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FACTFULNESS~犯人捜し本能~

・何か悪いことが起きたときに、単純明快な理由を見つけたくなる傾向が「犯人捜し本能」である。

・誰かを責めることに気持ちが向くと思考が停止してしまう。

・誰かを責めると原因が見つかった気になってしまい、本当の原因に気づかず、問題解決から遠のいてしまうためである。

・例えば、コロナの感染が拡大したとき、中国のせいだと多くの人が中国を責めた。しかし、本当はなぜ、拡大したのか、どうすれば拡大を抑制できるのかを考えるべきなのである。多くの人は中国のせいにするだけで、そこで考えが止まってしまい、問題解決(コロナ感染抑制)から遠ざかってしまっている。

・物事がうまくいかない、問題が起きている理由には誰がということはめったになく、システムという大きな枠組みが原因となっていることが多い。

・例えば、ジャーナリストが真実を報じないのは、人の目に留まるためにドラマチック記事を書かなければクビになってしまう業界であったり、難民が飛行機より高いボロボロのゴムボートで国境を越えなければならないのは、不法移民と難民の区別ができず、疑わしきは罰せよ状態になり、難民が飛行機に乗ることができないためである。

・前章でも述べられていたが、世の中も問題は誰かのせいにして解決するほど、単純ではなく、様々な原因が重なって複雑になっている。そのため、犯人を見つけるよりもその問題を生み出したシステムに注目し理解に努めることが大切である。

・システムが変わらなければ、同じ問題が繰り返し発生することとなる。

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