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FACTFULNESS~直線本能~

・人はグラフを見るとついその先を想像してしまう。そして、そのグラフが直線であるとその後も直線になると思い込んでしまう。

・例えば、子ども(0~15歳)の数の推移のグラフを見せ、今後どのように推移は変化するかと質問したところ、たいていの人は今後も増え続ける思い込んでいた。しかし、実際にはすでに横ばいになっており子ども増える見通しはない。

・その大きな理由は世界が良くなっている(所得レベルが上がっている)からである。

・レベル1の国では子どもが労働力として計算され、また、産んだ子ども内に5歳まで生き延びる子も少ないため、多くの子どもを産む。しかし、レベルが上がるにつれて、生活に余裕が生まれ、子どもは労働力と考えられないようになり、教育を受けるようになる。教育にはお金がかかるため、子どもの人数を減らし、親は子どもに質の良い教育を受けさせようと考えるようになる。また、レベルが上がるにつれて、産んだ子どもが子どもまま亡くなることは無くなり、そのまま大人になる。多く子ども産む必要が無くなるのである。

・例として、バングラデシュでは1972年には平均寿命は52歳で女性ひとりあたりの子ども数は7人だった。しかし、40年の時を経た現在ではレベル1からレベル2になったことで、平均寿命が73歳になり、女性ひとりあたりの子どもの数も2人に減少している。

・子ども生き延びれるようになれば、親が子ども増やす理由は見当たらないのである。

・つまり、貧困を無くすことが人口増加を止めるカギになる。

・本題に戻ると、グラフが直線になることは珍しい。グラフには様々な形があることを把握すれば、直線本能を抑えることができる。

*下記、例は全て「所得に対して」の割合

・①「直線グラフ」 例 平均寿命 趣味への支出

・②「S字グラフ」 例 識字率 予防接種 冷蔵庫

・③「滑り台グラフ」例 女性ひとりあたりの子どもの数

・④「コブ型グラフ」 例 虫歯 交通事故 溺死

・⑤「倍増グラフ」 例 CO2排出量 交通費 旅行距離



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