キックオフイベント(第1回プレ学習会)

 学びの”わ“プロジェクトでは、2021年4月4日(日)13時〜15時にキックオフイベント(第1回プレ学習会)を開催しました。イベントには全国から42名以上の参加者がありました。
 はじめに、書籍の編者である越野和之さんからプロジェクトの意義を含めたあいさつがありました。
 続いて学習会では、小島貴子さんから『障害者問題研究』に掲載された実践報告をもとに報告がありました。「偏食」という目に見えている問題だけでなく、そこを出発点に、りんちゃんの抱えている困難さや苦しさに共感し、本当のねがいに迫っていく実践報告でした。
 参加者は学習会を通じて、その文章の行間に、うまくいかないこともたくさんあったこと、小島さんが悩みながら、しかし、いつも子どもたちと向き合って実践してきたこと、学級集団づくりを大切にしてきたことなどを学ぶことができました。
 「偏食指導」について悩んでいて、その即効的な指導方法の求めた参加者もいたかもしれませんが、「偏食」だけを問題視するのではなく、教師や仲間との関係が築かれる中で結果的に偏食も改善していくものだということをあらためて学びました。
 別府哲さんからは、自閉症の人は「共感する能力の障害」ではなく、「共感されにくい障害」だという話がありました。「障害」という属性を考え直すための示唆に富む指摘だと思いました。
 また、この実践報告がサークルなどでの討論を経て深められてきたこともわかりました。あらためて実践を振り返って「書くこと」、仲間の中で「語り合うこと」の大切さを認識した学習会でした。

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