見出し画像

ほそぼそ働いてみよう。-その40 小売業の現場責任者の悲哀を見る-

25年以上勤めたお堅い職場を早期退職して、現在、小学生男子を育てながら主婦をしているまめさとです。
スポットバイト(日雇い派遣)をたまーにやりながらお小遣い稼ぎをしています。

今回は大きなショッピングモールや駅ビルなどにかなりの割合で入っている小売店の品出し、店舗づくりの補助のお仕事をしてきました。
その日のお店の体制は店舗責任者の方1名と、パートかバイトと思われる女性が3、4人。
そして私たちスポットバイト2人。

パートの方たちは主にお客様対応やレジをされるので、私は直接責任者の方の指示を受けて働きます。
仕事内容は、ポップを作ったり、店舗商品の整頓をしたり、品出しをしたり・・・と多種多様。
本当にいろんな仕事内容があったので、飽きることはなかったのですが・・・。

仕事をしてみてびっくりしたのが、そのアナログ、手作り感満載の仕事のやり方。
私がかつて属していたお堅い職場も、電子化が進んでいない業種としてよくやり玉に挙げられていますが、その私からしてもびっくりするぐらいの手作業。

値札の扱い一つとっても、データを差し込み印刷でプリントアウトし、ラミネート加工。
それをハサミまたはカッターで切り離して、端を見ばえよくカットし、両面テープをはって手で張り替える。

仮にもこのお店、業界的にはおそらく最大手の一つ。
しかも扱うのはこまごまとしたものが多く、とうてい素人が商品内容を把握できるとは思えない種類と量。
値札の張り替え一つとっても膨大な作業となります。

大手の民間企業でそんな地道な作業をしているとは知りませんでした。
ちなみに近所のイオンを確認したら、電子型の値札でしたが、まあそのほうが楽ですよね・・・。
で、さらに驚いたのは、てっきりそういった作業はパートやバイトの人がするもんだとばかり思っていたのですが、少なくとも私が派遣された店舗では責任者の仕事。

もちろん手があいていたらパートやバイトの人にもやっていただくようですが、たいがい彼女たちは売り場での質問とかに対応しないといけないので、おおむね売り場づくり担当の店舗責任者の人がやるというのです。

門外漢の私は、売り場づくりといってもレイアウトを考えて、指示するだけかと思ったのですが、まさか値札の作成までやっているとは。
ひょっとしたらお店によって事情は違うのかもしれませんが。
しかしだから手が回らなくて、私たちのようなスポットバイトが募集されるんですね。

漏れ聞く話から想像するに、売り場責任者には売り上げのプレッシャーもあるようだし、人事労務管理もやってそう。
パソコンのふちに「〇日と〇日、有給扱いでお願いします」みたいなふせんんがいくつも張られていて、うわー・・・っと思いました。

有給申請や労務管理もアナログ方式なんだろうな、とか。
パートやバイトの人が有給をとれるのはいいことだけど、この責任者の人は休めているんだろうか・・・とか。
少なくとも長期の休みとかは難しそうです。

で、肝心の私のお仕事。

わからないなりに一生懸命やってはみたのですが、いかんせん仕事の内容がこまごま、いろいろありすぎて、いちいち責任者の人の指示を受けないと進まない。
手伝いに来てるのか、邪魔しに来たのか、思い悩むレベルです。

このお仕事、3日間連続で募集があったのですが、私が入ったのは1日のみ。
受け入れ側もできれば3日間通しで入れる人あるいは経験者で慣れている人が欲しかったのでしょうが、私が派遣されたということは、おそらく、そういう応募者がいなかったのでしょう。

毎日毎日新しい人にラミネートの機械の使い方から教えて、いちいち事細かに指示しなければならない。
本社は人件費が削れていいかもしれないけど、そのしわ寄せをくってるのは現場なんだろうなあ・・・。
責任者の方のご苦労がしのばれました。

果たして私は役に立ったんだろうか?
久々にそんな疑問にとらわれたスポットバイト体験でした・・・。

本日の写真:桜(バラ科)
同じ木に白と紅の花が咲いていて、テンションが上がりました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?