5.4 伝えたいこと
「実習が乗り越えられるか自信がないです。」
学生さんが私に伝えてくれた。
自分の看護学生時代を振り返ると、実習月間は不安過ぎて不眠とお腹をよくこわしていたのを思い出した。
難なくこなしている学生なんて極わずかで、実習がきっかけで退学する仲間が何人もいた。
指導者さんとうまくやっていけるか、患者さんと信頼関係を築けるのか、実習評価をちゃんとつけてもらえるか、、卒業に辿り着くのか、、
不安はあふれ出るばかり。朝から夕方まで実習で帰宅したらわからなかったことを調べたり課題や振り返り。明日の計画立案などなど。
1日3時間程度の睡眠だった。
身体も不調になり、心も穏やかではなかった。
私は学校の実習担当の先生と合わなかった。
「意識がなくたくさんの管に繋がれて意思表示ができない患者さんは本当にこの状態を望んでいるのかわからない」と記録に残した。
担当させていただいた患者さんをケアさせてもらいながら素直に感じたことを伝えた。
「それは看護者の言うことではない。あなたは本当に看護師になりたいのか考えたほうがいい。」
こう突き返された。
ただただ正直に今私が身体を拭かせてもらってる方が本当に望んでいることってなんだろうと思ったままを記録しただけだった。
そんなスタートを切った私の実習だった。
未熟故の怖さ知らずだった。
実習に対して不安はあったけれど、関係性をうまくとるための努力はできなかった。
不安と隣り合わせで私が大事にしたいことも同じくらい強くあった。
担当の先生によって私の記録は赤ペン先生状態。
ある日呼び出されて「どういうつもりなの?」と言われ「感じたまま記録に書きました。」と返答。
しばらく押し問答を繰り返した後、先生は私に対して善悪つけず、今何ができるかを一緒に考えてくれた。
今考えると面倒くさい学生だったと思う。
技術も知識も特段あるわけじゃなく、どちらかと言うと「落ちこぼれ」た学生だったと思う。
でもその分熱いハートだけはしっかり持っていた。
叔父を亡くしたとき看護師になるんだと決意したことを何度も意識した。
実習が不安だと伝えてくれたあなたにもきっとあるはず。
あなたを看護の道に進むと決意させてくれた何かがある。
あなたに乗り越えることが出来る試練の1つだから、自分や仲間、教員を信じて未来に向かっていこう!
いろんな障壁があった私でも看護師になれた。
諦めずに理想の未来に向かって一緒にスタートをきろう!
実習に自信あるほうが心配。それは傲慢だから。不安なら勉強すればいいし、わからないことは周りに相談すればいい。
あなたは1人じゃない。仲間もいる。
さぁ、笑っていこう!
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