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普通の子の中学受験、志望校選びでは「謎のこだわり」を捨てる

受験生を抱えたあるママとお話していたところ、お子さんがそれほど勉強が得意ではなく芸術面に興味があるため、将来的には「〇〇芸術系中(Y40台)がいいかな。でも、もし学力が伸びたら、女子校の〇〇中学(Y60台)も狙えるとうれしいな」と話していました。

このお話を聞いて私は、「この家庭の受験は、きっとうまくいく」と思いました。実は、このママさんご夫婦は、共に難関大学出身者。それでも、中学受験に自分達の学歴をもちこむことなく、下のお子さんの学力や方向性を冷静に見て学校選びをされている。本当に賢い人だなと感じました。我が家では中学受験を通して、お子さんの受験を邪魔するものは、親の見栄、世間体、偏差値重視、過度な期待などだと感じました。そして、もう一つが「謎のこだわり」です。そのいくつかの例をまとめてみました。

(1)「家から近いところしか受けさせない(通学30分以内)」/実際に30分以内に有望な学校が3~5校くらいあればいいですが、なかなか難しいもの。通学1時間超えてもOKとするだけで、かなり自由な学校選びができるなら、とてももったいないと思います。特に大学付属校で内部進学を希望しているのであれば、受験塾に行く可能性も低いので、通学に時間がとられても何とかなります。うちの子どもが通うMarch付属中では、通学2時間の猛者がゴロゴロいるそう。

(2)「〇〇中 or 偏差値60以上の学校以外は行かせない」/これがお子さん自身の強い意志なら止めませんが、ある一部の学校だけを志望校にし、そこがダメなら公立というご家庭もあるかと思います。ただ、Y60前後のお子さんにとって公立の授業はかなり退屈かも・・・。また、Y60とY57位の学校を比べた場合、大きな差があるとは思えません。入ってどう勉強と向き合うかで、6年後の出口はいくらでも可能性があります。一定の学校にこだわるあまり、第二志望以下の情報収集、過去問対策ができていないと、まさかの時の対応がうまくいかず、ずいぶん下の学校を受けることにもなりかねませんので、ぜひご注意を。

(3)「絶対に別学、または共学」/これもお子さんの意志ならいいと思うものの、実際に元気なお嬢さんが女子中しか受けず、合格して進学してしばらくしてから「やっぱり共学も良かったかな」と言ったそうです。まだ小学生の選択というのは、いくらでも変わってしまうもの。どちらも受けさせてそれでも別学を選ぶ、共学を選ぶという方式でもいいのかもしれません。ちなみにうちは、1月は別学を受けました。(残念ながらご縁はありませんでしたが・・涙)

ここまで読んでいただき、お気づきかと思いますが、中学受験で一番危険なのは「視野が狭くなること」です。毎年、新たな試験スタイルを取り入れる学校、付属・系列校になる学校、共学になる学校、募集人数が増減する学校など、中学受験はさまざまな「変化」が見られます。それらの情報を、常に広い間口でキャッチしていくこと。中学受験の勝負を決めるのは、親の情報収集力と分析力であることは、こちらでも何度もお伝えしてきました。

あと、「なぞのこだわり」番外編としては、「トイレがキレイかどうか」「生徒のスカートが短い」など。もちろん、トイレもキレイな方がいいでしょう、スカートもほどほどの長さがいいでしょう。けれど、そんな細かい「なぞのこだわり」で、志望校をはじいていくのではなくて、その学校の「現在の立ち位置(偏差値が下降しているのか、上昇しているのか)」「大学への進学率、浪人率」「入口偏差値と出口偏差値」など、その学校に入って6年後、お子さんがどんな道をたどる可能性が高いのか、もっと大局的に本質をみていく必要があります。何より、お子さん自身に合っているかが大事です。

ちなみに、うちの場合は、子ども自身が「大学付属(できればMarch以上)で共学」と、ぐっと選択肢を狭めてきましたが、実際に受けたのはMarch付属男子校1、March付属共学校1、その他付属共学校3、進学・共学校1校(これは埼玉)。適度に子どもの希望を取り入れながらも、チャレンジや抑えなどは男子校、進学校、March以外にも目を向け、年内ぎりぎりまで説明会や入試対策などに足を運んでいました。もちろん上記以外に、別学の学校、英語に特化した国際的な学校なども見学に行き、子どもとの相性、本人の意志などを確認し、慎重に志望校の範囲を狭めていった経緯があります。

現在、子どもが通うMarch付属中への通学ルートは2つあり、最初行ったルートでは通うのが難しいと判断し、一度はあきらめました。けれど、子ども自身がその学校が気になるということで、別ルートを試したところ何とかなることが判明! あの時あきらめなくて本当に良かったと思っています。毎日1時間30分未満の通学時間ですが、March付属なので今のところ塾なしで何とかなっています。ご近所の方からも「この地域からあの学校に通えるんだ(狙えるんだ)」と、ちょっとした希望にもなっているようです。

情報収集したら、できるだけ自分で足を運んだり、周りの意見にも耳を傾けていくこと。ぜひ、おすすめしたいと思います。

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