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2021年11月25日放送坂本サトル『ひとりミリオン』(サトルさんの冬歌のこと)

坂本サトルさんのラジオ番組『坂本サトルのひとりミリオン』(FM青森 毎週木曜21:45~)のリスナーです。
サトルさんが、ご自身の楽曲について語る言葉を記録していきたいと思い、noteを始めました。
読んでいただいたメールと、サトルさんのコメントを記載します。

2021年11月25日 放送『坂本サトル ひとりミリオン』より

(以下、まめきちのメール)
こんばんは。
昨日、青森で初雪が降ったとのこと。いよいよ本格的な冬の到来ですね。
私は、サトルさんの歌の魅力のひとつに、冬、なかでも雪に関する歌詞の、描写の素晴らしさがあげられると思います。
世の中には「冬」や「雪」が出てくる歌が、たくさんありますが、それらは、寒くなって2人の距離も近づくね、的なチャラついた歌詞や、「雪」を儚く消えるものの例えとして、小道具的に登場させるものも多いと感じます。
一方、サトルさんの楽曲において、「冬」や「雪」についての歌詞は、圧倒的なリアリティと臨場感があります。

サトルさんの代表曲『天使達の歌』は、「西の空にまだ星が残る」「凛として乾いた空気」といった、冬の朝の情景から始まります。
このほか、『明日の色』の、「吐き出した息は静かに夜の空に溶けて」というフレーズや、「降り積もった雪の上を歩いた このままどこにだって行けるよ」というイメージ、『君と歌ううた』の、「雪はこの街のざわめきなだめて ふたりが歩く音だけが ただ静かに続いてゆく」という描写、ジガーズサン『銀河県道999』の恐ろしい雪山ドライブ、など、どれをとっても、北国での生活を経験した人なら、実感として、リアルに心に思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
そして、真骨頂は『コーンスープ』の、「もうすぐ雪がこの街を包む」だと思います。温かなコーンスープとの対比とも取れる冷たい雪。街が雪に包まれる閉塞感、否が応でも進んでいく季節、冬とともに訪れる言いしれぬ切なさや寂しさなど、このワンフレーズで、幾多のイメージを想起させてくれます。
この、サトルさんの描く冬の描写のリアルさは、リアルなだけに、自分の過去の思い出と共鳴し、胸がキュッと締め付けられるような切なさとして、心に残っていきます。
サトルさんの冬歌、最高です。
冬の生活はいろいろ大変ですが、どうぞお体に気をつけてお過ごしください。

(ラジオネームまめきち41)

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以下、サトルさんのコメント引用)
いつも、いいところ褒めていただいて。ありがとうね(笑)。
確かに、言われてみたらそうだね。
今日は、この中にもワンフレーズ使ってくれている『君とうたう歌』をお届けします。
この曲は、視覚に頼らない、目で見るものが一切でてこない。すべて。においとか、寒さみたいな感覚とか、音、それだけで歌詞を書いてみようと思った歌です。
坂本サトルで『君とうたう歌』。
(曲おわりに)
言われてみたらほんとに、冬の歌、雪の歌っていうのは、完璧に情景が浮かんでいて、それを歌詞にしているからね。それがちゃんと伝わってたんだなって、とてもうれしかったです。
ライブアルバムの発売日も決まりましたし、12月はいろいろみんなに楽しんでもらえるんじゃないかと思います。
また来週。坂本サトルでした。
(引用おわり)

サトルさんの冬歌の魅力について、僭越ながらメールさせていただきました。
自分の感想を本人に読んでいただけるなんて、ラジオって本当に素敵な媒体ですね。
『君とうたう歌』は、2006年にラジオ番組『RABチャリティーミュージックソン※』の中で、28時間生放送の番組中に作られた曲なんですよね。
(※ニッポン放送が主体となり≪目の不自由な方へ音のでる信号機をおくる≫というコンセプトで毎年放送されているラジオ番組)
なので、視覚に頼らない歌、になっているんですね。
冒頭の雪の積もった町の静寂・描写がすばらしく、また、後半のもりあがりが感動的な1曲です。

『君とうたう歌』収録のアルバム『1:25 pm』
■坂本サトル 5th Album『1:25 PM』 - 坂本商店 web Market (shop-pro.jp)

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