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【ロンドン発】2024年週刊ジャーナル(3月25日~3月31日):今週もいろいろありました&いろいろ聞きました。


3月25日:Netfix 『The Gentlemen』観終わった!全体的な雰囲気は前作の映画からの流れを踏襲しながらも(映画を観ている必要はない)、今回はTVシリーズということもあり、1エピソードごとにテーマがあって、ストーリーが把握しやすかった。トレイラーの後、若干ネタバレあります。



主人公エディを演じたテオ・ジェームズ(なぜ日本語表記はテオなの?本人めっちゃセオ、英語ではシオの方が近い、と言っているのに)は、『ホワイト・ロータス』のキャメロンの(女たらしでいけ好かない)印象が強かったからか、ちょっと物足りなかったかな~。演技のトーンが決まっているので、少し退屈した。スーツ姿だと素敵なのに、私服になるとダサいのでそれもあったかも。まあ相変わらずハンサムだけどさ。一方面白い演技を見せたのは、愛すべき馬鹿垂れ、長兄フレディを演じたダニエル・イングス。自分では収集できないのに、エディがやろうとしていることをことごとくひっくり返す無能な兄。なのに憎めない。そして、闇の犯罪組織ドンの娘スージー・グラスは、カヤ・スコデラリオがシャープに演じた。彼女の話すコックニー訛りが、エディのポッシュなアクセントと対称的で良い。また、注目したいのはジミーを演じたMichael Vu。脇役だけど、なかなか強烈なキャラクターを見事に演じた。
恐ろしくヴァイオレントで、時に人道的だが、ヴィジュアル(チキン)だけでなく、ガイ・リッチーが得意とするウィットに富んだコミカルな会話や状況に応じたユーモアも物語を彩っている。私がめっちゃウケたのは、ランボルギーニを購入するふりをしたフレディがいきなりロシア訛りで話し出したところ。困惑するエディ。私も飲んでたお茶吹いたわ。
テロップを使った演出も冴えているし、イベントの途中で時間を飛躍させて結果を先に映し出すやりかたも、とても効果的だと思った。エディとスージーのどちらもが、会話中すぐには言い返さずに「Mmmm….(うーむ...)」を繰り返すのが凄く気になったのだが、これ習得したいと思った。そしてプロットだが...。これ、シリーズ2あるよね!?



3月26日:19回目の結婚記念日でした。夫がミルトン・キーンズへ行こうというので、車で1時間ほど北上。

ミルトン・キーンズまでやってきたのは、こちらのギャラリーを訪れるため。ソール・ライター展@MK Gallery 


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なんとデュア・リパ、ハムステッドの小学校に行ってたのね!地元紙、Ham&High  の記事、『デュア・リパ、Radio 1のオーディションでハムステッドの学校に戻る』。

スーパースターのデュア・リパが、あることを成し遂げるために、昔の教室に戻った。それは、彼女が10歳のときの、学芸会の主役オーディションを受けるためであり、それを逃すつもりはなかった。そこで彼女は、BBC Radio1のDJグレッグ・ジェイムズとカメラクルーとともに、彼女が昔通っていたハムステッドの小学校に向かった。「学校を辞めてから、たぶん戻ってきてないから、久しぶり」と語る彼女は、当時、アンソニー・ホロヴィッツ作の『Groosham Grange』という劇で彼女が望んでいた役がもらえなかったことを思い出した。BBC Radio1のカメラの前で子供たちがオーディションを受けた後、最後の一人の志願者が入ってきたとき、子供たちは唖然とし、興奮と驚きの声を上げた。彼女は何度もセリフに挑戦し、子供たちから指導を受けたリパは、その役がふさわしいと認められたようだった。現校長のロブは、実はリパの6年生の担任だった。彼は、「デュアは最後に彼女を見たときからまったく変わっていない」と言った。「彼女は可愛くて、素敵な女の子だった......生意気な面もあったけどね......」。

Dua Lipa returns to Hampstead school for Radio 1 audition

ハムステッドの小学校ってどこだろう?と思って調べたら、Fitzjohn's Primary Schoolだった。すごく近い。確か、グレアム・ノートン・ショーで、11歳の時、コソボに家族と戻って、15歳でロンドンに一人で戻ってきたっ言ってた。もしかしたら、スクールランの時、ハムステッドですれ違ってたかも!?

