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ラニーエッグボイラー 幕間

共食魚/共食魚骨(トモハミイオ/トモハミギョホネ)
<人物>
(ヤクザマンション爆破事件時点での年齢は)22歳、外見は身長150センチで黒髪の地味な女。
本人は究極的に影が薄く、目の前にいるのになかなか気が付かれないほど目立たない。本気で隠れてしまおうと思えば、目の前に居ても一切関知できなくなるほどに存在感を消せる。
一切の映像機器に映らない・音声を保存できない・録画したデータが自動的に破損する・名前や情報をネット上に書き込んだ瞬間にサイトが破壊される等の秘匿性も自動的に発揮される。
表向きは無職で、【鮫】をも上回る最高の殺し屋【死神ヨハネ】として時々依頼を受けて生活している。
好きな食べ物は魚卵とビール。
父は曲木賞作家で30代で急死した共食文樹(トモハミフミキ)、母は
大量の幽霊に憑りつかれていて、自身を中心に半径30メートル以内で24時間離れず過ごした者を自然死させる代わりに、死んだ人数分だけ幽霊を成仏させて死んだ霊が魚骨に憑りつく【七人ミサキシステム】で稼働しており、世界のバランスを崩しかねないバグとして世界の輪から意図的に外されている。
また能力のせいで12時間おきに移動する2拠点生活を送っている。
・旧部屋Aは眠れない深夜でも酒を飲みにいけるという理由で歓楽街の中にあった。
・新部屋A´は静かな住宅街の中にある。
・部屋Bは立地的にも古めの商店街のすぐ裏手にあって趣深い上に、ネット環境完備、ゲーム機複数、漫画多数、新型のエアコン設置済み、冷蔵庫の中には缶ビールが満タンと理想的な環境にある。
<特記事項>
どうやっても消せない類のバグであるため老衰以外の方法で殺すことは出来ず、殺そうとしても「武器が壊れる」「ロープが千切れる」「ライターがつかない」「爆弾が作動しない」「銃弾が発射されない」「車がおかしな挙動で曲がる」「加害しようとする者が原因不明の行動不能(指が攣る~失神まで様々)に陥る」といった処理が自動的になされる。
<捕捉>
【鮫】のひとりである叔父のダルマ(本名、達磨塚吉嗣)が検証した殺しのルールは以下の通り
・子供を中心に半径30メートル以内で24時間離れず過ごした者が死ぬ
・24時間は累積時間ではなく連続した時間である
・30メートルの範囲は横方向だけでなく縦方向にも及ぶ
・30メートルの中に体の一部分でも入っていたら死ぬ
・それは指などの切り離された部位でも有効である
・抜けた髪や剥がれた角質などの体が捨てたとみなすものは例外
・死の効果範囲は子供が移動するのに合わせて移動する
・死ぬ人数に理論上の上限はない

<創作メモ>
なにもしない主人公+証拠の絶対に残らない最高の殺し屋。
主人公であるので、序章である0話を除くすべての話に(噂や異名のみも含めて)登場しているが、すべての話で具体的なことは何もしていない。
なにもしない主人公であるために世界から隠される必要があり、そこに別で上がっていた七人岬システムのアイデアを足して出来上がったのが死神ヨハネ。
主人公でありながら狂言回しですらない、作品や作り手によっては冗談で出し続けるおまけ的な存在。

チャートは1が一般人並み
2がアマチュアやレベル
3がその道のプロやベテランのレベル
4が人外に踏み込んだレベル
5が化け物
それ以上は言うまでもない


安藤幸子(アンドウユキコ)
<人物>
28歳、身長168センチで黒髪、常にツナギ姿の美女。
あだ名はアンコで、頭の螺子の外れたサイコパス。サイコパス気質な登場人物は多いけど、罪悪感を一切感じないのは実は彼女だけ。心が無自覚に傷ついてると思っているけど、実はそう思い込んでるだけ。
両親は幼い頃に失踪、中学卒業後に本人も失踪して地下生活者になり、爆弾専門の武器屋兼殺し屋となる。
世捨て人的に世の中を悲観していて、自暴自棄気味に自嘲する悪癖がある。
<創作メモ>
名前の由来はチョウチンアンコウ。
短編小説「ランプ・サーロイン・リブロース」からのゲスト出演と思わせて、実は元々ラニーエッグボイラーの卵観測者のひとりであるアイデアの方が初出で、空中に浮かぶ卵を破壊する役どころだった。
ちなみに作中では披露してないけど、喫煙者で背中に爆弾魔のタトゥーがある。


