見出し画像

パパ友と公園に行って盛大に失敗したときの話。

ぼくはつい、SNSで子育てのポジティブな部分ばかり発信してしまう。それはもちろん見る人にネガティブな感情が伝播しないようにしたいという自分なりの配慮でもあるし、恥ずかしい部分を見せたくないというちっぽけな自尊心でもあるし、できれば「素敵ですね」と思われたいという傲慢な承認欲求のあらわれでもある。

とはいえ、子育てにおいて苦手なことや苦痛に感じることは当然あり、最近毎日のように子どもとかかわりのある日記を発信していると、これは苦手なことだし感情が動かないから発信できないなぁと感じる時間もある。ので、今日はあえてそれを出してみたい。


公園で遊ぶのを見ている時間。
苦手なんですよね。あぁぁ~。


子どもと過ごす時間は楽しい。子どもと遊ぶのは楽しい。ただし、自分が子どもと遊びたいタイミングであれば。自分もある程度楽しめる内容であれば。そう、条件つきなのだ。

こう書くとめちゃくちゃわがままだし、えらそうだなぁと恥ずかしくなってくる。でも、自分の感情を客観的に表わそうとすると、”条件付き”という表現は間違いではない。

なかでも、公園で子どもたちが遊んでいるのを見るという行為、その時間は、ぼくにとってはなかなかしんどいものがある。とたんに「この時間に何か別の、自分にとって有意義な考えごとはできないだろうか」と思考が働きはじめてしまう。困ったものだ。

子どもを見るのが嫌い、というわけではない。たとえば子どもたちの習いごと(ダンスやプールや体操など)を見るのはとてもおもしろい。

子どもたちはどんな顔で取り組んでいるのか。
先生はどんな風に教えているのか。
あ、あの子は没頭してるな。いい顔してるな。
あの子は集中してないな。ほんとはあんまり好きじゃないのかな。
この先生のときは子どもたちはいきいきしてるな。
成長する子。あまり変わらない子。いろんな子がいるな。

こんなふうに、いろんな思考が巡り、見ていて楽しい。
わが子以外の子どもたちも含めて、取り組み方や成長の過程を観察するのはとてもおもしろい。

だけど、公園だけはダメなんだよなあ。なぜなんだろう。目的がないからだろうか。チャレンジが見えないからだろうか。見る必要がそんなにない気がしてくる。なぜ。

ぼくはこのことで大失敗をしたことがあって。
初めて息子が保育園以外の場所で一緒に遊びたいと話したお友だちの家に「一緒に遊びませんか」と声をかけに行ったときのことだ。

「よかったらうちに来ていただいても」と提案したものの、きっと相手のお父さんは遠慮してくれて「公園とかでもいいですよ?」と別の選択肢を提示してくれた。内心「まじか…」と思ったが、このときはまだそこまで自分の公園嫌いを客観視できていなかった。反射的に「じゃあそうしましょうか」と返事をし、公園に向かうことにした。

だけど、やっぱりダメだった。居心地の悪さに耐えられなくなってしまったのだ。

うちの子と相手のお子さんが一緒にボールで遊んでいるのを見て、向こうの親御さんは言う。

「こんなふうに遊んだら?」
「もうちょっとやさしく投げてあげて?」

ふたりが喧嘩せず仲良くに遊べるように配慮した、とてもやさしいサポートだ。まったくもって、よい声かけの部類だと思う。だけどぼくは、「子ども同士の遊びに親が口を出すのもなあ」とか「ちょっとくらい喧嘩しても、それで学ぶものがあるだろうし、別にいいのだけどなあ」などと考え出してしまった。

「これはたぶん親が監視して指導するものじゃない。子どもが自分で判断して行動して、多少のけんかやケガも経験させてあげるほうがきっといいはず」と思ったぼくは、親御さんに「ぼく、ちょっと向こうのほう歩いてきます」と謎の提案をして公園の散歩を始めた。おいおい。

この公園はわりとひろい。散歩しやすいように道が整備されていて、京都の歴史解説の看板が点々と設置してある。「ここにはむかし”御土居”という、秀吉の時代につくられた土の壁みたいなものがあって、それがこれです」など。日本語と英語で書かれた看板を読みながら、「お。この解説文は英語でなんて言うんだろう」と、英語の読解タイムを黙々と楽しんでいた。気づけばスマホで看板の写真をとって、テキストを翻訳し直してみたり、Google先生に英語で読み上げてもらったり、楽しかった。

そんな歴史看板を転々と巡っていたら、気づいたら子どもたちの遊びは終わっていた。最悪である。以来、その親御さんと保育園で顔を合わすたび非常にきまずい。うわあああああああ~ごめんなさいごめんなさい

🙌🙌🙌

と、今日はちょっとしんどいことと子育て黒歴史(現在進行形)について書いてみた。

これを読んだ誰かがクスっと笑ってくれると当時の僕が救われるような気がするので、どうぞ笑ってあげてください😂


▼小学生向けのオンライン作文教室をはじめます。くわしくはこちら。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?