214.進むときと退くときの決断ができるかどうかで、会社全体の流血を防げる
著・三松會 占心行動学塾長 脇田尚揮 ■LINE公式アカウント■
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仕事はシンプルに考えると「攻める」か「守る」に大別されると言えます。ざっくり分けると、社会に対する自社の外部経済で考えればプロジェクトを進めるか事業から撤退するか、会社内の内部経済なら営業などは攻めでしょうし、経理などは守りに分類されるでしょう。
このように必ず2つの選択の中で企業のアクションはせめぎ合っています。この選択を重要な局面で間違うと、会社にとっての大ダメージになることは明白。常に思慮深く決断を下さなければなりません。
中国北宋時代の有名な詩人・王安石が書いた「欧陽文忠公を祭る文」に“出処進退”という故事成語が記されてあります。これは役職にとどまることと役職を辞することを意味し、転じて身のふり方や身の処し方を表す言葉です。
その出典の文の一節には「功名、成就すれば、居らずして去る。其の出処進退は又庶からんか」とあります。現代語訳すると「功名を成し遂げたら居座り続けずに去る。その身の処し方はまさに昔の賢人と同様である」となります。
“出処進退”は、経営者が会社の経営判断を決めるときに頭の片隅に置いておくと良い指針です。いかに優れた人であっても、出処進退のタイミングを誤るとその後の会社の名誉を汚してしまう可能性もあります。
そのため、「進むか退くか」は最も大切な判断のひとつだということを、常に忘れないよう心がけておかなければなりません。これをその時々の時機に応じて適切に選択できれば、会社全体の流血を最小限に抑えることができるようになります。
伸るか反るかの採択ひとつで、資本や人の流出を止めることも可能なのです。
Q.あなたの仕事における攻めと守りは何でしょう? 攻めと守りのどちらを重視しますか。