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【ロンドン発】2024年週刊ジャーナル(8月12日~8月18日):今週もいろいろありました&いろいろ聞きました。


8月12日:ああ、、、、アレクシスが日本にいる...。

好きなアーティストが日本にいると知ると、なんか心がわさわさするよね。

落ち着かないのでHOT CHIPのTシャツでも着てみる。


8月13日
:リチャード・オスマン原作の『木曜殺人クラブ』、映画化のキャストがとても豪華!

私は既に原作を読んだのだけど、いくつかの写真を見る限りでは、まさに想像通りのセットアップで期待が高まる。whosdunit 系のスリラーだけど、もっと人間味があって、とてもイギリスらしい良い作品なので楽しみ。


8月15日
:今日は、Aレベル発表の日。朝からそわそわだったけど、グレードの結果が発表され、Firm(本命)は逃してしまったものの、Insureance (保険)の大学に見事マッチしました。

イギリスの大学では最大5つまでアプライすることができる。長男はまず希望の大学4つにアプライし、すべてのオファーを貰ったところで、最後の1枠で(グレードが)少し上のランクの大学にアプライ。この大学からのオファーがAレベル試験開始の1週間前だったので、現実味の沸かないまま、とりあえずFirmに選び、Insureanceでもともと第一希望だった大学を選択。しかし、この二つのグレードの差はたった1段階。どちらも良い大学なので、引っかかればよいが、どちらも逃す可能性もあり、少し危険な賭けだった。しかし、Insureance (保険)だからといって、行きたくもない大学を選ぶのは嫌だ、という長男の強い希望で、学校と相談した上でこの二つに決定。試験に突入した。結果はFirmの方の大学に1★足りず、自動的にInsureanceに選んだ大学に。正直、私はInsureanceの方の大学の方が好きだったし、長男に合っていると思っていたので、私的には大勝利。しかし、夫と長男はやはり少しがっかりしていたみたい。もしかすると、
学部によっては、グレードがマッチしなくても、定員に満たなかったり、他の生徒のグレードがさらに低かったりすれば、合格となるようで、友人の息子はグレードを2つ落として、落胆していたところ、30分後に合格の知らせが来て、家族全員で泣きながら喜んだとか。
しかし、選んだ2つの大学のどちらにも、グレードがマッチしない場合は、クリアリングとなる。Aレベルの結果発表と同時に、様々な大学が空きのある学部を提示するので、クリアリングが決まった時点で、片っ端から電話をかけ、入れるところを探すのだが、なんと早い者勝ち。なので、どのように転んでも、そこからベストなところを探すべく、クリアリングになった際の準備はしっかりしておくことが重要。

とまあ、こんな感じでイギリスの大学の合否は決定するのだが、やはりシステム自体に疑問があるのは指摘しておきたい。まず、なぜオファーを貰ったすべての大学にアプライ出来ないのか。ウチの長男の場合は5つオファーを貰い、すべて良い大学なのでキープしたい。2つを選んだ時点で(これは、ウチの長男のように本当に行きたい大学を2つ選ぶ生徒もいれば、Firm(本命)とInsureance (保険)の名前の通り、オファーを貰った大学の内、一番行きたい大学(本命)と一番グレードの低い大学(保険)を選ぶ生徒もいる)、他の3つの大学は(オファーをもらったにもかかわらず)完全に捨てないといけない。なので、とても頭の良い生徒が、高いグレードの大学とマッチせず、クリアリングでかなりランク下の大学に行くことも。なんともアンフェアな制度だなあ、と感じる。また、クリアリングに関しても、早いもの勝ちなので、しっかりリサーチなどしている暇はない。これから3年間(スコットランドは4年)を過ごす大学なのに、そしてただでさえ、希望の2つを逃してパニくっている最中に決断しないといけない。なんとも納得のいかないシステムだと思う。

私の周りはなんとか皆納得のいく結果だったようだが、やはりいろいろな話を聞くと、悲喜こもごもだったようで。

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夜は長男の合格祝いでも...と思っていたのだが、友人たちとクラブに行く予定が入っているから、と断られたので、夫と恒例のJAZZ RE:FRESHED へ。

