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【日記】1年ぶりに髪を切って染めた話

髪を切って染めた。

ほぼ1年前、シンガポールで切った時以来である。ブリーチと黒染めを重ねて色がまばらになってしまった髪を手なづけて、ちょっとでもよくしようの会と言っても良い。

美容院に行くというのは、なんとなく緊張する。緊張するが、予約の時に「できるだけ静かに過ごしたい」にチェックしているので、いつもの美容師さんと髪の色と長さと方向性を決めるだけで会話が終わる。ありがとうございます。私は彼女のことを何も知らないし、彼女も私のことを大して知らない。

バッサリカット(¥4500)して、インナーカラーになる部分に2回ブリーチを重ねて(¥5000*2)、全頭カラーに紺と、インナーにシルバーと青を混ぜた色を入れてもらう(¥7000?)。4年目なのに3回目来店なので、いまだに新規割引がかかって15%オフにしてもらう。毎回変な来店の仕方なのにすみません。
1年貯まってしまった髪は切り落としてみると茶色くバサバサしていて、「うさぎ一匹分くらいありますね」と言ってみたら、「二匹いけるかもですよ」と返ってきた。頭にうさぎ2匹ついてたらしいです。

ブリーチをかけている間は暇だ。大学の課題をやって本を読んで携帯をいじってお茶を2杯もらってうとうと寝て、と邪智暴虐の限りを尽くしたけどやっぱり暇だった。邪智暴虐の限りを尽くせるのも大学生のうちだもんなあ、と思うと切ない気持ちになる。大学生のモラトリアムを苦しみ続けるのと、社会人として健康保険料とか家賃とか所得税とかに苦しみ続けるの、どっちが楽なんですかね。人には人の地獄があるとはこのことか。

黒染めは綺麗には抜けきらなくて、新しく生えてきた部分の毛だけ抜けて青くなった。下の方は青と緑がちょっと混ざった色みたいな感じで、それはそれでいいなと思う。あと3年くらいしたら黒染めしてたところが消えるんじゃないかな。家に返ってシャンプーしてみたら、泡がほんのり青くなってウケるなと思う。排水溝の抜け毛もなんとなく色が浅い。

高校生の時は化粧も髪をいじるのも結構厳密にダメだったので、いつまでもその分のフラストレーションを晴らしているなあと思う。私は可愛くもないしギャルでも無いくせに、そういう校則と校則の保護者である先生たちは結構嫌だったので、卒業して好き勝手できるようになってからようやく嫌な気持ちを抱くことなく高校に遊びにいけるようになったと思う。外に出たり適切な距離を持って関係を築けることもある好例だ。髪の色変えたり化粧したりして毎日が明るくなるんなら、明るく行きた方がいいじゃんね、と思うのである。どうせ顔は変えられないんだからさ。昔のことを今更言っても無駄ですね。

ちなみに数日後、とある会社の最終選考待ちの人たちの会みたいなのにそのまま行ったら、顔見知りの人事の方が「インナー入れたんだ!いいね!」と言ってくださったので、私はそれがそこそこ嬉しかったのだった。最終面接の時はスプレーかけるんで、ね。

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