一輪車

小学校入学式の日、体育館で一輪車を見かけて衝撃を受けました。
アレは小学生が乗れるものなのか?もう少し大人にならないと乗れないものなんじゃ無いのか?そういう印象を受けました。
そして同時に、(これ、乗れるようになったらすごいんじゃね?)と思いました。
休み時間になると、何人か一輪車に乗って遊んでいました。これはもう自分もやってみるしか無いと思い、早速練習を始めました。
この頃から1人遊びが好きだったのか、それともゲームのおかげで難しいことでも練習すれば出来るようになると信じていたのか分かりませんが、ひたすら練習しました。
はじめは男女問わず、1年生の多くが一輪車を練習していましたが、1ヶ月もたたないうちに男子は私だけになりました。他の男子はみんなで鬼ごっこや野球をしていたのに、私は黙々と一輪車に取り組んでいました。
初めのうちは壁に手をつきながら乗るだけでも一苦労でした。最初は体育館を壁伝いに1周することを目標に練習を始めました。
それが終わると、今度は体育館の床に描かれているカラフルなラインを使って、今日はあそこまで手放しで漕ぐぞという目標を立て、何度も転びながら上達していきました。
前の日より1つ遠くのラインまで届くと、成長を実感しました。その嬉しさのおかげで、地道な練習でも楽しく続けることができたのだと思います。
誰が考えたのか分かりませんが、いつの間にか2人で手を繋いでくるくる回る、メリーゴーランドという技が発明されていました。そしてその頃には、男子で一輪車をやっているのは私だけで、女子でも一輪車勢はごく一部になっていました。「メリーゴーランドやろー」と誘われて何の気無しに女子とくるくる回っていましたが、今考えると小学生のくせにちょっと青春してたなと思います。

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490字
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