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山形ビエンナーレ「言葉よさようなら」

山形ビエンナーレのプログラムが面白すぎて、毎週末が楽しみです。

9月20日の「言葉よさようなら」は、記憶に残るパフォーマンスでした。一般募集した、忘れられない言葉や記憶に乗せて、マヒトゥ・ザ・ピーポーさんがパフォーマンスする。

胸をえぐられる言葉、全身が凍り付くような言葉、目をつむりたくなるような言葉、体に力は入らなくなるような言葉を、夕陽のように赤いマヒトさんが、引き受けて吐き出していく。

マヒトさんが、ただ受け止め、言葉にすることで、言葉たちの形が整い、ろうそくの中に納められる。その火をみているみんなと一緒に、フッと息をかけて吹き消す。消した後の煙は、それぞれの体の中に入り、生きていく。

みんなで生きる。そんなイメージ。

わたしは今回、記憶をおくろう思う。灯籠流しの川をわたしが音楽で作り、募集したどうしても消えない記憶や胸に刺さって抜けない言葉を送り火のように黄泉に送れたらと思う。
今年は新型コロナウィルスの影響で盆踊りもなかった。わたしは、記憶という見えない亡霊たちと銀河で一番静かな盆踊りをしようと思う。



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