すこやかに働きたい

わたしは

ゴチャゴチャイカついピアスがすき
身体にたくさん刻むタトゥーもだいすき
何回だって脱色して色を染めた宝石みたいな色の髪の毛も

アクセサリーも、ぼうしも、何枚も重ねてケーキみたいに重たくなったお洋服もだいすき

自分のアイデンティティや誇りを
身体を飾り立てて表現することに、どうしようもなく惹かれてしまう。
自分を飾ることは、そのまま生きる力になる。

社会に出て驚いたことは、暗黙のドレスコードがたくさん存在していること。

仕事なんだからで強いられる我慢、
黒くなくちゃ“ちゃんと”してない、髪の毛。
好きでもない洋服を着なければいけないし、
会社はお洋服代もくれない。

仕事が大好きだったのは、お洋服を売っていた数年間。
社会人になって11年、
最初の3年くらいだけ、いまだにキラキラ光っていて、涙が出そうになる。

お金が欲しい。
できれば、というか、絶対、自分の納得できる方法で。
心とからだに無理のないやり方で。

30歳、高卒、未婚、子供なし。
診断名は双極性障害。
正社員の経験は無く、継続した仕事は最長で2年半。
大好きなピアスも、タトゥーも、
宝石みたいに派手な髪の毛も
柄と色で敷き詰めたケーキみたいに重たい大好きなお洋服も
夢中で描いてきた絵も

全部ここには必要ないと一蹴される、気持ちがする、面接。

仕事なんていくらでもあると思う。
でも土俵が違う。
なんでもできると言う人とは 前提が違う

わかってる、これは、拗ねていじけた末のどうしようもない愚痴。
けれども、
無視できない存在感で横たわる事実。

きっと、疲れている。

もう少し書く。

本気で消えたいと思ったことがある。
具体的に命を潰そうとしたことは、たぶんないけど(今思えばそうだったのかな、という思い当たる節はいくつか)

こうして
自分の思考や、輝かしいもの
愛してるものとか大切で前向きなものたちが
いつのまにかぬかるんだ地面に
ずぶずぶと、暗く汚れて沈んでいくような
そんな気分の日は

本気で消えたいと思ったあの日が 唯一の希望となって、鈍く、輝く。

それこそが唯一の突破口であると、
そこへ飛び込めば苦しい時間は終わるのだと
鮮烈に憧れた体験は、いつだって取り出して、味わって、抱きしめてしまうものだ。

憧れとは、
必ずしも美しく万人が納得するようなものではないと、思う。

あの人のようになりたい とか
あの国のあの景色が最高だった とか
あの日聴いた音楽で雷に打たれた みたいに

わたしはその突破口に強く強く憧れた瞬間があって、
それはここぞという場面で、強烈に、でも優しく、鼻先へ差し出される。

とにかく、死ぬな とか
そういうのはなんというか
すごく乱暴なことだなあと思う。

さあどうぞと言うわけではないし、
あなたが居ないと生きてるわたしは寂しいわけだし。
生きてて良かったと思うのは、今、生きてるからで
死んだことないから比べられないよ。

ただ、希死念慮というものは、
ほんとうに超特級の台風みたいなもので
たくさん爪痕を残すし、壊すし、しっちゃかめっちゃかにしていくけど
必ず過ぎ去っていくものだ。
流動してゆくのだ、この希望も。

わたしたちはそのとき、その瞬間
憧れや希望をたくさん着替えて、なんとかやっていくのだ。

ああ、仕事したくねえなあ。
わたしが好きなものって、なんでこう社会と相性合わねえのかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?