見出し画像

JA浪江の楽曲の素晴らしさを広めたい

浪江女子発組合は、現在5曲のオリジナル曲と、ももクロの「あの空へ向かって」を持ち歌にしています。
お披露目の順に私見だらけの曲紹介をまとめてみました。

画像1

【1.なみえのわ】

2019年11月、十日市祭りでのJA浪江お披露目で初めて歌ったのが「なみえのわ」。
請戸漁港に集う大漁旗をなびかせる漁船、咲き誇るコスモス、春に打ち上げる花火、という浪江町の原風景をしっかり取り入れています。そして、浪江を離れて暮らす人にも、同じ想いを繋げていきたいという願いが「なみえのわ」というタイトルに込められているのだと思います。
JA浪江は7人編成なので、4人と3人に分かれてのユニゾンという、各グループでは普段見られない構成を見ることができます。振り付けもアイドルの王道的な、華やかで綺麗な仕草を随所に取り入れたもので、ももクロやアメフラっシとは違う魅力に溢れています。
個人的にこの曲の必聴(必見?)ポイントは落ちサビで、
 愛来さんソロパート
 →高井さんに繋ぐ
 →掛け合い
 →見つめ合いニコッと会釈するちぃあいら
 →ユニゾン
 →ラスボスPPPのソロパート

このワンセットが堪らんのです。(わかる人に伝われば)

JA浪江として初めての曲で方向性や目指すものを明確に示し、以降は浪江のイベントやお祭り、出来事をモチーフに展開していきます。

【2.あるけあるけ】

2曲めとなる「あるけあるけ」は2019年12月、第1回定期大会で披露されました。毎年元旦未明に請戸漁港を目指してみんなで歩くイベント「あるけあるけ大会」をベースにしています。1番はあるけあるけ大会に参加している人の目線、2番は浪江に戻れず遠く故郷を思う人の気持ちを歌詞に織り込んでいます。
元旦の未明、凛とする空気のもと新しい夜明けを待つ人々の思いと願いが優しい歌声で響いてくる名曲です。
「なみえのわ」「あるけあるけ」の2曲は2020年2月、JA浪江として初めて配信リリースされました。ジャケットは請戸を望む高台にある大平山の展望台で撮影されています。ここは震災の時、請戸の人々が津波から避難した高台で、この場所がJA浪江の楽曲を飾ることの強いメッセージを感じます。

【3.あの空へ向かって】

2020年1月の第2回定期大会では、新曲のお披露目はなかった代わりに「あの空へ向かって」の公開歌割りドラフトを開催。「あの空へ向かって」はももいろクローバー結成日に最初に披露され、PPPを除くJA浪江メンバーは3Bjr時代からレッスンで歌っており、慣れ親しんできた曲です。ももクロに各々推しメンがいるJA浪江メンバーがこだわりを持って歌いたいパートを選んでいくのは、なかなか楽しかったです。
落ちサビ前半、PPPのパートは鈴木萌花さん、後半の百田夏菜子さんパートは愛来さんが獲得。あいらもえかの落ちサビはかなり攻撃力強いですよ。
また、落ちサビの間奏でももクロ版では「世界のももクロナンバーワン」のコールが入るのですが、そこに「浪江の焼きそばナンバーワン」なみえ焼きそばはB-1グランプリで1位を獲得しています)コールをすかさず入れる組合員の適応力は何なのか・・・。

画像2

【4.ミライイロの花】

2020年2月の第3回定期大会で、待望のオリジナル3曲目「ミライイロの花」がお披露目。最初の2曲は優しく歌いあげる曲調だったのに対し、ミライイロの花はアップテンポで、コールが入れやすいように寄せてきた感じです。お披露目の際にはPPPから「みんな得意のやつだから頑張ってね」と組合員を煽る場面も。
歌詞は請戸地区で300年続いている「安波祭り」をモチーフにしています。安波祭りは神輿を海に担ぎ出し、豊漁を祈願する勇壮なお祭りでしたが、神事を司る苕野(くさの)神社が津波で全て流失してしまい、現在は雅楽と神楽、そして「田植踊り」の奉納を行っています。田植踊りが間奏の振付けに取り入れられており、少しだけ浪江のお祭りに接することができます。
お披露目の翌日がちょうど安波祭りの当日で、敢えてこの日を選んだのだなとPPPの周到ぶりに今頃感心しています。

画像3

【5.つながる、ウンメイ】

この後、2020年3月と4月の定期大会はコロナのため中止に。10月にやっと復活できた客入れでのイベント「浪江発立川へ 秋」で、「つながる、ウンメイ」と「またキミと。」の2曲がお披露目されました。
「つながる、ウンメイ」は、地震と原発事故で寸断されていたJR常磐線が2020年3月に全線開通したことをモチーフにした曲。
3月の定期大会で、全線開通に合わせてお披露目する予定だったのでしょう。リアルタイムでこの曲が世に出ることができなかったのは本当に残念です。
まあ理屈抜きに、出だしのところ、
『あの日途切れてしまったレールの向こう側
 置いてきた思い出に会いに行こう』

という歌詞にノックアウトされたんですけどね。
鉄道が繋いでいた普通の日常。それが途絶えてしまった長い日々を越えて、日常が少しずつ帰ってくる。
『待ちわびた今にありがとう』
『変わらないもの、変わりゆくもの全部 ちゃんと抱きしめてたいよ 見失わないように』

の言葉に込められた願いと思いは、外から見ている限り決して分からないものです。しかしこうやって曲に留めて歌い継ぐことによって、この10年近くに過ぎ去った時間の長さをきちんと後世に伝えていく役割を担っていくのだと思います。

【6.またキミと。】

立川で行われたイベント「浪江発立川へ 秋」で披露されたもう1つの新曲が「またキミと。」。
これまで曲中ではあまり前面に出ていなかったPPPが初めて歌い出しを担当。曲調も今までのJA浪江の中で最もアイドルっぽい曲に。
直感的なイメージは、ライブやイベントの終わりに「またキミと会える日まで今日のことは忘れないよ」という、どストレートなアイドル曲なのです。
それをJA浪江の文脈に置き換えると、こういうことなのかもしれません。
離ればなれになった人たちが久しぶりに再会を果たし、でもまたすぐに今の生活場所に戻らなければならない現実。でもここで会えた瞬間はかけがえのない宝物で、またここで笑って再会しよう。
そんな思いが込められているのだと感じました。
曲の解釈とは全く関係ありませんが、イントロでPPPのソロパートが終わったタイミングで特効が飛びそうなイメージがあるので、いつかこの曲で特効が飛ぶことを密かに願っております。

2021年4月の定期大会で武道館行きを宣言したJA浪江。
オリジナル曲5曲、あの空を加えても6曲では武道館を持て余すことは間違いないので、早々に新曲大量投入を期待してしまいます。
ただ、浪江での活動と直接リンクする形でのリリースを旨としてきたので、これからの活動を引っくるめて見守っていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?