もうすぐ段差 ちょっとスピード 落とそうか ちょっとだけ体 持ち上げよ そんな感じの 賢さと そんな感じの 頑張りで 十分 生きてく
ぐるぐる回る 気分は惑星 はやさ変われど 自転公転 過ぎる気分の 朝昼晩 味わう気分の 春夏秋冬 ぐるぐる回る 気分の衛星 ちかさ変われど 自転公転 過ぎない夜の 真っ最中 反射するのは 明るい光 ぐるぐる回る 気分は惑星
おーういそこの イカしたプライド丸出しの スカした態度のちゃんボーイ 将来君がハゲちゃったとき 僕は君の味方だよ
もう余地の無き 肝の幼稚な 家泣きの夜も 用もなき地の 餅のよな雨季 のような気持ち
吸殻でパンパンになり今にもはち切れそうな携帯灰皿がポイ捨てされていた。 こんな大人にはなりたくないと思った。 そんな思いをポッケにググッとしまった。
あぁ無視された! 私の言葉 言葉は文字に ほどけて糸に あなたの鼻に こっそり隠れて デートの前に顔を出す 気になるドラマの名シーン 目を奪われてるその瞬間 ふわりふわりと画面にくっつく 余った糸は まるまりながら 排水溝へと向かって進む 無視はいいけど知らないよ 言葉が何をしでかすか
路肩の猫のまばたきは ゆっくり しっとり 丁寧で じっくり ねっとり 強かで 過ぎゆく私のあくびを誘った 眠気を思い出しながら 歩みを続ける働き者は これから猫へと変身するぞ 誰かのあくびを誘う猫 愛想笑いで躱す猫 気分屋の猫 ふざけておどけてみせる猫 誰かのためにしっぽは振らず 自分の気分でしっぽを振るう そんな意固地な社会の猫に おかえりを言う猫はいない あくびを誘う猫もいない いるのは1人 いつもの私
近いうち たまたま訪れた雑貨屋さんで あったかくてやわらかい 靴下に出会いたい 秋になって 冬の気分におびやかされて いそいそとその温もりを待っている
何もしてない夜の空 ペラペラのただの黒い紙 ブツブツのただの白い点 冷え切って静止した感性が気味悪く お風呂で少し泳いだ後に 映画を観ようと開いたパソコン 起動を待つ画面に 満点の星空
旅へ出る友達の置き土産は ずっと読みたかったあの本で お土産話を持ち寄る今度を 今の内から期待して しまった。 楽しい今度の登場人物が 面白く在ることを前提にしていた 期待と罪悪感 重圧と希望 小さじと大さじ交互に混ぜて 出来上がった程よいスープを 味わったのならそれは栄養
思った通りにできたこと それが喜びだったとしても 思った通りにいかないと 機嫌を悪くすることが怖い 思った通りを作らないよう 自分を守って生きてきた 今と今の近くの中で 心を揺らす波を探して 心が震えたこの波の 息も忘れる煌めきを この世で1番信用してる どんな今でも心は流れて 自分らしさに行き着くし そしたらそのとき後出しで 思い通りになっちゃったって 機嫌の悪いあの人に 試しに言ってみたら良い
とにかくだらだらするまいと そんなことに精一杯の とにかくだめだめな1日に 呼んでもないのに次々に 厄介なファンは集まって しなきゃいけない したほうがよい するべきだ 前ならえして並んでる 今夜もおかしな握手会 だらだらはズカズカと横はいり よければ帰っていただいて 待ちわびたあいつは後ろの方で 時計をチラチラため息ついてる したくもないファンサで喜ぶファンよ このやりきれなさを埋めてくれるかい 後ろのあいつが気になって わたしも時計が気になって ファストパ
そこを覗くと水鏡 底には知らない物語 自分と底が重なりあって 誰も知らないノンフィクション そこを覗いた私は酔狂
かわいいキャラクターが物陰で片足に体重を乗せている 着ぐるみから溢れ出る人間臭さは1層影を濃くして 不気味なモンスターが私の視界の片隅で存在感を放っている 愛想の良い店員が通らない声で必死に客を呼び込むと 視界の片隅でかわいいモンスターがこちらに温情の目を向けている気がした
宙にのぼるビニール 今日は風が強い 坂をくだる自転車は遅く ペダルから足が離せない ビニールはもうあんなとこ 風に乗っては帰れない 木にぶら下がるビニール 今日は風が穏やかだ 坂をのぼる自転車は軽快に サドルからケツは浮いている ビニールはもうあんなとこ 風に乗せたおはようはどこまで
仕事終わりに駆けつけ湖畔 間に合わなかった夕焼けの空 悔しい 虚しい 憎らしい 感情の噴火 手から噴石 ピッチャン ブクブク コッチンコ 沈んだ太陽 「いてっ」と言って ちんけな脳でも届いた宇宙 坂道登って火山が覗く 広くて深くて立派な自然 調子に乗ってごめんなさい