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普通の子の中学受験、「こんなはずじゃなかった・・」を防ぐ

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さて、中学受験で志望校に入学したものの、「こんなはずじゃなかった・・」という声をよく聞きます。MARCH付属だから大学までついていると思っていたのに内部推薦がとれそうにない、高校に上がれない、他の大学を受験できない等々。入ってみて初めてわかることがあるのも確かです。うちのこんなはずじゃなかったは、「付属ってけっこう勉強させるんですね・・・汗」ということでした。ただ、これについては、親にとってはうれしい誤算というか、中学受験でせっかくついた学ぶ習慣が持続できそうでありがたいのですが。

困るのは、「内部推薦がとれない」や「高校に上がれないかも」というお悩み。中学受験の真っただ中にいると、そんなこと入ってから考えればいいと思うかもしれませんが、MARCH付属を選ぶご家庭の多くが付属大学への進学を希望していると思いますので、大学へ上がれないというのは大問題です。大学付属だからこそ、高めの学費も払おうというご家庭も多いかと思いますし。

では、親は中学受験前に何をすべきなのか? 以前から何度も話していますが「情報収集」と「分析」です。特に、付属校の場合は、内部進学率を確認し、その内訳についてもよくみておく必要があります。たとえば、ある男子校のMARCH付属の内部進学率は約80%、同じ大学がついた共学校の方は約90%。一見すると共学の方が優秀なのかと思いますが、この男子校は外部受験が盛んなため、早慶や国立を受験し、出ていく割合が比較的高いのです。MARCH大に行かせたい場合は、内部進学率90%の学校の方がいいでしょうが、大学の外部受験もできそうな優秀層の男子なら、男子付属校でもうひとつ上を目指すのもいいと思います。また、内部進学率が約50%ぐらいの場合は、その半分がどんな進路なのかもしっかりチェック。キケンなのが内部進学率70%ぐらいで、入学時は「さすがに70%の中には入れるだろう」と思っていたのに、30%になってしまったパターン。30%というのはけっこうな大きな数字です。

一方、大学付属校を選ぶ時にしっかりみておきたいのが、高校推薦基準。MARCH付属は、ある一定の基準をクリアしていないと高校へは上がらせてくれません。その基準は決して難易度的には高くないものの、それさえクリアできない場合は大学推薦もとれないだろう、だったら早めに他の進路へいった方がいいというのが、学校側の考えです。実際に、お友達や知りあいの方々から、「高校には上がれない」と学校にいわれたというお話も聞いています。某受験口コミサイトにも、学校別のそういった方々のお悩みが語られていますので、ご参考に。

うちの子どもの場合も、同じMARCH大がついた付属中のなかに、高校推薦基準が高めの学校、低めの学校がありました。すると、子ども自身が高めの高校推薦基準をクリアする自信がない、低い方がいいと言い、現在そちらにお世話になっています(高めの学校は偏差値的にも受からなかったと思いますが・・・)。付属校を選ぶ場合は、本当の意味で大学までちゃんとついているのか(入れるのか)、と先の先のことまで考えておく必要がありそうです。

あとは、学校のスタイルが「放任型」なのか、「管理型」なのか。窮屈な空気のなかでは、悪目立ちしてしまうような自由なお子さんなら、「放任型」の方が個性を発揮でき、快適な学校生活を送れるでしょう。どちらかというと幼くてのんびりした子には、ある程度の「管理型」の方が成長しやすいかと思います。ただし、どちらにいくかは、子ども自身で考え選ぶことが大事。「親に決められた」と思って通うのと、「自分で選んだ」のでは、学生生活の充実度も変わってくるはずです。私は自分が自由人なもので、「管理型」の学校にはちょっと抵抗があったのですが、子どもは何の躊躇もなく「管理型」を選びました。うちの子にとっては、髪型や服装に厳しいなど、たいしたことではないそうです。

一方、気をつけたいのが「放任型」の学校は、勉強に対してもゆるめなので、勉強についていけなくなるお子さんの数が多め。そのため、不登校や高校に上がれない数も一定数います。上位の進学校でも「放任型」の学校は、じわじわと進学実績が落ち、次第に偏差値も低くなっているケースもみられます。(余談ですが、こういう学校は浪人率も高め)。受験する学校の偏差値の推移(過去10年ほど)も、できるだけチェックしておきたいもの。そうすれば、今の偏差値が下降曲線にあるのか、上昇曲線にあるのもわかります。

さらに、大学の学部についても、ぜひご確認を。もしお子さんが理系の進路を希望した場合、MARCH付属でその希望を叶える学校はわずかです。どんな進路を選びそうか、少しでも想像して、なるべく子どもの夢が実現できる幅のある大学選びも、付属校を受験させる時には重要なチェック項目です。私自身「そんな先のことまで考えて~」と周りに言われたものですが、もし子どもがMARCH大にはない芸術学部や医学部(うちは、こちらの心配はなさそうです・・・笑)に行きたいとき、どう対応しようかと考えていました。ちなみに、MARCH付属校のなかには付属大にない学部なら私立受験OK、国立なら受験OK、指定校推薦に別大学の医療系ありなど、子どもの進路に柔軟に対応している学校もあります。そういった細かい条件もみておき、「こんなはずじゃなかった・・」という末路は、避けたいものですね。


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