共振
東京医科歯科大学(2012年) 過去問解説
「直列共振」という物理用語は知っていますか?
どういう状況が「直列共振」なのかは,
通常,誘導がかかっているのであまり心配する必要はありませんよ。
< 独り言 >
入試問題では「コンデンサー」と書かれることがほとんどです。
私は「コンデンサ」という言い方が好きなので,
すべて書き換えています。
しかし,東京医科歯科大学は「コンデンサ」なんです。
個人的にはそこに好感をもっています(笑)
(ただし,「スピーカ」は「スピーカー」でした。残念…)
【交流回路9】(練習問題7) 位相の進み・遅れ
広島大学(2017年) 過去問解説
「電流(電圧)に対する電圧(電流)の位相の進み・遅れ」を暗記しなくても
入試問題は解けます。三角関数の合成ができれば大丈夫!
問題文に電流(電圧)の時間変化が与えられていなかったら?
「位相のずれ」だけが重要なので,
電流を適当な三角関数( sin か cos )でおいてみればいいのです。
その後の解法の流れはワンパターンです。
→ そこから,コンデンサやコイルの両端の電圧を求める
→ キルヒホッフ第2法則
→ 電源電圧を三角関数の合成で求める
→ インピーダンスや位相差を求める
【交流回路10】(練習問題8) 混合型 その1
交流回路を分類すると,
①「直列型」:すべての回路素子が直列接続
②「並列型」:すべての回路素子が並列接続
③「混合型」:2つが並列,残りの1つがそれに直列に接続
の3パターンがあります。
特に最後の③は,応用問題がつくりやすく,
コイルとコンデンサの並列接続されたものに,
抵抗が直列につながれた形がもっともよく出題されます。
【交流回路11】(練習問題9) 混合型 その2
混合型の問題で頻繁に出題されるのは,
この問題の問1です。
抵抗に流れる電流を常に 0 とするための角周波数 ω の条件。
これは,直感的には,
「抵抗の両端の電位差が常に 0 」です。
→ 「コンデンサ(コイル)の右側に対する左側の電位 が,
電源の右側に対する左側の電位 と常に等しい」
すなわち,𝐋𝐂 振動回路の角周波数と電源の角周波数が等しく,
電源電圧の振幅と 𝐋𝐂 振動回路のコイル(コンデンサ)電圧の振幅が等しい
という条件になります。
【交流回路12】(練習問題10)
交流ホイートストンブリッジ
九州大学(2000年) 過去問解説 <動画>
<この題名の意味>
インピーダンスを複素数表示すると,
(4)の問題が「ホイートストンブリッジの平衡条件」から導かれるのです。
この回路は,自己インダクタンス 𝑳 の測定に用いられます。
その利点は下の解説動画で述べています。
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