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【れにちゃんWORLD】全曲レビュー

高城れにさんが初のソロアルバムをリリースしました。
タイトルは「れにちゃんWORLD」。
その名の通り、れにちゃんの世界を全部詰め込んだ、いろんなれにちゃんが盛り沢山のアルバムになりました。
アルバム制作前にソロ曲は9曲リリース済。ももクロのソロ企画曲2曲と、永野さんとのコントライブ「永野と高城。」のテーマ曲「ユーアノッアロン」を合わせると12曲もの持ち歌があるので、そろそろアルバムに纏めてほしいという要望は推しの間でも浸透していた気がします。
そんな声が伝わったのか、遂にソロアルバムが日の目を見ることになったのです。

永野と高城。を除いても11曲。新曲の入る余地はあるのか?との懸念をよそに、3曲もの新曲を投入。更に初期の企画曲(ばりばり演歌です)をリテイクしての収録に。これは嬉しいサプライズでした。

それでは順を追って、個人的に思うことをだらだら書いていきます・・・

【おことわり】
例によって遅筆のため時期をかなり逸してしまいましたが、ほぼ自分用備忘録として掲載しますのでご了承ください・・


M1. SKY HIGH
リード曲のSKY HIGHは、真夏にリリースするアルバムにふさわしい、夏らしさ全開のポップチューン。
MVが先行配信され、真っ先に「某スポーツ飲料のCMっぽい!」と指摘されましたが、それもそのはず。曲のイメージもMVの構成も、スポーツ飲料のCMに寄せて制作してきたとのこと。
まあそれはさておき。この曲めっちゃハマったんです。
れにちゃんのソロ曲はどれもれにちゃんに合った楽曲だと思うのですが、その中でも群を抜いて「2021年の高城れに」に見事にシンクロしていると思うのです。凡庸な言葉で言えば、等身大の高城れに。とでも言えばよいでしょうか。



M2. じれったいな
2019年のソロコンサートで発表された曲。
シチュエーションが少し幼いかな?とも思いましたが、却ってれにちゃんのかわいさが際立つのです。
聴きどころは2番のBメロでため息をつくところ。ライブでこれはかなりの破壊力です。


M3. 恋は暴れ鬼太鼓 -NEW RENI ver.-
2011年のももクロのアルバム「バトル アンド ロマンス」の特典に入っていた、れにちゃんにとって初のソロ曲です。
他のメンバーがバリバリのアイドル曲を歌う中、れにちゃんの担当は演歌というのが当時の所謂「ネタ要員」的な立ち位置を彷彿とするのですが、この曲自体はものすごく前向きで元気になれる名曲だと思っていました。
しかし如何せん10年前の録音で、当時の拙い歌唱は今のれにちゃんとは全くの別物です。なんとかならんものか・・と思っていたところ、今回のソロアルバムでリテイクしてくれたのです。完全に今のれにちゃんにアップデートして、かっこいい演歌に進化していました。
聴きどころは右トラックでじゃかじゃか鳴ってる三味線。なかなかツボなのです。


M4. 津軽半島竜飛崎 -NEW RENI ver.-
2012年のライブ「ももクロ春の一大事」で制作された企画アルバムに収録。
鬼太鼓に続く、ド演歌です。
この曲も当時のれにちゃんはよく歌いこなしてるな、と思って聴いてきたのですが、やはり9年間のスキルの積み重ねは伊達じゃない。単なる歌唱にとどまらず、お芝居のスキルも加わって奥深い楽曲になりました。
聴きどころはイントロの台詞と、サビの歌い回し。れにちゃんの表現力、NHKで連続ドラマの主人公張ってるのはダテじゃないっていう証です。
オリジナルもかなり豪華なオケなんですが、ストリングスが更に良くなってるので(リマスターしただけかも?)聴き比べてみてください。


M5. Dancingれにちゃん
「まるごとれにちゃん」「everydayれにちゃん」に続く、「○○れにちゃん」シリーズの最新作。
昨年3月のソロコンサートに向けて制作されたものの、ソロコンが延期になってしまったため無観客でお披露目し、今年3月のソロコンにて1年ぶりにやっと生歌唱できた苦労人です。曲はノリノリのダンスナンバーなのでドライブのお供に最適。そういう点ではeverydayれにちゃんもスズキエブリイのCMソングだし。韻を踏んでいるのはそういう狙いもあるのかないのか。


