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モブキャラでいる幸せ

何者かにならなければならない。現代はそんな強迫観念に覆われた時代なのかと危惧しています。中間層が没し、今日明日食べていくのが精一杯という層は多いはずなのに、SNSを開けば、キラキラ輝かなくてはならない、そればかりですよね。

悠久の時の中で能力の有無は相対的なものにしか過ぎません。マンモスを狩っていた時代であれば、身体能力が優れた男性が持て囃されたのでしょうし、太平の世になれば、歌舞伎役者がモテました。時代によって求められる能力は変わってきますし、現代で無能と言われるような人は、いまこの時代に於いての無能であるに過ぎず、種の存続を考えるならば、現代で頭が良いと言われる人も、底辺の高校にしか進学できないような人も生きていたほうが滅びのリスクは軽減できる。多様な遺伝子こそが必要なんです。

けれども、キラキラ輝かなくてはならないという強迫観念により、多様性は失われていますよね。多くの人間はキラキラ輝いて生きていけるほど強くはありません。だからこそ、若年層の女性を中心に整形という全体主義化が始まっているのだと思います。二十年前の一般女性の間で整形は天上に住む芸能人達が密かに行っているかもしれないもの…というぐらいにマイナーでした。

一般人に於ける整形は噛み合わせは悪くないのに強烈に顎が突き出しているとか、事故で顔に傷跡が残っているなどの理由でもない限り、売春までして行う必要があるのでしょうか。皆、同じ顔にしか見えない…という現象が始まっていますね。



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