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訪看運営のヒント(5)ー私の推しフレームワーク『GRPI』②ー

 さて、今回はGRPIの2回目です。GRPIというフレームワークの概要については前回のnoteをお読みいただけたらと思います。

それでは、今回はGRPIそれぞれについて具体的な内容を説明していきたいと思います。

(1) Goal(目的・目標)が明確になっているか?

まず、最初にするべき最も大切なことが目的・目標(Goal)を明確にすることです。

 経営者、管理者の方から会社のミッション・ビジョン・バリューを「繰り返し伝えている」「文章化して職員全員にその文章を読ませています。」「事業所に張り出してあり、朝礼で毎朝読み上げているので全員が目的を言う事ができます」等と聞くことがありますが、そんな時には自己満足になっていないか要注意です。『伝えた』ということと『伝わった』ということは全く別のことです。この後も繰り返し出てくる『明確にする』という言葉の中には『伝わった』ということが含まれていると考えてください。

目指す状態

 ここで目指すべきは、社長や管理者が伝えている文章や読み上げた内容を職員が腹落ちして自分ごととして明確に理解し行動の指針となっている状態です。言い換えれば、職員たち自身が足元の目標を達成していくことで所属する組織やチームの目的・目標(Goal)に近づく事ができるのだという納得感を感じられているという状態です。そのためには、ただ言語化されている、明示されているということだけではなく、所属している全員が腹落ちして自分の中で目標が明確になっており、日々の言動の中で自然に生きた言葉として出てくるような状態です。そのような状態にまでなる事ができれば、職員から「何がしたいのか分からない」といった目的・目標(Goal)の不明確さに起因した不満や不和が起こることはないのではないでしょうか。

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