M6. Tail Wind
2018年のソロコンサートでお披露目された曲。2018年はソロコンを続けていくかどうか悩んだ年だったそうで、そんなれにちゃんを後押ししたのはこの曲の力もあったのかも知れません。
2018年の春はももクロにとって激動の時期で、揺れるファンの気持ちにも指針を与えてくれたのがこの曲だったのをよく覚えています。


M7. Voyage!
アルバムのために書き下ろされた2曲目。
シティポップっぽい?という評がありますが、自分には初見ではあまりシティポップ感は無かったのが正直なところです。但しずっと聴き込んでみると、これはもしかしたらシティポップなのかも知れない、と思い始めるから不思議。
シティポップか否かはさておき、今までのれにちゃんの曲にはなかった斬新な曲です。
Voyageというタイトル通り、船のイメージで撮られたMVがとてもかっこいいのです。



M8. しょこららいおん
2016年のソロコンサートに合わせ、高城れにのソロ名義で初めてリリースされた曲です。
れにちゃん本人が作詞に挑み、只野菜摘さんと共作のクレジットになっています。作曲は「GOUNN」「My Dear Fellow」「青春賦」を手がけたしほりさん。
出だしのピアノからしょこらの世界に惹きこまれます。甘くて強くて優しい、あなたの心の中にも住んでいる、しょこららいおん。ありがとう、ずっと居てくれて。


M9. まるごとれにちゃん
2017年からソロコンサートのタイトルを「まるごとれにちゃん」と銘打ちました。その第1回にリリースされた、まさに「まるごとれにちゃん」のテーマソングのような曲。
ハンドクラップが自然に湧いてしまう、とても楽しくてワクワクする曲です。しよこららいおんに続き、作詞は只野菜摘さん。


M10.『3文字』の宝物
2017年7月、沖縄県の今帰仁(なきじん)城跡で行われたコンサート「ハイサイ!れにちゃん」で披露された曲。
満月を望む沖縄の夜空にこの曲がとても見事に映えているところをライブビューイングで拝見し、鳥肌が立ったのを今でも覚えています。
BEGINの島袋優さんの作曲で、沖縄の空気感が堪らなく素敵です。作詞はしょこららいおんと同じく、れにちゃんと只野菜摘さんの共作。只野さんの紡ぐ言葉はれにちゃんとももクロの真髄のような気がします。


M11. 何度でもセレナーデ
アルバム書き下ろしの3曲目。
れにちゃんのレギュラー番組「週末ももクロパンチ」で解禁されたのを聴いたとき、あまりの衝撃に呆然としたのでした。
なんという素敵な曲だろう。れにちゃんがファンに寄せる想いがこれほどまで強く込められているとは。
作詞作曲は「紅蓮華」の草野華余子さんと事前に発表されて、紅蓮花のイメージと「セレナーデ」というタイトルが結び付かずにいたのですが、いざ曲を聴くと、ああなるほどと思うのでした。
「大切な君が笑っていますように/祈るようなセレナーデ」
落ちサビで囁くれにちゃんに、愛しさが募るばかりなのです・・・


M12. spart!
「じれったいな」と同時リリースされた、2019年ソロコン曲。
ライブの始まりに相応しい、疾走感と躍動感に溢れた、とにかく前向きにさせてくれる曲です。
ソロコンを続けていくことに悩んでいた2018年、それでもやっぱり続けることを決めたれにちゃんの決意表明の曲だったのかも知れません。


M13. everyday れにちゃん
SUZUKIの商用車、エブリイのCMソングです。ももクロメンバー初のソロ出演CMで、そんな記念すべき1本目に相応しい曲です。
CMで使われているのはイントロのコーラス部分だけですが、毎日を元気に暮らしていこう、という前向きな曲になっていました。
BPMが軽快に歩くのにちょうどいい速さなのも、よく合っていますね。


M14. 一緒に
2017年「まるごとれにちゃん」と同時リリース。ソロコンではオーラスで使われることが多く、この曲のイントロが流れると「あぁ楽しかったソロコンが終わってしまう」という切なさを思い出すのです。
曲自体はそんな切なさは微塵もなくて、いつでも皆んなのそばにいるよ、というれにちゃんのメッセージが詰め込まれた素敵な曲です。離れててもいつでも一緒に歩いていこう、というメッセージは確かに、ソロコンの締めくくりにぴったり合ってます。


Bonus Track: ユーアノッアロン
永野さんとのコントライブ「永野と高城。3」から生まれた曲。お互いが軽くdisり合うところや、ロヂャースやハングリータイガーや麻布十番(演出の佐々木敦規氏のオフィスがあると言われてる)をネタに歌いあげる緩さはかなり好きです。

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