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蒼いビーチと芋粥

暮らしながらラジオ「豆と小鳥」エピソード196は
還暦コンビ、バク(ボイスタレント兼舞台女優)と
ナミン(カナダ留学エージェント)が『ポスター』をテーマに話しています。

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あの旅行は私がビキニを着た、着れた最後の時。
ミニスカもギリギリ着れた、多分、35.6歳の頃。

2週間、おっちゃんと私はタイのプーケットのビーチ沿いのホテルに滞在した。この2週間はなんの予定も入れないことにしようと話し合った。
仕事は忙しくいつも時間に追われて過ごしていたので、
ここでは気分の赴くままに気楽に過ごし、
決して頑張ったりしないことを決めた。
頭の中から「must」「should」「have to」を抹殺した。

目覚ましをかけずに
朝、起きてゆっくりコーヒーを飲み、
ホテル前のプライベートビーチに行き、
波の音を聴きながら本を読み、
カラダがほてるとシュノーケルをつけてカラフルな魚と戯れた。

お昼はたいていホテルから徒歩で行けるママキッチンというラスタカラーの看板の小さな食堂に行った。最後まで性別不明だったサーバーの人は
割り箸まで割ってから渡してくれるサービス満点の方。彼もしくは彼女は笑顔の達人で笑うたびにその場の波動がゆらめくようだった。
微笑みの国タイの代表のような人。
3/1くらいはそのサーバーさんの笑顔に癒されたくてほぼ毎日、通い、
店を出る時、私は下手くそなタイ語で「コープンカー(ありがとう)」と手を合わせた。


この頃のプーケットは何を食べても、何をしてもだいたい300円だった。
ランチもトゥクトゥクと言うゴルフ場のカートをカラフルにしたようなタクシー、タイマッサージもだいたい300円くらいだった。
そんな点も幸いし私たちはストレスフリーで
何もしないバケーションを満喫することができた。

しかしだ、10日目を過ぎたくらいから
贅沢なことに何もしなくていい生活に飽きてきた。
刺激がなさすぎる。
チャレンジも全くない。

ストレスはありすぎるとあかんけど、
なさすぎるのもあかんやんってことに気づいた。
絶対、なれないけど私は貴族には向いていない。

人間とはなんとワガママな生き物なんだろう。
ちょっと違うけど芥川龍之介の「芋粥」」が頭に浮かんだ。
夢は叶う前、夢想している時の方がシアワセなのかもしれない。
プーケットを去る朝に見た海と青空は到着した時より蒼さが目にしみた。


今週のピックはナミンおすすめのビジネス本、セルフヘルプ本。
「エッセンシャル思考 最小の時間で成果を最大にする」
この本を読んでから、いらんことを考える時間が随分、減って
集中すべきことに打ち込めるようになったような気がします。

寒くなったりあったかくなったりを楽しみながら
熟したバナナでブレッドを作りながら
早春のドライブ、レジャーのお供に
お聞きくださったらうれしいです。










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