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【ロンドン発】2024年週刊ジャーナル(10月7日~10月13日):ロンドン在住ライターが見たこと、感じたこと。


10月7日:ビルボード・ジャパンにリンキン・パーク、ロンドン公演のライブレポートを寄稿しました。素晴らしいショーだったので是非。

10月8日:友人とフレンチ・レストランでディナー。

普段はカクテルは飲まないのだけど、ここのは美味しいので特別。

甘くないNegroniを。オレンジがビターで美味。

写真がブレブレだった。

スターターはポークのパテ。
メインはフィッシュ・シチュー。

ハウスの白も美味しくて、サービスも良いのだが、何度か通うと、メニューがあまり変わらないので、ちょっと退屈になってきたかな。価格が抑えめで、雰囲気も好きなのでまた来るとは思うが。

10月9日:エマニュエル・マクロン「我々は『エミリー・イン・パリス』をフランスに残すために懸命に戦う」という、まあどうでも良いが、少し興味はある記事。

 大成功を収めたNetflixのシリーズ『エミリー・イン・パリス』は、シカゴ出身のマーケティング担当がフランスで文化衝突を起こすというステレオタイプな内容ではあったが、フランスに大勢の観光客をもたらし、ビジネスを活発化させ、首都の不動産業者への問い合わせを増やした。そのため、シリーズ5のローマへの旅立ちは政治問題化し、エマニュエル・マクロン大統領はフランスでの制作を維持するために奮闘すると発表した。
 マクロン大統領は米ショービジネス紙『バラエティ』にこう語った。 「我々は、彼女がパリに留まるよう懸命に戦う。パリのエミリーがローマにいるのは意味がない」。マクロンの妻で元教師のブリジット(71)が、この番組のS4にカメオ出演しており、レストランでの偶然の出会いの中で、エミリーをインスタグラムでフォローしていると語っている。彼女はS1で、フランス語でvagina(膣)を意味するle vaginが男性名詞であることがいかに残念かというエミリーのインスタグラムの投稿に共感していた。出演者たちは、ブリジット・マクロンは出演に「とても積極的」であり、即興で自分の服を着ることを許されたと語った。
 マクロンは、妻がカメオ出演したことをとても喜んでいるとVariety誌に語った。「私はとても誇りに思っています。ほんの数分ですが、彼女にとってとても良い瞬間だったと思います」。彼は「『エミリー・イン・パリス』は、フランスの魅力を引き出すという点で、非常にポジティブだ。私自身のビジネスにとっても、とても良い取り組みだ」と続けた。しかし、彼自身、カメオ出演を依頼されたことがあるかと聞かれると、「僕はブリジットより魅力がない!」と答えた。
 現在ストリーミング配信中の『エミリー・イン・パリス』シーズン4では、リリー・コリンズ演じるエミリー・クーパーが、新たな仕事とロマンスを求めてイタリアの首都に移住。先月、S5が放映されると、クリエイターたちは、エミリーがイタリアで「存在感」を示し、コロッセオの前を疾走するピカピカのベスパのショットや、イタリア人に対する(フランスの時と)似たようなファンタジーのビジョンが数多く登場し、ストーリーはパリとローマの間で展開されると語った。クリエイターのダレン・スターは、ヒロインは「パリでとても快適に過ごしていたが、私は彼女を馴染みのない海に放り込みたかった」と語っている。
 『エミリー・イン・パリス』は、フランスの批評家たちから、パリを偽りの華やかさで見せていると酷評されているが、視聴率は好調だ。このシリーズは、2020年のパンデミック真っ只中に配信が開始され、その年のNetflixで最も人気のある番組となった。「ステレオタイプに満ちた甘ったるいシリーズだが、完全に嫌いになることはできない」と、初回放送時にフランスのカルチャー誌『Telerama』は述べている。
 フランス国立映画・アニメーションセンター(CNC)が今年行った調査によると、観光客の約38%がパリを訪れる理由にこの番組を挙げており、パリ観光局では現在、名場面が撮影された主要な観光地10カ所をリストアップしている。このシリーズがきっかけとなり、パリへの移住を希望するオンライン検索が著しく増えたと考えられている。しかし、パリ市役所はこの件に関して口を閉ざしている。交通・公共スペース担当のダヴィド・ベリアール副市長や他の政治家たちは、昨年、このシリーズで描かれた理想化されたパリは気候危機にとって危険であり、環境に配慮した交通手段が十分に紹介されておらず、断熱性の低い歴史的なアパルトマンが危険なロマンチシズムで描かれていると訴えた。

The Guardian : Emmanuel Macron: We will fight hard to keep Emily in Paris in France

「観光客の約38%がパリを訪れる理由にこの番組を挙げており」って、どんな調査したら、そんな数字が出る?3人に一人は『エミリー・イン・パリス』が理由でパリを訪れるのか?それはないだろ。とはいえ、パリ移住を考えたというのは少し納得がいく、というのも私もその一人だから。仕事とかビザとかどすんだよ、っていうか、家族は?という現実問題はおいておいて、フランス語習得のために、3年ほど住んでみたいなあ、という夢はある。しかし舞台がローマに映ったのは少し残念かなあ。パリブームが自分の中で再燃しているので、もっといろいろ見たかった。こちらの友人たちは、次はローマよ!待ちきれないわ!と興奮していたので、ダレン・スターが語るように、エミリーに旅をさせるのは視聴者的にはクレバーだったのかもしれないが。


