Netflixの字幕ってどういう扱いなんだろう
要旨と結論:この記事ではNetflixの字幕データを出力できる拡張機能を使う際に関係ありそうな法律について色々語っています。いろいろ調べてみた結果、私は使わないことにしました。
こんにちは。
最近、Netflixの字幕データをエクセルなどに出力できるGoogle Chrome用の拡張機能を見つけたんです。
最初は、言語学習に使えそうだなあと思ったのですが、「これって著作権的にどうなの」という考えが頭をよぎりました。
そこで、いろいろ調べてみました。
言語学習のリーディング教材として字幕データをダウンロードする際に関連しそうな著作権法の条文を探してみました。以下に引用します。
言語学習に使う場合は、誰に見せるわけでもないので、私的利用ですよね。なので、この条文を拠り所にして拡張機能を使えるのか…?
ただ、気になることが一点。第三十条の「私的使用のための複製」の際に「次に掲げる場合」に挙げられているケース。つまり、私的使用でデータを複製する場合でも、これだけはやめてねというケースがある。いろいろ挙げられていますが、その中で関連がありそうなのは、「技術的保護手段の回避」(著作権法第三十条第二号)を行うことかなと思いました。電子データですからね。
ただ、ここで挙げられている保護されるものに字幕データが該当するのかどうかがイマイチわからない上に、そもそもNetflixの字幕データがコピーガードのような技術で保護されているのかどうかもわからない。
仮に字幕データがなんらかの技術によって保護されていなくて、学習に使うのが私的使用にあたる場合、「問題なく使えるのでは?」と思ったのですが、ここでNetflix側の利用規約を確認しておきましょう。
これによると、ユーザーの字幕データの複製は、Netflix側からすると「やめてね」ということなのかな。ただ、別の項目にはこんなことが書かれてあります。
ん〜なんだか振り出しに戻された感がしますね。
ということで、苦手な法律の話をいろいろ出しながらあれやこれや語ってきました。私より法律にもっと詳しいそこのあなた、もし間違っていたり見当違いなことを言っていたりした場合は訂正のほど、よろしくお願い申し上げます。また、この件に関してアドバイスなどをいただければ幸いです。
結論としては、なんとな〜くグレーゾーンに近づきそうなので個人的には字幕データの出力はやめておこうと思います。
ここでいう字幕は、映像作品の登場人物が実際に発言しているセリフなどを一言一句違わず表示しているものです。ということは、それは脚本の一部であって、そこにはもちろん著作権が発生するのでは? 本来有償であるはずの著作物をネット上でお金を払わずにダウンロードするのは違法ではなかったっけ…海賊版だけ?
締まりがない終わり方になりますが、ご覧の通りこの辺の事情に関して私は全くの無知です。無知な者が「こんなもんでええやろ」みたいな感覚で気軽にダウンロードなどをして迂闊にも法律に反する行為をしてしまう…ようなことは避けたいので、私は触らないことにします。
ではさようなら。
参考文献
徐 敏徹. (2022). 「<研究ノート>OTTサービスを利用したパラレルコーパスの構築方法」, 『京都大学言語学研究』第41巻, pp.69-91.
(https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/281542/1/kulr41_69.pdf)
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