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定年延長後の生きざま

九州各県の地元新聞は〝公務員〟の人事異動を大々的に報じる。東京の人には分からぬかもしれない。

県庁や市役所、町村役場、教育委員会から新聞社に事前に異動名簿を提供され、3月の決められた期日に報道解禁となり、紙面に掲載する。
※かつてはフロッピーディクス

地元新聞の売りだった。夕刊があるときは、いち早く報道していた。

近年、教員の人事異動では、「再雇用」欄の人数の多さに驚いてしまう。未来を担う新卒採用より、多い気もする。

民間企業もまったく同じだ。六十歳の定年退職後も勤め続ける。

私の父も定年退職後に元の職場に通っていた。商船建造の船殻(せんこく)設計という職種で、まあ専門職なのでニーズがあるのだろう、というぐらいにしか考えてなかった。

サラリーマンはずっとサラリーマン。最近よく思う。

経営トップの最高幹部であろうが、一兵卒であろうが、勤め人は勤め人の人生を歩むことが多い。

わが身もそうだが、個人起業で安定した稼ぎを得ることは難しい。一発イベントや講演会講師のようにスポット的な特需はたまにあるが、通年を通して、お金を稼ぎ続けることは至難の業だ。

正社員から非正規へ。それでも、通い慣れた職場に居続けたい。

同じ職場でアルバイトやパートタイムに処遇が変わろうが、やはり、「勤め人を続けたい」。

当事者の気持ちはよく理解できるし、実は、その方の思い以上に伴侶の切なる訴えがある。

一年でも長く外で働いていてほしい

家にずっといられるのは無理


市井の取材を続けていると、そんな声が漏れ聞こえてくる。

加齢とともに過去話が多くなり、早朝のテレビネタを頼りに世間話を楽しむ。

やはり、自分の話を聞いてほしい。

自戒しなくては。

さあ、最も肝心なのはわが身、わが道。

広報の助っ人の私はどう生きる?

私には自著「グルメ豆本」がある。

一円でも自分で稼ぐ術があるかどうかが否応なしに問われている。


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