アヨン/根須阿亜嗚呼(ネズアアアア)
<人物>
25歳、身長170センチで髪は頭頂部と右側面だけが金色。
名前がアアアアでアが4つなのでアヨンと呼ばれている、もしくはモブ、ネズミなど。
半グレの下っぱで、目立ちたがり屋の典型的なモブ気質で、内心はコンプレックスと劣等感にまみれている。
父親はパチスロ狂、母親はジャンキーのクズのサラブレッドで、小学校すら通っていない。
喧嘩も武力も地下生活者の中では低く、頭も悪く臆病。
<創作メモ>
名前の由来はネズミ。当初の名前は根須久司(窮鼠=キュウソから)で、モブっぽさを強めるために「アアアア」に変更。
元々のラニーエッグボイラーの原作的なアイデアでは、卵観測者のひとりでアンコの相棒ポジションに収まるヤクザの見習い青年。


左義長(ヒダリヨシナガ)
<人物>
通称ギー。
27歳、身長170センチの地味な男で、アンコの相棒。
<創作メモ>
名前の由来はサギ+左義長。
上述のアンコの相棒というポジションが空いたので急遽用意したキャラ。
卵工場で働いている時点で【鮫】のひとり・ウバに始末されて故人、という以外の設定は特になし。


百々山(トドヤマ)
<人物>
推定40代の情報屋の男、非常に巨漢だが大部分が贅肉で、動く椅子に座っている。
<創作メモ>
名前の由来はトド。
元ネタはラニーエッグボイラーの原作的なアイデアに出てくる新聞記者で探偵の河原崎文也(カワラザキブンヤ)、その頃は対照的にガリガリに痩せていたけど、トドだから太らせた。


金御寺(キンギョジ)
<人物>
殺し屋で半グレのボス
36歳、身長198センチの巨漢。
残忍で獰猛な上に狡猾で妙に勘が鋭く、一方で非常に子煩悩という二面性がある。
過去に殺し屋の頂点【鮫】のひとり・ジンベエに殺されかけた経験があり、背中の仁王の刺青が3分の2ほど肉ごと削ぎ剥がされた痕がある。
夜眠る時には無意識にその時の恐怖を思い出すのか、幼児退行したかのように眠りながら泣き喚いている。
暴力と残酷さが資本だと語るが、これも実はジンベエからの受け売り。
<創作メモ>
名前の由来は金魚。ちなみに部下のキャリコとブリストルも金魚の種類から命名。
ラニーエッグボイラーの、卵が見える以外の共通点のない群像劇を纏めるための観測地点的なキャラクター。
そのため間接的にも多くの話で登場して、毎回モノローグ的に爆殺されるかわいそうな人物。


金御寺の娘
<創作メモ>
アルジャーノンに花束を的な幼児の手記的な書き方をしたかったので登場した金御寺の娘。
金御寺をおびき出す+アンコの異常性を描写するために人間爆弾にされたり、七人岬システムの説明のために幽霊になったりと非常にかわいそうな目に遭ってる。モデルはいないけど、とりあえず土下座します。


パンパン(2代目ランパオ)
<人物>
逃亡中のジャイアントパンダ。
本編の半年ほど前に動物園のすぐ裏の1軒家に住む男の暗殺にヨハネの能力が使われ、パンパンの檻がその範囲内にあったため、本能的に命の危機を察して檻を破壊して逃走した。
山中で師であるランパオ(野良パンダ)に出遭い、パンダ拳法を習得する。
ちょっと喋れる。
<創作メモ>
卵観測者に動物を入れたかったので作られたキャラクター。
アヨンとコンビに組ませたのは、単なる流れで実は深い理由はない。パンダが喋ると面白いよね的なだけ。


蛇崩(ジャクズレ)
<人物>
55歳、容姿は汚めのデブで陰謀論者。
菜食主義者でフェミニストでリベラルで民間療法信奉者で陰謀論者と、SNSの悪意を煮固めたような人間で周囲から完全に浮いている。
SNSでの嫌がらせや暴言で発信者情報開示請求されて身元が判明しており、また自殺者も出たため、殺し屋のテッポウを差し向けられる。
<創作メモ>
名前の由来は蛇。蛇崩は目黒区を流れる蛇崩川から、別に目黒区在住ではない。
嫌いなインターネット上の特定属性の人たちを雑な解像度で選り集めたキャラクターで、ミイラ取りがミイラにならないように、あんまり陰謀論とか調べたくないから、そのまま雑な解像度で描いた。
登場人物中、こいつが一番嫌い。


