SNSは署名より匿名が好まれる
30年前の地方新聞。
署名記事を増やそう運動があった。
全国紙の毎日新聞がお手本だったと思う。
顔の見える記事を目指して。
私のグルメ豆本も、「奥付」には、取材参加した若者たちのお名前が載る。
初めての取材を頑張った形として、親や祖父母に知ってもらうために、就職活動の面接試験の際に生かしてほしいとの思いを込めて。
署名が果たしてよいのか?
▪️匿名SNSだからこそ、発言できる
日本のSNSでは、圧倒的に匿名が多い。LINEもそうか。
日本は世界の中心の欧米から遠く離れた東アジア(昔は極東とよく言われた)にあり、単一民族(見解は割れるが)の島国という民族性を象徴しているかのように。
匿名SNSはウラ取りなし発言に加え、ネットの伝聞情報を信じて、時にケンカ殺法で、わが思いを爆発させる。きっと爽快だろう。前の発言を検証することはない。メディアと同じだ。常に新しい餌(取材ネタ)を欲する。
確かに、署名SNSは堅い、まじめ。やわらかい文章に仕立てても、どうしても〝長男長女型〟発言が顔を出す。事業や活動の自慢、説法、問題提起が目立つ。ただただハッピーには程遠い。
嫌になる。私もその1人。
▪️変わらぬ光景
X名物の、昭和生まれの著名お笑い芸人と匿名SNSの人との激しいご指摘合戦は、ともに他者の目線を意識した劇場型に見えて、こっけい。
人気アイドルグループの歌詞に「承認欲求」という言葉があり、心に残った。
▪️弟の言葉
先日、久々会食した弟に言われた言葉が妙に脳に刺さる。
「大人の我々の頭がガチガチなんよ」
山口市がアメリカの新聞社ニューヨーク・タイムズ(NYT)に推されたので、同社のXを初めて見てみた。
トランプ氏の選挙動向はもちろん、世界のニュースを瞬時に報じている。英語は世界で通じる公用語。アメリカのメディア報道のおかげで、日本のメディアはアメリカの様子を報道できる。
アメリカの新聞は古くから署名記事である。
このコラムの決め事。
私の豆本は署名記事を貫く。
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