2021迎春向け通販おせちについて記録として書いておく(2)

大量に湧いて出た「おせち販売好調」のニュース

2020年の10月中旬から、それこそ雨後の竹の子のごとくわさわさと「おせち販売好調」のニュースが流れだした。

前半に本当にいわれるほど好調だったか?私は多少疑問視している部分がある。

例年市販のおせちを予約している、おせちヘビーユーザーが早めに予約をしだした…ということはあると思う。

おせち予約には「年末まで無事でありますように」という「願掛け的側面」も少なくない。

8月、9月の好調ぶりにはそういった「願掛け需要」が絡んでいるのであれば、11月以降、実際の巣ごもり需要の必然性が露わなってきた時期と同一には考えられない。

そして若干観測できたように私が感じた「相対的な高級おせちの出足の鈍さ」

この二つを考え合わせると

「おせち販売好調」というのは「個食おせちや少人数向けおせち」にかなり集中していたのではないかと考える。

近鉄の初詣ダイヤ発表延期で青くなる

新型コロナ感染症の状況に関して「これは年末年始が激変するかも」を私が強烈に感じたのは11月半ば、「近鉄電車の年末年始ダイヤ」の発表延期である。

近鉄電車というのは伊勢神宮はじめ、京都、奈良の大型社寺を沿線に大量に抱える路線網を持つ。そして例年、大晦日~元旦は日中並みに特急が増発され、毎年ダイヤの発表は11月15日と、私鉄ではかなり早くに発表される。

その近鉄電車が2020年11月20日に「年末年始ダイヤの発表延期」の報をだした。

「もし近鉄が終夜運転の中止となったら…かなりインパクトはある、そしてその可能性は結構ありそうだ」

11月上旬時点の私の感触としては

「このままゆるゆるな自粛態勢で年末が過ぎるのであれば、おせち販売シーズンラストは例年より2日くらい早いくらい…つまり高島屋のおせち終了とほぼ同時くらいで各所の在庫が消滅するかな」

だったのだが、新型コロナの状況が急激に厳しさを増せば、需給バランスが大幅に崩れかねない。

正月に家にいる人が増える…となれば、おせちの需要は高まる。

出かけないで「お正月気分」を味わうには食うくらいしかない。そして、例年「特別なお出かけ」を「お正月気分を味わう手段」としていた人々には「お正月気分を味わう料理」を家庭内で用意する経験が乏しいのは想像に難くない。

「お出かけのための資金」が「おせち購入費」に化けるのは自然な流れだ。

 

12月上旬

完売発生前にどのくらい売れているか…というのは、案外表に出てこない。

アフィリエイトの成果発生数は、検索順位はじめ他の要素も絡むのでそこいらで売れ行き状況は判断はできない。CVRだけが多少手掛かりになる程度。

そのため完売数を‘から間接的に推測するしか手がない。

というわけで、大手百貨店や有名ショップの完売チェックは当然している。

ショップによる差はあるが、11月末までの売れ行きは1.1倍~1.5倍といったところだという感触。

製造数を売れ行きと同じ分増やせているケースでは例年と終売時期はほぼ変わらないはずだが…状況は刻々と変わる。

11月末、首都圏大手私鉄の終夜運転見送り、12月上旬の関西大手私鉄の終夜運転見送り等、巣ごもり年末年始へ向かうニュースの報道が続々と増えていく。

そして、2020年12月3日、大手百貨店数社のおせち完売状況をチェックして、私は愕然とした。

販売中の商品数、高島屋 1353点(1657点中) 伊勢丹 206点(332点中)、阪急うめだ 180点(390点中)

「今は12月中旬か?」と一瞬カレンダーを確認したくなる数字が並んでいた。

 

売れればいい…というわけにはいかない

アフィリエイターというのは、完全歩合制外部営業部隊である。

個別のECサイトではできないのは、消費者ニーズと商品のEC横断的なマッチング情報提供である。そこを担っていると思っている。

需給バランスがある範囲に収まっていれば「売れればOK」(もちろん出す情報が適正である必要はある)であるのだが、こと、おせちの場合「かなりの早期完売多発」が予見される状態では「売れればいい」では済まない。

特に実用特化サイトの場合、メイン読者のニーズは「実用」であり、「エンタメ」ではない。

私のサイトは、情報過多を整理することによって「読者(消費者個々人)が自己のニーズを整理しやすく」→「ネットショッピング迷子防止」というのを主体にやっている。

従って、「個々人がニーズに合った商品」にたどり着けない、のであれば「このニーズの場合はたどり着くのが難しい」も提供すべき実用情報である。

おせちは必需品ではない。手に入らなければ別の「お正月らしい食卓」の希求方法がある。

いたずらにニーズを煽って読者を混乱に陥れるのは需給バランスのさらなる悪化にしかならない。

消費者の不満のネタになるしECサイト側にとっても気苦労のネタになるだけだ。

「こういう商品が人気(売れている)」

というだけの情報は「供給見込み」がある状態でないと、市場に害をもたらす危険性すらある(2020年春のマスク騒ぎがあまりに端的すぎる)。

12月6日、私は価格帯やタイプ、ショップでケースを区切り「ここいらは探しにくい」という情報も「まだ間に合う通販おせち」という年末限定更新ページに流しはじめた。 

 

完売の嵐吹き荒れる12月2回目の週末  

12月10日になると例年では考えられない完売の嵐が露わになった。

大手スーパー、大手デパートでも予定予約終了日前にほぼ完売が続出。

冷蔵の高額おせち、大人数向けおせちは、ある程度選択肢の幅があるものの、1~3万円の、売れ筋価格帯の少人数向けおせちの選択肢は12月10日時点で非常に狭くなっていた。

冷凍おせちの販売をメインとするショップでも、例年より完売数がかなり多いといった様相。

12月12日(土)~13日(日)、には傾向は加速。

例年であれば、アクセスが増加するのは25日過ぎあたりである「まだ間に合うおせち」ページへのアクセス数が爆増モードに突入した。

例年であればまだまだ選択肢はそれなりにある…という時期である。 



































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