10月10日:フレミング・リップスともコラボしていた、米シンガーのネル・スミスが亡くなったと。17歳。

私は2022年6月の、ケンティッシュ・タウン・フォーラムで行われたリップスのライブで、ネルがゲスト出演して、ニック・ケイヴのカヴァー「Red Right Hand」を歌うのを見たので、心が張り裂けそう。

R.I.P.。


10月11日:「Netflixが、『One Day』シリーズを記念して、エジンバラにも赤いプラークを設置することを望んでいる」というニュース。

Netflixは、主人公のエマとデクスターが最初のキスを交わした「The Vennel」に設置することを望んでいる。しかし、遺産保護運動家たちは、「単純な製品マーケティングの実践」だと主張し、プランナーたちに許可を拒否するよう求めている。「小説や映画、テレビシリーズに関連するすべてのプロダクションや関係者が同じことをしたら、プラークが乱立して街の一部を見ることができなくなる」と彼らは付け加えた。

BBC : Netflix's One Day plaque plan angers heritage campaigners 

いや、これはダメだろう。私もこのドラマ・シリーズは大いに楽しんだが、プラークは不要だと思う。そんなことしなくてもファンは撮影場所をリサーチしてくるだろうし、プラークが経済効果をさらに生み出すとも思えないし。そしてこれは実際に行ったことのある人にしか分からないと思うが、エディンバラはとても美しい街なので、何より景観を乱す恐れがある。

ここも撮影場所だったよね。

今年の夏に行った、エディンバラの旅行記はこちら(↓)。



10月12日:友人の50歳のバースデー&ハウスウォーミング・パーティーへ。次男が今の学校に入る前の7+の受験を共に過ごした友人夫婦。こちらの子供たちは二人とも秀才で、長男は今年超名門校から超名門大学へすすんだ。次男の同級生である長女も現在名門校在籍。親はそれほど教育熱心というわけでもないのに、子供がすくすく秀才ってすごいよな。何が違うのだろう?今回のパーティーは、家のレノベーション祝いも兼ねていて、今まで屋根だったところにもう1フロアを追加し、3ベッドルームのミューズ・ハウスからなんと6ベッドルームに!さらに嫁の念願だったサウナも併設して、なんとも素晴らしいお宅へと変貌を遂げていた、が、カウンシルの許可や近隣との折り合い、苦情などで計画から10年が経過。その間に子供は大きくなり、長男は大学で家を出ることに…。とはいえ、過去5年は全寮制だったので、週末のみの帰宅で元々いなかったのだけど。

お寿司握っていきました。

今日話した友人の一人は南米出身なのだけど、彼女のお父様は町で一番最初にお母さまに自家用車を買ってあげた人なのだとか。というのも、子供の送り迎えなどで、道行く人たちに嫁がハラスメントされることを懸念したから。周りの人からは、嫁に車を買い与えるなんて、どうかしてる!と言われたらしいが、「より安全にスクールランができるようにするためだ!何がおかしい!」と一蹴したらしい。「素敵なお父様ね」と言ったら、責任感に溢れかえっていて、それが段々と手に負えなくなっているらしい(笑)。また、アメリカ人の友人は、コロナ直前にまだ60代だったお母さまを亡くし、残されたお父様(こちらも60代)の新しいパートナーとの出会いや別れの話を聞かないといかないのもしんどい、と言っていた。まだ子育ての真っ最中なのに、故郷に置いてきた親の様子をうかがわなけれはならないのは、遠くに嫁いだ私たちにとってはちょっと疲れるね、と皆で同意。


10月13日
:夫のいとこのバースデー・パーティーへ。こちらも今年50歳。車を1時間ほど走らせて、ミドルセックスまで。バースデー・ガールの地元パブのファンクション・ルームを借り切って、親族が集まりました。

メニューは事前にプレオーダーしておいたので、スムーズに食事がサーブされました。

スターターはプロウン・カクテルを。
サンデー・ローストはラムを。

美味しかったけど、ラムはペラペラの紙のようでした。ビーフもそんな感じだったみたい。

私は夫の別のいとこの子Jとその彼氏と同じテーブルだったのだけど、彼らはもう8年も一緒にいて、自宅も購入しており、立派に独立しているのを見て感心。Jは29歳なのだけど、私が29歳の時より全然しっかりしていて、仕事もプライベートも充実しているよう。5月にシチリアに旅行していて、タオルミーナに宿泊した、というので、私たちも去年の5月に行ったよ~!と『ホワイト・ロータス』の話題で盛り上がった。また12月にニューヨークに初めて行くらしく、テネメント・ミュージアムのウオーキング・ツアーをおススメした。Jは来年30歳になり、彼女のバースデー・パーティーの招待状も既に受け取っており、またすぐに会えるね、と約束。

バースデー・ケーキは中学時代の親友が作ったのだそう。

バースデー・ガールのAは今年初めに20年付き合っていたパートナーと正式に別れたばかりだったのだけど、今日は新しい彼女が出席していて、しかもとても良さそうな人だったので、私たちもほっかり。とても楽しい時間を過ごしました。

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今週の一曲:Lisa Stansfield - All Around the World

火曜日にディナーをした友人(マンキュニアン)がリサ・スタンスフィールドの『アフェクション』LPをプレゼントしてくれたのね。久しぶりに聴いたら、めっちゃいい。

(今週終わり)

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