私がブラジャーを好きになれた話
初めてブラジャーを身に付けたのは中学生の頃だった。自分の意思とは無関係に膨らんできた胸の為に、母に連れられ嫌々ブラジャーを買いに行った。メジャーで胸を測られている時の、不安や嫌悪、女性特有の体つきに象徴される母性像に自分が重なってゆく羞恥心は、テレビや雑誌などあらゆる媒体で性的客体化される女性のイメージに自分が近付いてしまったという嫌悪感から来ていたと思う。
自分の体が『とうとうこんなものを付ける人間になってしまった』という、自分が着実に女という化け物に変わっているという不