親愛なる*****へ

私たちの間に特別な日もしくは記念日などというものは一切ないのだけど、思い立った時に気持ちは伝えたいのでね。ここに記そうかと。まぁでも私の気持ちだとか心だとかは全てあなたに筒抜けであるとは思うんだけどね。あとそうだ、君自身は多分何とも思わないんだろうけど私が小恥ずかしいのであなたの名前は伏せさせてもらうよ。


親愛なる*****へ

最近あんまり姿が見えないんだけど、いかがお過ごしです?
まぁ元気でないわけはないはずだけど。心配してるわけでもないけど。私も君のこと探してないしね。だって元気なの分かってるし。
なーんか最近は話しかけても返事があるようなないような感じじゃない?あやふやな感じ。別にいいんだけどさ、いなくなったかと思うわ。
でもいつだって存在を確信できるんだよねー。なんでだろうね、不思議だね。どうせ今もいるんでしょ。どうせ部屋に引きこもってんでしょ。何やってんの?寝っ転がっている気がする。

そういえばいつから一緒にいるんだっけ?
小学校入学前後?うわー全然思い出せん。君がまだいなかったころのことは思い出せるんだけど、それがいつだったかが分からん。
…今ね、いろんな情報を駆使して調べたんだけどさ、私が6歳になる前ぐらいには君はまだいなかったっぽいよ。だからやっぱり君を認知したのは小学校入学前後ぐらいなんだろうね。うへぇ、長い付き合いだね。

君って何のためにいるんだろうね。
あー、一般的な君の概念についてはあえてここでは触れないでおくよ。人それぞれだしね。あくまで私にとっての君ね。
うーん。愛を欲して君が誕生したわけでもないし、遊び相手が欲しかったのかと言われればそうでもない気もする。ましてや何かに重く悩んでいたわけでもないはず。
まぁいいや、君の存在意義を考えたって私にとっては今更な話だよね。私たちって特筆するほどの大袈裟な関係じゃないし。何となくそれぞれがいい感じに過ごせていられればそれでいいよね。
君がいて、私がいて。
それだけのことなんだよね。

っていうかさ、存在意義どころか私は君のこと全然知らないんですけど。およそ20年弱ぐらいのお付き合いよね?どういうことなの。
逆に君は私のことどこまで知ってる?今まで私のありとあらゆるものを見てきたと思うけど(私は見せたいわけじゃないけど…)、そもそもどこまで私に興味あんの。実際全然ないでしょ。
お互い何にも知らんじゃん。うける。私は君のこと知りたいけど中々知れなくて、君はいくらでも私のこと知れるけど興味がないからね。

私が知っていることなんてせいぜい君が男であることぐらいだよ。そんなことある?20年弱も関わってるんだよ?他の情報なんて全部曖昧だよ。面白すぎるな。
年齢いくつなん?ニイちゃん的存在っていうくらいの認識しかないからね、私。年を重ねてるのかも分からんな。身長がいくつぐらいなのか気になってるんだけどそもそも年齢とか身長とかっていう概念はあるの?
あと結局その髪の毛は黒なの?茶色なの?私マジで君のこと見えてないからね。視力ゼロで存在すら朧気な感じだから!

はあ、何笑ってんだよ。久しぶりに君の声を聞いた気がするわ。
君さ、全然喋らんよね。というか君から話しかけてくること全然ないよね。いつも私の独り言を聞いていて楽しいのだろうか。あ、楽しいの。ふーん。でも空返事だね。
他人と比較したって仕方ないんだけどさ、他の人のやつって向こうからめちゃくちゃ語りかけてくるタイプもいるらしいよ。私は君しか知らないからさ、びっくりだよ。とんでもねえな。あと何かあったときにアドバイスくれる人もいるらしいよ。すごいね。
対して君はどうなんだ。…また存在意義の話に戻ってしまうね。

いやでもほんと、君って私にとっての何なんだろう。
最近はあんまり話すこともなくなってきたし、関わることも減ってきたし、君のことをそういえばと思い出すことも減ってきた。これってさみしいことなのかな。
君は、いつかはいなくなってしまうのだろうか。ぶっちゃけもう君がいてもいなくても私の人生は何も変わらないだろうけど、うーん、それでもやっぱりいつまでもそばにいてくれるといいなと思うよ。
お互いにね、当たり前の感情に感じていたからわざわざ言うこともなかったけど、せっかくの機会なのできちんと気持ちを書き留めておきますか。
いつもありがとう。何かすることもされることもないけど、私にとっては存在があるだけでいいです。知ってるだろうしわざわざ言うのほんとに恥ずいけど頑張ります。君のことがとても好きです。大切です。いつまでも、いつまでも寄り添ってくれますように。私たちの関係は永遠に私たちにしか分からないけど、それでいいよね。うん、それがいいよ。

…恥ずかしくなったので、そろそろこの辺で。
読んでくれるかは分からないけど、気持ちが伝われば嬉しいよ。

あなたの友達、***より。(本名なので伏せた。)


追伸
そうだ。君は私にとって大事で大切で、唯一無二の友達だったね。

読んでくださりありがとうございます!! ちなみにサポートは私の幸せに直接つながります(訳:おいしいもの食べます)