3月27日:コメディアンのエド・ギャンブルがロンドン地下鉄のスタンドアップツアーの広告でホットドッグをキュウリに置き換えなければならなかったというニュース。

ポッドキャスト『Off Menu』の司会者であり、『Great British Menu』の審査員でもあるギャンブルは、インスタグラムの投稿で、この出来事を "キャリアのハイライト"と表現し、こう付け加えた。「野菜を食べよう、キッズ!」。ロンドン交通局(TfL)は、脂肪、砂糖、塩分を多く含む食品を広告に使用することを許可していない。TfLの広報担当者は「広告を見直した結果、私たちのポリシーに沿うよう、要素を削除する必要があるとアドバイスしました」と述べた。この要請を受けて、ギャンブル氏側は、広告からホットドッグを削除したものの、ケチャップとマスタードは残している。 「実際のところ、TfLの規制には問題はないんだ。もっともだと思うし。でも、新しいポスターは、もっと有害なものを宣伝しているよ。きゅうりがケチャップやマスタードと相性がいいというアイデアさ。ホットドッグは、撮影中に食べたかったからポスターに載せただけだから無くなってもさほど悲しくはないし。ただ、ショーのタイトルを "Cu Diggity Cucumber "に変えても遅くないことを祈るよ(ツアーのタイトルは『Hot Diggity Dog』)」。
ロンドンの公共交通網におけるジャンクフード広告の禁止は2019年に施行され、地下鉄や電車、バスそしてバスストップに及ぶ。これは、首都の子供の肥満対策に取り組むために市庁舎によって導入された。また、TfLは、すべての企業に対し、広告に掲載されている商品の栄養情報を提供することを求めている。
7月には、ウェディングケーキを取り上げた広告が、「脂肪分、塩分、糖分の高い食品」を宣伝しているとみなされ、同じルールに基づき、TfLのネットワークから削除された。

BBC: Comedian Ed Gamble swaps hot dog for cucumber over Tube ad rule

ちなみに、上の記事で紹介されている、「ウェディングケーキを取り上げた広告」というのは、ロンドンのウェストエンドで開催されたシアターイベント『Tony n' Tina's Wedding』の広告。つまり、今回のエド・ギャンブルのホットドックも、『Tony n' Tina's Wedding』のウェディングケーキもイベントの広告に食べ物を使用したものであって、食べ物そのものの宣伝ではないのだ。このように考えると、製作者側も頭が痛いよなあ。内容が食べ物のイベントなのに、その食べ物を使用したポスターが作れないんだもの。ジャンクフードそのものの宣伝用だったら規制するのは分かるが、ここまでコントロールする必要があるかなあ。内容を伝えるための手段としてのクリエイティブさが失われるような気がするが、やはりここは明確なボーダーラインを引かないと、ダブルスタンダードになってしまうということか。

3月28日:ご近所さんに呼び止められて立ち話をしたのだが、なんと大学に通う息子さんがスパイクの被害に遭ったそうで、昨日までニューカッスルに行っていたそうだ。ほぼ意識がなくなっていて、めっちゃ恐ろしかったと。ウチも息子がいるので気を付けて、と注意喚起されたが、気を付ける、ってどうすれば良いのだろう?自分のドリンクは手から絶対離さない、とかしか思い浮かばないが...。


3月29日
:グッドフライデー。今日から息子たちはイースター・ホリデーに入りました。


3月30日:「Muji ヨーロッパ、英国のハイストリート苦戦で管財人を選任へ」というニュース。英国では今月頭に、ファッションブランドTed Baker の運営会社が管財人を選任し、英国内の46店舗で数百人の雇用が危機に瀕していると報道されたばかり。記事によると、「今回の動きは”計画的な戦略的事業再編”の一環であり、まもなく合意に達する見込みで、同社は、このプロセスが店舗やスタッフ、チェーン運営全般に直ちに影響を与えることはないと強調した」とのことだが、英国ハイストリートの小売り、苦戦してるなあ。

MUJIといえば、99年の渡英当時、トテナム・コート・ロードの一号店に仕事の面接に行って、「MUJIのイメージをどう思いますか?」と訊かれて、「困ったときのMUJIという印象。ここに来れば探しているものが見つかるという感覚なのに、イギリスだといきなりおしゃれになるのおもしろい」と答えたら落ちた。東京の下北沢の無印良品でバイトしてたことがあって、一応経験があったから、かなり自信があったのに、落ちてびっくりした、という苦い思い出(笑)。


3月31日:コテンラジオのケマル・アタテュルクの回終了!めっちゃ面白かった。最終回(番外編?)に出てきたイスタンブールのアヤ・ソフィア(↓)。実は私はアヤ・ソフィアがモスクに変わる、まさにその日にイスタンブールを訪れていました。都市内は巡礼者たちで大混雑が予想されたので、その日は私たちはKariye Müzesiに行ったのよね。



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今週の1曲:Mattiel 「Count Your Blessings」

『ザ・ジェントルメン』のサントラから最後の曲。

Spotify のプレイリストはこちら。

(今週終わり)

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