今夜はヒップホップ・ナイト。少しチージーな感じは否めないが、DJはかなり盛り上がり、キーボード・リードのバンドも良かった。


8月16日:『Emily in Paris(エミリー、パリへ行く)』のシリーズ4をビンジ・ウオッチ。しかしながら、英ガーディアン紙、テレグラフ紙はいずれも☆1と、メディアの評価、ことごとく悪いね。まあ、こういうレビューを読むと、何期待してんだろう、って感じ。だって今までだってそうだったから。『エミリー・イン・パリ』に現実味があってはならないし、すべてが大袈裟で、ドラマタイズされればされるほど良いのよ。いや今回はその期待を裏切って、さらに上を行ったね。仮面舞踏会やユーロヴィジョン、屋上でのランデヴー、誰が考え付くよ?とにかく、頭を使わずに(金も使わずに)、自宅で楽しめるエンターテインメント、最高。エミリーは、友達にはなりたくないが、見ていて滑稽。カミーユは最初好きだったが、今回かなり面倒くさくなってる。ミンディーは、筋が通っている所があるのでOKだが、所詮金持ちの娘だし。そして、目指すはシルヴィーよ。何をしようと、どう振舞おうと、まあ、あそこまで行ったらアリでしょ。


そして、目指すはシルヴィー。
何をしようと、どう振舞おうと、まあ、あそこまで行ったらアリでしょ。


8月17日
:親友のところへお土産を届けに。

先月、ヨークシャーに行ったときに訪れたBetty's で買った紅茶とジャム。

せっかくなので、スコーンを焼いて、クロテッド・クリームも添えて。

彼女には長男と同級の娘がいて、彼女もAレベルで第一希望の大学に合格。お互いに喜び合ってお祝いしました。

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家に戻ると、別の友人から「今から家に行ってもいい?」と連絡。彼女の息子もAレベルの結果が出たところだったのだけど、どうなったのかを知らなかった(訊けなかった)ので、そのことだろうと思っていたが、案の定だった。彼女の息子は、国外の大学に行く予定だったのだが、結果発表の前日夜に、「やはりイギリスの大学に行きたい」と言い出したそうだ。6歳でロンドンに来て、今までずっと、大学は地元に戻りたい、と言っていたのだが、急に「地元に戻っても友達もいないから嫌だ」と感じ始めたらしい。一応イギリスの大学にも出願しているので、結果を見ようとその時は話したらしいのだが、第一希望の大学には届かず、やはり地元の大学にいくことになった。もともとそういうプランだったので、結局はもとのさやに収まったのだが、なんだか気持ちが落ち着かないし、何が正解なのか分からない、と言っていた。
だが、何が正解なのか分からないのは皆同じで、ウチも希望の大学に行くことが決まったが、本当に長男に合っているのかは、行ってみないと分からない。
ある友人の息子は、長い間薬学部に行きたかったが、大学出願の時点で薬学部は無理と言われ、一つランクを落として、薬学研究を専攻した。しかし、入った学部も、大学も、その都市も大嫌い、となり最初の学期で退学。浪人して、全く違う大学の全く違う学部であるエンジニアリングを専攻。なぜかこれが合っていたらしく、かなり楽しい大学時代を過ごしたとか。こういうこともあるから、本当に大学は行ってみないと分からないのである。
「とにかく、我々親としては、どうしても無理だ、と思うのなら、相談して欲しい、と伝えるしかないよね」と友人を慰めたのだが、こればかりはどこの親でも同じで私たちも心配するところなのである。

8月18日:友人宅でバースデーBBQ。昨日の午後にバースデー・ガールから、「自分でケーキ作ろうと思ってたけど、忙しくてやる気が失せた。ケーキ作ってくれない?」とメッセージ。OK!と快諾し、リクエストを聞いて、作ったケーキがこちら。

日本のショートケーキのような感じ。

まだ夏休み中なので、どれくらい人が来るか分からなかった、という友人だが、軽く50人は集まったんじゃないだろうか。ゲストの中に、ロシア人の女性がいて、少し話をしたのだが、彼女は1990年に両親とにソビエト連邦を脱出したという。「ということは、壁が崩壊してから1年後?決断早かったね、ご両親凄い」と言うと、両親は、この国には未来が見えない、と決断したらしい。夫も「ご両親グレイトジョブだったね」と。彼女は、自分もティーネージャーだったし、自分の夫はブリティッシュなので、子供には何の期待もしていなかったが、長女は大学ではロシア語を専攻するらしく、やはりその選択は嬉しい、と言っていた。母国の様変わりを目の当たりにして、帰ることも出来ず(脱出する際に市民権ははく奪されたとか?)、それでも娘が母国に関することを勉強したいと思えば、少しの喜びもあるのだなあ、と知った日曜の夕方でした。

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今週の1曲:The Walkmen - The Rat

ザ・ウォークマンは、ニューヨークのバウリーで観たのが最後だった。多分2001年とか?実はサポートのフレンチ・キックスに入れてもらったのだが(レーベル・メイトだった)、ソールドアウトで大変盛り上がっていたのを覚えている。今でも活動しているのかしら?

(今週終わり)


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