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FACTFULNESS~過大視本能~

・ただ一つの数字がとても重要であるかのように勘違いしてしまうことを「過大視本能」という。

・しかし、数字は比較しなければ、その数値自体は何の意味も持たない。

・例えば、2016年に420万人の赤ちゃんが亡くなった。このだけを見ると、とても多くの赤ちゃんが亡くなったと感じる。

・しかし、2015年は440万人、2014年は450万人、1950年には1,440万人もの赤ちゃんが亡くなっている。このことから、年々亡くなる赤ちゃんの数は減っているのである。多くの赤ちゃんが亡くなっている事実は変わらないが、年々数が減っていることに注目することが大切である。

・また、死亡率を比較してみるともっと興味深い結果が見れる。1950年には9,700万人の赤ちゃんが生まれ、1,440万人が亡くなった。死亡率は25%である。2016年は1億4,100万人が生まれ、420万人が亡くなった。死亡率は3%である。赤ちゃんが亡くなる人数が減っているだけではなく、死亡する割合も劇的に減少しているのである。このことから、数だけでなく、割合も比較することで、出された数字の意味が理解できる。

・各国の二酸化炭素の排出量の話も数字の比較と割合のことが言える。中国やインドの二酸化炭素排出量が多いのは人口が多いからで、ひとりあたりに換算すると、レベル4の国々の方が圧倒的に二酸化炭素を排出していることがわかる。

・筆者は過大視本能を抑える方法を以下のようにまとめている。

〇この数字は、どの数字と比べるべきか?

〇この数字は、1年前や10年前と比べるたらどうなっているか?

〇この数字は、似たような国や地域のものと比べたらどうなるか?

〇この数字は、どの数字で割るべきか?

〇この数字は、合計するとどうなるのか?

〇この数字は、ひとりあたりだとどうなるのか?

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