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トラバサミの法規制の強化と販売規制に関する要望書

下記は2024年1月15日付で環境省に提出した、要望書の全文になります。オンライン署名で集まった711名の署名簿と200名分のメッセージを添えて、環境省宛に投函させていただきました。

今後は、要望書及び署名を受理した上での環境省の認識、見解を確認いたします。そして、さらなる質問や対話を通じて問題の本質を深掘りし、完全廃止に向け、次なる署名に繋げていく予定です。

【要望書】

 私たち、トラバサミの規制強化を求める会、及び同封した署名に記した多くの国民は、環境省に対し、「トラバサミ」使用についての法規制の強化、販売規制を求めるためこの要望書を提出します。私たちは、日本においてトラバサミの不正な使用が依然として続いていることに強い懸念を抱いています。この危険な道具が誰でも簡単に入手でき、また地域猫や野生動物に重篤な被害を与えるような違法な行為が野放しになっている現状は許されず、直ちに行動を起こすことが不可欠です。

 トラバサミとは、踏んだ動物を無差別に捕まえ、大怪我を負わせる危険な狩猟用わなです。一度挟まれたら肉に食い込み骨を折るほどの破壊力で、その危険性と残虐性から日本では2007年に原則使用禁止となっています。しかし、実際には大手通販サイト(amazon、楽天、モノタロウ等)やフリマサイト(メルカリ、ジモティー等)にて簡単に誰でもトラバサミを購入できるという現状があります。そのため、トラバサミを違法に設置をする人が後を絶たず、地域猫や野生動物(鳥やリス等)が犠牲になる痛ましい事例が数多く発生しています(※別紙参照)この状態を放置しておくと、動物だけでなく子供にも被害が及びかねず、強い懸念を抱いています。

▪︎問題点の整理
⚪︎現行法では完全禁止ではなく一部使用許可する例外を認めている。
⚪︎狩猟許可証や登録証の提示が不要で、誰でも購入可能である。
⚪︎トラバサミに対する市民の認識不足のため、違法な設置であっても通報されない。

これらの問題に対処するため、以下の要望を表明いたします。

▪︎要望

  1. 法規制の強化:農業事業者であってもトラバサミの使用は全面禁止とし、残虐性が高いため有害鳥獣捕獲や学術研究においても例外なく一切の使用の禁止を求めます。

  2. 販売サイトへの規制強化:トラバサミの販売を行う通販サイトやフリマサイトに対し、法的責任を明確にし、販売を禁止すべきです。そして違法に販売、購入した業者や個人に対しては厳格な罰則を設けることを求めます。

  3. 入手の容易性への対策:1、2の実施が困難な場合において、最低でも販売者側がトラバサミの購入者に対し行政発行の許可証又は狩猟登録証の提示を徹底させるよう求めます。

  4. 啓発活動の実施:一般市民に対してトラバサミの危険性についての啓発活動を強化し、子供や動物が被害に遭うリスクを明示すること。また、違法な使用の見分け方、発見した際の通報手段を広く知らせることを求めます。

 これらの要望が実現されることで、トラバサミの悪用が防がれ、動物たちの苦痛が減り、社会全体の安全が向上することを期待しています。さらに環境省は世界に対し、日本における動物の倫理的扱いの取り組みを示す機会を得ることとなります。

 私たちは環境省に対し、この要望書で提起された事案に対処するため、具体的施策を検討の上、早急に措置を講じて頂きますようお願い申し上げます。動物たちを不必要な苦しみから守り、トラバサミによる痛ましい事件を二度と起こさないためにも、トラバサミ使用についての法規制の強化、販売規制を要望いたします。

以上

《事例》(一例)
※下記全て警察の捜査が入っている事案ですが、通報されないケースも多数存在すると思われます

2016.5〜17.4  広島県福山、市鞆の浦 自宅敷地内でトラバサミ設置 相次ぐ被害
2022.4〜23.10 山梨県昭和町、中央市 トラバサミと思われる罠により猫7匹が骨折や断脚
2023.9.26 東京都足立区 荒川河川敷エリアで起きたトラバサミ事件 シニア猫の右前足が腱や神経なども全て切れ、骨も露出した状態で発見される
2023.11.13 奈良県御所市 違法トラバサミに地域ネコかかる 寒さの中で動けず、保護された日に死亡

《参考リンク》
広島県福山市鞆の浦 トラバサミ被害(参考図:①)

山梨県 昭和町、中央市 被害(参考図:②)

東京都 足立区のトラバサミ被害(参考図:③)

奈良県 御所市のトラバサミ被害(参考図:④)

《参考画像》

①広島県福山市鞆の浦 トラバサミ被害

②山梨県昭和町、中央市のニュース

③東京都 足立区のトラバサミ被害  

④奈良県 御所市のトラバサミ被害

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