幸せの青い鳥は。~自問自答ファッション教室に行ったよ:序~
気づいたらその日は卵を6個も食べてしまっていた。
つまり、自問自答ファッション教室に参加した日のことだ。
律儀に朝も昼も夜も2個ずつ。
それくらい、なんというか、いつも以上に頭が働かなかった。心だけがずっとふわふわしていて、夢を見ているのかとも思ったけれど、お気に入りのローファーを履いた右足がいつものように痛かったから、たぶんあれは現実だったのだ。
はじめにきちんと書いておくと、
自問自答ファッション教室はその名に違わぬ「問」「答」がめくりめく世界であり、
濃密すぎて時間が飛ぶように流れ、
(さすがに一瞬だったとは言わないけれど、三瞬くらいではあった)
お手洗いで独りになったとたん頭がくらくらするくらい、
(初回は「あれ、地震? 地震だ、大変」と、いったん入った個室を出たほどだった、揺れていたのは私の頭だった。これは、内緒だけれど。)
エネルギーに満ちたでもすべてを受け入れるやさしい空間だった。
だからもし、迷っている方がいらっしゃるなら、ぜひ応募していただきたいと思う。そして、お手洗いで頭がくらくらしたかそっと教えてほしい。
さて、本題。
あの日から数日経って、やっと、認める勇気が出たので、忘れないようにここに書いておこうと思う。
私、ほんとうは、理解されたい。もっと聞いてほしい。
それなのに私は、私が好きな人たちの前ではなおさら、
「期待」を勝手に想像して、無意識に応えようとしてしまうんだなぁ。
こんな風に答えるのがよさそうかな。
私の話なんて興味ないだろうし、面白くもないし、早く終わらせなきゃ。
そうやって勝手に焦って、とりあえず見つけた言葉でごまかしてしまう。だっていつも、心にしっくりくる言葉を探すのに、とても時間がかかってしまうのだ。数日かかっても、見つからないことだってたくさんあるのだ。
これってつまり、私が私を、理解しきれていない、ってことなんじゃないか。
ほんとうは、りかいされたい。もっときいてほしい。
だから、ほんとうは、
こんなひとりごとみたいな文章を書くつもりじゃなかったのだけど、
誰も待っていない、誰の時間も奪わない文章くらいは、自分の書きたいように書いてみようと思う。
少し早く着いてしまって、フロアを1周してからドアをノックした。緊張していてぜんぜん音が出なかったのに、中から「どうぞ~」と声が聞こえた。そうだった、あきやさんはエスパーだった。きっと私が、さっきおかしのまちおかでちいかわヌードルを買ったこともばれていたに違いない。
へへ…と謎の照れ笑いを浮かべて部屋に入ると、あの素敵な、ポケットに丸い共布のアクセサリー(かわいい)がついた、スカイブルーのシャツを着たあきやさんが、にっこにこの笑顔で、迎えてくださった。
(きっとつづく。)
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