2024年1月21日 パルワールドの話やっとくか?
『パルワールド』遊んだ。キャラデザさえ見なかったことにすればちょっと面白すぎる。『ARK』フォロワーのサバイバルゲームとして完璧。キャラデザの批判は後半でちゃんとするから待ってて!
僕は『ARK』が肌に合わずストレスで全身搔きむしって辞めた人間で、『ARK』の悪口を言おうと思えば無限に言えてしまうんだけど、『パルワールド』は『ARK』の痒い所が軒並み解消されており「ムヒの風呂にでも浸かってんのか?」ってくらい遊んでいて気持ちいい。
ARK:恐竜を1匹捕獲するのにリアルタイムで数時間かかる。そのうえで失敗することもある。
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パル:ボールを投げたら一瞬で捕獲の成否が決まる。
ARK:がんばって捕まえた恐竜が死ぬ。気を付けていても頻繁にスタックして回収不可能になる。
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パル:捕まえたパルは死なない。スタックしてもボタン一発で回収できる。
ARK:目標が一切説明されないまま投げ出される。
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パル:丁寧なチュートリアルが存在し「ボスの討伐」という中期的な目標も提示される。
ARK:操作性が悪い。中盤以降は銃がメイン武器になるのにHUDやモーションがシューターに最適化されていない。
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パル:キャラクターのモーションが『フォートナイト』+『ゼルダBotW』で触ってるだけでちょっと楽しい(未プレイだから分からないけど『原神』のほうが近いかも?)。
ARK:ボス戦やダンジョンが初見殺しの超高難易度。それ自体は加点ポイントだが、負けるとアイテムや恐竜を全ロストするため気軽に挑戦できない。
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パル:ボス戦やダンジョンが高難易度なのは変わらないが、負けても落としたアイテムやパルは簡単に回収できるので『ダークソウル』のような死にゲーとして楽しめる。
ARK:上に述べた要素のいくつかはサーバーの設定で変更可能で、プレイヤーごとに自分にあった設定で遊ぶことを推奨されているが、そのせいで高難易度コンテンツをクリアしても「〇〇を倒した!」「〇〇を仲間にした!」という喜びを他人と共有できない。開発側がゲームのバランス調整を放棄している。
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パル:「ノーマル」「ハード」のような推奨設定が公式に存在するため、ほかのプレイヤーと達成感を共有しやすい。そのうえで設定を細かく変更可能なカスタムモードも用意されている。
ぱっと思いつくだけでもこれくらい。特に最後のは『ARK』最大の不満点だったから感動しちゃった。パルワールドは下品なマーケティングだけで売れているのではなく、ゲーマー視点で真っ当に研究して作られていることは明らかです。
でも、だからこそ。それゆえに。キャラデザだけは「もっとどうにかならんかったのか?」と思ってるよ。これは完全に印象でしかないけど、オマージュやパロディの範疇を越えてポケモンのパーツをそのまま合体させたキメラが何匹もいるので。
「ポケモンに銃持たせて命のやりとりさせたら面白いんじゃね?」というコンセプト自体はめちゃくちゃ好きなんですよ。『ポケモンレジェンズアルセウス』でギャラドスに破壊光線ぱなしてもらえて興奮したし。でも、それを本当にポケモンのキメラでやってしまうのはライン越えてると思っちゃったな。
ゲーム単体のパワーで勝負できそうなくらい面白いのに、安易にポケモンそのまんまのキャラデザを採用する姿勢は「面白いゲームを作ろう」というゲーマー視点ではなく「話題性を作って売ろう」というマーケティング視点が強すぎてウッとなる。厄介なのはウッとなりつつも心のもう一方では「でもお金は大事だよね……」と思ってしまうところだ。小声でもにゃもにゃしてる人たちがTwitterにいっぱいいるのはそのせいだろう。このもにゃもにゃまで計算されていたとしたら悪の天才すぎ。
というわけで僕はもにゃもにゃしつつ遊び続けます。システム部分も一つ一つの要素は既存の作品のツギハギだけど、でもゲーマーの「このゲームにあのゲームのアレがあったらなあ」に金をかけて実現させて、面白くなるようにバランスを調整しているのは間違いなくクリエイターの力だから。
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