見出し画像

伽羅蕗を番茶でつまむ夕餉あと     

季語「伽羅蕗」

母の大好物だった伽羅蕗。
ご飯のお供という印象がありますが、
私の母は家族が夕ご飯を食べ終わった後に
一人食卓に残って、
のんびりとお茶をすすりながら
伽羅蕗をつまんでいました。
お茶うけは日替わりで
時に漬物、時に佃煮、そして煮豆でした。

子どもから見たら
「お母さん食べるの遅いなあ」
という感想でしたが、
今思えば、ようやく1日の家事をほぼ終えて
ホッと一休みできる
寛ぎのひと時だったのでしょう。
そして、私も
伽羅蕗の味が分かるようになってきました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?