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好きな色は?という質問が嫌いだった

今はなんともないですが、
高校生になるくらいまで「好きな色」を聞かれるのが嫌いでした。

そんな嫌いになることある?ってレベルのよくある質問だと思います。
わたしが小中学生の時はプロフィール帳というのが流行っていて、
好きな○○を聞かれることは頻繁にありました。



嫌いになりそうだった話

小学2年生くらいの時、
わたしも含め大半の女子たちの好きな色は「水色」でした。
あの「女子みんなが水色が好き」になる現象、なんなんですかね。
誰か研究して論文発表してほしい。

当時、同じクラスの女子から
プロフィール帳の1ページを渡されたので、書いて返しました。
そしたら、その女子は
「あなたも水色好きなの?みんなと一緒でおもしろくなーい」と言い、
わたしが書いたページをクラスの女子たちに見せびらかしていました。
そして、その日からなぜかハブられ始めました。
しかし、週末の土日をはさみ月曜日に登校した時には、
何事もなかったかのように周囲の態度は元に戻っていました。
行動原理が意味不明すぎて、女子たちにドン引きしたのを覚えています。
以来、「水色」をやめ、違う色を答えるようになりました。
なんて答えていたかはもう覚えていません。

当時、理由のわからない不快感がありました。
ハブられたから、ではないような気がしていました。
しかし、水色が好きなことは変わりませんでした。


嫌いになった話

小学高学年くらいの時、
好きな色が「水色」から「紫色」に変わりました。

おばの結婚式に出席したことがきっかけです。
お色直しでおばが着ていた紫色のドレス。
ドレスは薄い紫色でしたが広い会場の遠くからみても、
ピンクではなく紫だとわかるきれいな色でした。
「紫色」はあまり意識したことがない色でしたが、
当時のわたしにはとても魅力的に見えた色でした。
好きな色が「紫色」になりました。

しかし、「紫色」と答えるのもやめました。
中学生になって、好きな色の話になり、「紫色」と答えると、
周囲から「欲求不満の色だ!いやらし~」と騒がれました。
隣のクラスの知らない男子に「欲求不満の人じゃん!」と指さされました。
ほんとこいつらめんどくさいなと思いました。
同時に、水色のときの不快感の理由がわかりました。
わたしの「好き」を他人に笑われ、おもちゃにされたことでした。

以来、好きな色を聞かれても、本当に好きな「紫色」ではなく、
毎回違う色を答えるようになりました。
視界に入ってきただけの色を答えたり、
他に人がいるときはその人と同じ色を答えたりするようになりました。
目に付いただけの色や他の人の好きな色なので、
笑われてもわたしは不快感を感じずに済むからです。


好きな色がなくなった話

高校で友人から、誕生日プレゼントを選ぶから好きな色を
教えてほしいといわれ、「紫色」と正直に答えました。
友人は高校に入学してから仲良くなり、
わたしの「好き」を笑うような人ではないとわかっていたからです。

紫色の石がついたキーホルダーを誕生日プレゼントにもらいました。
プレゼントをくれたという行為や誕生日を祝ってくれる気持ちは、
当然うれしかったので、感謝を伝えました。
しかし、プレゼントを開けた瞬間、
「この紫色はあんま好きじゃないな」と思っていました。
好きな色のはずなのに、好きじゃない色ってどういうこと?
自分でも疑問に思いました。

わたしが辿りついた答えは、好きな色は「紫色」ではなく、
「おばのドレスの色」
でした。


今の好きな色は?って話

大人になった今、好きな色を聞かれても毎回違う色を答えています。
正確には、「視界にある色の中から好きだと思った色」を答えています。

わたしは、今使っているスマホも財布も赤色ですが、
別に赤色が好きというわけではありません。
そのスマホの色、その財布の色が好きだなと思い、選びました。
その色の名前が赤色だったというだけです。



考え始めたきっかけ

趣味の編み物で、何を作るかも決まっていて、
どのシリーズの毛糸を使うかも決まっているのに、
色がなかなか選べないという状態によくなります。
普段はそれほど優柔不断ではないつもりなので、
色を決められない理由を考えていました。
その思考中、わたしって好きな色ないな…なんで?と思い、
考え始めました。

子供のときは好きな色があった。
でも、色の話は嫌いだった記憶がある。
今は色の話、嫌いじゃない。
いつ、嫌いから嫌いじゃないに変わったんかな。

という、思考から作成した話でした。


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