ゴールデングラブの問題点と改革案と(1)

まぁヤクルトは4年連続で縁の無い賞になっているので負け犬の遠吠えと言えばそういうことになる。それにしても今年も山田はゴールデングラブに手が届かなかった。

守備の指標は客観的な数値を出すのが難しい。今年で言えば山田は菊池より補殺数、刺殺数、守備率、あと捕殺を刺殺で割ったレンジファクター(RF)においても上の数字になっている。

この記事が分かりやすいか。

加えて最近はUZRという指標もある。https://1point02.jp/op/gnav/glossary/gls_explanation.aspx?eid=20026

RFやエラーも含めた総合指標に加えてゾーンレーティング(ZR)があるのが特徴。一球速報のように守備範囲にチェックを入れていく形をとっており、DELTAの指標が有名。ただ、このゾーンレーティングは誰がチェックを入れているのかが不透明な部分もある。審判のように名前が発表され責任をとる人ならともかく、誰がゾーンレーティングをポチポチしてるのか分からない中で絶対視していい指標では無い。過去にはDELTAとスラッガー(選手名鑑にのみ記載)で数値が逆転するという現象も起きていた。いくつかの指標を総合的に見ることが基本にはなってくると思う。

あと、「ゴールデングラブは印象が優先される賞だからクソ」という話もある。それは一理あるが、それでも印象って大事だとは思う。「盛り上げる守備」というのはチームを活気づかせるきっかけにもなるだろう。相手からしても当たり前のようにとられるより派手なプレーで獲られる方が(実際の守備範囲がどうかはともかく)がっかりすることはあると思う。

問題はその印象をもって投票するのが記者というところだ。

選考について
日本のプロ野球選手のうち、選考基準に達したプレイヤーのなかから、新聞社、通信社、テレビ局、ラジオ局のプロ野球担当記者として5年以上にわたり現場での取材を主に担当している記者の方々が投票で選ぶ権威ある賞の一つです。

プロ野球担当記者というのは球団によってかなりの偏りがある。特に巨人、阪神、広島、名古屋、北海道など特定の地域を持っているチームはその分記者の数も多く、ある程度有利に働くと思うがまぁここでは許容するとしよう。問題は担当以外のリーグ票だと思ってる。どこか1球団の担当になっている記者が殆どの中で、他のリーグの守備なんて見る機会はどれだけあるのだろうか。今回の場合山田菊池よりも坂本京田の方が問題だと言われている。守備率、レンジファクター、UZR、失策数。全ての指標が上回っていると印象だけでは片付けられなくはなっている。あえて言えば出場試合数となるが30試合くらい離れているならともかく京田が139試合、坂本が141試合なら誤差の範囲と言ってもいいだろう。疑いたくなるのはろくに見てもいないパ・リーグ記者の票が坂本に集中した可能性だ。

想像の域は出ない。記者投票は無記名だ。まずそこが問題なのだが、せめてセ・リーグ記者とパ・リーグ記者を分け、どちらかしか投票出来ないようにしてもいいのではないだろうか。

(つづく)

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