テッポウ
<人物>
19歳、身長154センチの童顔女子で、髪は茶髪に赤と銀との混ざった奇抜な配色。
銃器マニアでデリンジャーから機関銃まであらゆる銃を好み、時には変態銃と呼ばれるようなキワモノも扱う。
人間の顔が同心円状の的にしか見えない奇病を患っており、写真で標的と認識した相手だけ顔を正しく認識、判別できる。
売り出し中の駆け出しで、手当たり次第に仕事を引き受けているせいか、他の殺し屋と何度もバッティングしてしまうことに……という予定だった。
<創作メモ>
名前の由来はテッポウウオ。
人間の顔が的にしか見えない病気は、元々は【鮫】のひとりが患っている、人間が1本の棒状の影にしか見えなくて個別に認識できない病気が元ネタ。
二丁拳銃はどうせ銃使うなら二丁拳銃の方が映えるから。あと天性の素質が必要そうだから。


カナガシラ
<人物>
60代後半の男。
無口で不愛想だが弟子には口うるさい 火薬屋とも呼ばれる老舗の武器屋、銃器から火薬まで幅広く扱う。
テッポウの師匠で銃の扱いを叩き込んだ、本人も凄腕の殺し屋だったが現役を引退している。
手当たり次第に仕事を受ける弟子を、戯れで命を奪うような三下にだけはなってくれるなと心配している。
<創作メモ>
名前の由来はカナガシラ(=火魚)。
当初はたたら製鉄由来の多々良という名前だったけど、動物で統一したかったので火の要素を残してカナガシラに。
テッポウの師匠にしたのは、テッポウの若干のメスガキ感を補強したかったのと、生活が不便過ぎて保護者が必要だったから。なおメスガキ感は補強されなかった。


カトラス(未登場)
<人物>
45歳の殺し屋、身長166センチで剣を得意とする男。寡黙で一言もしゃべらない。
<創作メモ>
名前の由来はカットラスフィッシュ(太刀魚)から。
当初はテッポウと同じ依頼を受けてバッティングして、護衛として雇われた【鮫】に倒される噛ませ犬の役割だったけど、話がごちゃごちゃしすぎるので丸々カットされた。カットラスだけに。


イタチ
<人物>
殺し屋の頂点【鮫】のひとり。
年齢は20代半ば、身長160センチの平均的な体躯の女で四刀流の剣士。
手足で4本の刀を同時に操る曲芸のような技を振るい、刀を足場にしたり、足先で握ったまま走ったり跳躍したりも出来る。
同じく【鮫】のひとりで剣の達人を異常に敵視しており、過去に何度も挑んでは敗北を繰り返している。
<創作メモ>
名前の由来はイタチザメ。
イタチ⇨カマイタチ⇨太刀使い⇨四刀流という発想で生まれたキャラクター。
元ネタはフェイレンが出てくる中華風ファンタジー「つまらぬ怪奇は麺麭より安い」で出そうと思ってた曲芸剣士。ちなみに鮫は全員、それに出そうと思って設定を作った連中。


馬野(ウマノ)と鹿島(カシマ)
<人物>
39歳のまったく売れない漫才コンビ。コンビ名は馬鹿∞(バカ・インフィニティ)。
容姿は馬野は長髪で長身のブサイク、鹿島は短髪でやや小柄のチンピラ顔。
馬野が薬物売買に手を染めたことで裏社会のごたごたに巻き込まれる。
<創作メモ>
名前の由来は馬鹿から。
実は彼らがメインの8話は無くても全く問題ないけれど、彼らがいないと反社の割合が高すぎるので一般人枠として1話丸々使った。


尾野薫(オノカオル)/ハチェット
<人物>
30歳の殺し屋、身長165センチで軽量の投げ斧を左右同時に扱う。
小うるさく、性別不明(性転換した元男)。
普段は馬野と鹿島たちが集まる繁華街のバー【聖書・仏陀・義理】で働いている。
<創作メモ>
名前の由来はハチェットフィッシュ。苗字は斧(ハチェット)から。
バーの名前は聖書と鉞を持ってバーを破壊した禁酒運動家キャリー・ネイションをもじったもの。


鳥塚(トリヅカ)
<人物>
44歳、宗教家の男で転生者で、宗教家名は鳥塚敬乱。
容姿は身長175センチ、他人を小馬鹿にしたような長い髪を天辺で結び、同じく伸ばし続けた髭を三つ編みにしている。
原始的な世界から転生してきたため、これまで自分たちが信仰してきたものがすべて単なる自然現象だとわかり、空中に浮かぶ卵を神として信仰する鶏卵教に目覚める。
鶏卵教は傾乱教と変節して拡大し、破壊活動をメインとしたカルト宗教となり、信者と共に暴走していく。
<創作メモ>
名前の由来は鳥。
宗教のモデルは〇マギシ会+オ〇ム、あと木〇会。
卵が見えるだけの登場人物たちの中で、唯一強烈に影響を受けた人物として設定。それだけだと面白くないので、転生者の元シャーマンという下地をつけてみた。


▷▷▷ ???